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「動物のお医者さん」(「動物のお医者さん」との出会い1)

開業当初から病院の待合室に「動物のお医者さん」の単行本を置いています。

フォローさせていただいているクリエイターさんの記事で、あっ、そういえば、と思い出したのです。

朱祥さん、勝手に紹介してすみません😅

大学時代にこのマンガに出会ったのですが、朱祥さんの記事を読んでいると、当時の懐かしい思い出がよみがえってきました。

そこで、
当時の獣医学部の大学生活についても織り交ぜながら、「動物のお医者さん」の思い出を綴ってみようかな、と思うようになりました。
もう四半世紀以上前の事なので、今の学生さん達の生活はずいぶんと変わっているとは思いますが・・・

よろしければお付き合いください。



大学に入学してから一年半。
その頃に、初めて「動物のお医者さん」という言葉と出会いました。
一般的な意味での動物のお医者さんではなく、マンガのタイトル「動物のお医者さん」という存在を。

実物に手に取って読むのは、そこから半年以上経ってからなのですが・・・

* * *

獣医学部の専門の勉強が始まるのは2年目の後期から。
それまでの一年半は、一般教養の授業がみっちりとあります。
これはこれで、楽しい教科もあったのですが・・・

高校で理系を選択していたにも関わらず、特に大学の数学や物理の授業は別物!?って感じでした。

何だこれ!!!!

って言うくらい、私にとってはちんぷんかんぷんな内容ばかりで頭がパニックに!!

特に大学の数学は、何を言っているのかさっぱり分からない!!
そう、高校までの数学とはまるで違ったのでした。
教官の授業を聞いていても、哲学か何かをお話しされているような・・・

チンプンカンプンですよねぇ~

その時、里塚は悟ったのであります。

数学を専門にされている方の頭の中は我々、いや私とは全く違う構造になっているに違いない!
という事を。

もうそうなったら、この人達ってすごすぎる!と、ただただ尊敬するばかり。
その境地に達してしまうと、授業を理解しようとする思考回路はさらに働かなくなったのでありました。


* * *

もともと要領だけ(!?)は良かったので、四苦八苦しながらも一年半に及ぶ教養課程を何とか修了。

そして二年目の後期が始まり、やっと専門的な授業が!

と、思いきや・・・

専門的な授業だから、楽しんで勉強できる!
と思ったのですが、
「生理学」、「薬理学」、「生化学」・・・等々、す~っごく基礎的な事から勉強しなくてはいけないのです。
細胞の構成や、細胞がどのようにエネルギーを使ったり生み出したりするか・・・等々。
いわゆるちんぷんかんぷんな内容でして😅

というのも、高校の理科で「生物」を勉強してきた人だったら、少しは基礎知識があるのですが、私の高校では、理系を選んだ時点で「生物」の授業が無く、「物理」と「化学」しか選べなかったんです。
だから「生物」の知識はほぼゼロ。

獣医って、主に動物、つまり生物についての学問なので、専門の授業も「生物」に係わることが多いんですよねぇ。
高校で「生物」を選択した学生(おそらくほとんどの獣医学生)は、基礎的なことは既に知っている内容も多かったはず。

例えば、最初の授業で、当然これくらいは知っているだろうと質問された内容の例を一つ。

デオキシリボ核酸ヌクレオチドと呼ばれる反復単位からなる長いポリマーである」

・・・んっ???

そう、私には何のこと???って感じだったのです。
「ヌクレオチド」を答えさせる質問だったのですが、「デオキシリボ核酸」自体も何のことやら・・・

高校で「生物」を勉強してきた友達は、一言

「高校で習ったよ。」

ハハハ・・・、そうなんですね・・・。

私は一人、頭の中にはてなマークが飛びまくり。

高校で「生物」をとってなかった方々、同じですよね?
どうか、ちんぷんかんぷんだと言ってください😱!!!

あっ、すみません。
取り乱してしまいました😅
皆さんを巻き込むことはありませんね。

そんなこんなで、ある意味専門の授業が始まってもちんぷんかんぷん生活は続いたのでした。

ちなみに、「デオキシリボ核酸」って「DNA」の事なんです。
それだったら難しく言わずに「DNA」って最初から言ってよ~!、ですよねぇ。

そんな頃、女子学生の一人から

動物のお医者さんっていうマンガ知ってる?」
「今、流行ってるそうよ。」

と、教えてもらいました。

その頃はやっと単行本の一巻が出版された頃だったと思います。
同級生の中でも知っている人はかなり少なかった記憶があります。

連載されていたのが、少女マンガ「花とゆめ」だったので、男子学生はなおさらだったんでしょうね。
当時は、女性の学生の数はまだ少なかったですし。
私たちの学年も、増えてきてはいましたが全体の四分の一程度でした。

私はもちろん初耳で、最初は
「へぇ~。」
ぐらいの反応で特に興味も示さなかったと思います。

これが私と「動物のお医者さん」との最初の出会いです。
(正確には、まだ出会っていませんが・・・)

つづく


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