異嗅症と髪の毛の記録
コロナ後遺症で、異嗅症という症状がある。全ての匂いが本来とは違うようにしか感じられなくて、臭くてたまらない。好物だった食べ物もまずくて、ほとんど何も食べられない時期もあった。1番辛いのは、多くの人が数週間で完治する後遺症なのに、私はもう1年半以上も治らないということ。
先日、精神科医に勧められて9ヶ月ぶりに耳鼻科を受診した。検査結果はほとんど回復していなかった。私はもう一生食べ物をおいしく食べられないのではないかと不安になって、異嗅症が酷い時に食事や旅行の誘いを断らなければならなかった悔しさも蘇った。
呑気にご飯を食べる姉は、私にコロナをうつしながらも後遺症はないらしい。さんざんDVをしてきた父親だけど、後遺症の間質性肺炎が悪化していく様子を見るのはさすがに堪える。働けなくなったら、死んだらお金どうするんだろうな〜なんて不安にもなった。私も、他のいくつかの病気を抱えながら将来働けるのだろうか。
気持ちがいっぱいいっぱいになって、母に言ったら、「みんなそれぞれ大変なんだよ、言わないだけで。」とかえってきた。あーそうだ、この人壊滅的に共感力が無いんだった。。
コロナ後遺症も、父からの虐待もなんにも親身になってくれなかったじゃないか。病院も機関もぜんぶひとりで調べて、予約をして、告知を受けなきゃいけなかったことを思い出した。辛い気持ちが一気に押し寄せてきた。
不安定になって、衝動的に髪の毛を切ってしまった。夜の街に飛び出して、彷徨い歩いた。40分くらいふらふらと歩いて、橋についたから飛び降りようと思ったけれど、死ぬ前に鼻水をかみたくてコンビニまで引き返した。そうしたら、なんだか死ぬのも面倒になったからそのまま歩き続けた。
2時過ぎまでふらふらと歩いて、家に帰った。姉がリビングにいたけれど、何も話さずに自室に行った。母から話を聞いたのだろうか。あーごめん、もっと良い妹ならよかったのに、ごめんなさい。
翌日友人に電話をしたら、ひきもせずに髪の毛をどうするのか真剣に考えてくれて、有り難かった。私も、とりあえず髪の毛をどうにかしようという思考に切り替わって、その日のうちに美容院を予約した。なんで自分で切っちゃったの?と聞かれて、衝動的に切っちゃったんです〜と答えたら、いい感じに整えてくれた。適当に探した家から近い美容院。もう2度と行かないけれど、結構いい人だったな。
ずっと伸ばしていた髪の毛、切っちゃったけどまた伸びるから。大丈夫だよね。お世辞だろうけど、ショートカットは友達から案外好評だった。
通話してくれた友人には、感謝でいっぱいです。
不安定で、人に迷惑かけて、病気で、好きな髪型もできない。だめだめな自分だけど、生きています。
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