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ジャズの教科書

こんにちは南仙台の父です。
今回は音楽ネタですが、多少真面目なネタなので笑いは少な目です。

写真の本は「JAZZ STANDARD BIBLE」という本です。
No.1とNo.2があるので写真のやつには2と記載があります。
ジャズでは俗に「黒本」と呼ばれているものです。
(誰だ、「裏本」って訊き返した奴は?)
私はギタリストなので通常の黒本(以下面倒なのでずっと黒本)を使って
いますが、サックス・トランペットなどは専用のキーのものがあり、楽器
によって使う本が異なっています。(E♭、B♭)
どうしてこれが教科書かって言うとざっくり説明すると以下のようになり
ます。

ジャズでは様々な細かいジャンルに分かれてはいますが、ジャズと聞いて
一般的に思い浮かべるであろうものは「スタンダードジャズ」と呼ばれて
いる曲だと思います。
簡単にいえば、ジャズの懐メロ・クラシックみたいな感じでしょうか。
フリージャズだとオリジナル曲を演奏する人もいますけど、初心者や色々
な人が集まってセッションする場合にはみんなが判る曲じゃないと意思疎
通ができません。
たまに通ぶって、「〇〇〇の△△△演ろう!」とか言っても、全員が共通
に理解できなきゃ何の意味もありません。
この黒本はジャズのスタンダードの中でも、一度くらいはどっかで聞いた
ことがある、映画で流れていた、彼女に振られたカフェでかかっていた、
そんな名曲がセレクトされて収録されています。
(年甲斐もなく少しお洒落な表現をしてしまいました・・・。)
時々、著作権や権利所有の問題で版数が変わることで曲が変わっちゃった
りするのも黒本の特徴です。(大人の事情ってやつだな・・・。)
みんながこれを持ってれば、セッションでも簡単に名曲が揃って演奏でき
るという優れものなんです。
クラシックの課題曲みたいな感じでしょうかね・・・。

黒本では曲の内容(キー、コード進行、メロディ、リズム)といった情報
が譜面として書かれており、これに従って演れば何とかセッションができ
るようになってます。
もちろん、曲を知らないとか、譜面が読めないとかだと困りますけど、黒
本には更に特典があり、収録曲のいくつかが更にセレクトされて、CDで
収録されております。
そう、これを聴けば聞いたことなくてもできちゃう、耳コピ派の譜面読め
ねえ派の人もある程度は安心な設計です。
「スターダスト」とか、「ミスティ」とか、中には「処女航海:ハービー
・ハンコック」とか、「スペイン:チック・コリア」とかフュージョン系
の曲なんかも入っています。
ジャズを勉強するためにもこれは重要な本だというわけです。
(最終的には譜面読みを克服しないと難しいですが・・・。)

ジャズの教則本とかは他にも色々とありますが、黒本で理解できればキー
を変えたり、アレンジを変えたり、アドリブの尺を変えるのは自由自在に
できます。
キーは主にボーカルが入った時に変える必要がありますが、ボーカルが居
なきゃ黒本通りでも十分に楽しめます。
(私は面倒くさいので、ボーカルの人とはあんまりやりませんけど。)
特にアドリブの練習はやっておかないといけないので、黒本+CDは本当に
強い味方となります。
アドリブも勝手に演っているわけじゃありませんから、基本的なルールは
守った上で演らないといけません。
フリージャズみたいに決まり事があんまりなければ好き放題やっても怒ら
れませんけど、聴き方によっては上手いのか下手なのかわからず、単に音
を外しただけにしか聴こえない場合もありますので、最低限のルールを守
って演ることが大事になってきます。
ギタリストだとブルースマイナーとかのスケールがわかれば、とりあえず
ごまかすことはできますが、ジャズだと5度の上げ下げでコード感を出す
という部分もあって、こうしたところは更に突っ込んでお勉強が必要にな
ってきます。(11th、13thあたりの使い方)

黒本のCDは練習だけでなく、暇つぶしでアドリブとかバッキング練習なん
かもできますので、そういった点も使い方が広くなります。
ロックもバンド譜はありますけど、どちらかというとどこまでコピーする
のか、どのバージョン(ライブなのかレコード・CDなのか)をコピーする
のかの方が議論になっちゃうので、そうした点では黒本はありがたい存在
になります。
もちろん、ジャズでも「俺はコルトレーンの〇〇」とか、「ビル・エバン
スの△△」とか、ワガママな輩もたまにいますけど、E♭版・B♭版もある
ので、そうした部分でもリズム隊(ドラム、ベース、ピアノ、ギター)は
演りやすい面があるので、黒本は本当に重宝しています。
あと、ジャズでは442Hzで揃えないといけないので、黒本には書いてませ
んけど、予めチューニングメーターは442Hz設定、更に全体で揃える場合
はB♭で合わせるというルールもあります。
たまにロック演った後で440Hzになっていて、音が変にズレていて怒られ
て恥かくこともあります・・・。
こういうのはもっと初心者版の教則本には色々と書いてありますが、わざ
わざ黒本にまでは書く内容ではないかもしれません。
(以前、こういう面倒なのがイヤで、もうジャズなんてやらねえって怒っ
て帰っちゃったおじ様がいました・・・。)

6月にライブがありますけど、これが終わると秋まではしばらくライブも
ないので、黒本のCDで練習でもしてみようかなって思っています。
黒本には通常版と小型版があって、用途によって選べるのも魅力です。
たいていの楽器屋さんの楽譜コーナーで売ってますし、通販でも買うこと
はできます。
ただ、注意点は上述の通り版数が変わると収録曲が変わってることがある
点だけは仕方ないですね。(大人の事情ですから・・・。)
そのうち、黒本のバックでサックスとか吹いちゃうようなライブパフォー
マーとかも登場しちゃうのかもしれません。
黒本のCD演奏は浪速エキスプレスのキーボード・サックスプレイヤーの
青柳誠さんが監修・演奏されているのも推しの理由です。
(Facebookで繋がり申請したらOKしていただけました。)
まあ色々な楽しみ方のできる黒本で、あなたもジャズデビューとかしてみ
ませんか。(だから、「裏本」じゃねえって言ってんだろ💢)

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