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#06. 北の大地で2つの自由について考える

皆さんは「自由」という言葉に何を想起するでしょうか?
私の趣味の一つはバイクですが、仲間のライダー・バイク乗り達に質問すると、皆口を揃えて”北海道”と答えます。
ニッポンの北の果て、”北海道”はライダー達にとって正に自由の象徴のような大地なのです。

●「自由」には2通りある

ところで、「自由」には2通り存在することをご存知でしょうか?
それは英語で言うところの
「freedom(フリーダム)」と「liberty(リバティ)」です。
詳細な単語の定義は辞書に譲るとして、この2つの「自由」はしばしば以下のニュアンスで解釈されます。
freedom(フリーダム):いかなるものにも制限されない、解放された自由
liberty(リバティ):自らの意志で選択した役割に、束縛される自由

やや意訳すると、freedomが何もしなくて良い自由。libertyは何をするか自分で選ぶ自由。という感じです。

普段私たちが「自由になりたい」と言った時、ほとんどの場合はfreedomを指すと思います。
北海道の地に降り立ったライダー達も、何の目的も無く、行き先のアテもなく、各々が感じるままに旅をしています。
ライダーの自由の象徴”北海道”は、freedomの象徴なのです。

●人はfreedomを求め、libertyに帰っていく

なぜこんな話をしたかというと、この2つの自由がコーチングにおけるキーポイントだからです。
コーチングを求める人達は、多くの場合freedomを熱望しています。
・満たされない日々から脱出したい。
・決まり事だらけの社会から解放されたい。
と、「○○からの自由」を切に願ってコーチングに活路を見出していきます。

そんなクライアント達がコーチと出会い、これまでに無いほどエフィカシーが高まるとどうなるか?
今度は一転して、自らが活躍できる環境や貢献できる役割を求めるようになります。
つまり自由に設定したゴールへの束縛を求めるようになるのです。
この、「○○(ゴール)への自由」を得ることがコーチングの本質に他なりません。

人は解放を味わった後、必ず何らかのゴール(束縛の対象)を求める。
北海道の地を踏む旅人を見ていると、つくづくそう感じます。
裏を返せば、人は解放感だけでは満たされず、何らかのゴールを達成したい生き物だと言えます。
コーチングを通じて、自らが束縛される価値があると感じる役割・ゴールを見つけてみてはいかがでしょうか?

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