33金型早繰り銀1:最速の▲56銀(導入)

はじめに

本noteの最大の目的は、33金型早繰り銀の研究を公開することであった。
マイナーな形を好む人、相居飛車の後手番に困っている人に届いてくれれば、何より嬉しい。

33金型と通常形の違い

33金型の主張は、後手でも確実に早繰り銀が出来ることだと思っている。
正確には早繰り銀から△75歩と突くことが出来る、だろうか。
通常の角換わりにおいて後手が一直線に早繰り銀を目指すと、次のような局面が想定される。


参考図1

上図で△75歩は▲65歩と突かれて後手失敗。もちろん△73桂などで互角なのだが、せっかく早繰り銀に組んだのに△75歩と行けないのでは嫌な気分である。
33金型早繰り銀に対して、通常の後手早繰り銀と同様に対応するとどうなるか、が今回から数回に渡るテーマだ。

選択肢


図1

上図は、既に作戦の岐路である。
すなわち、①△94歩②△42玉のどちらを選ぶかによって大きく異なる展開が待ち受けている。
調べる先手の対応は、どちらも▲56銀と上がった後の共通の2つとする。
1つ目は△75歩に▲同歩△同銀▲24歩△同歩▲25歩と継ぎ歩で戦う順。
2つ目は△75歩に遅ればせながら▲66歩と突く順である。
他の変化も有力ではあるが、銀交換を甘受する展開であり、先手の望むところではないと思われるため、省略する。

まずは次回以降、△94歩▲56銀△75歩の展開を見ていく。


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