ソリティアの中に人生を見た(という錯覚)

 Windowsユーザーの皆様もそうでない皆様も、一度くらいは手を出したことがあると思われるソリティア(あるいはクロンダイク)。先日も暇つぶしというか現実逃避みたいなノリで始めて、クリアできずに延々と無駄な時間を過ごしていました。

 その時に一度、まったくカードを動かす余地のないままゲームオーバーになってしまった回がありました。カードの配置がランダムである以上、そんなゲームが登場するのは避けられないのでしょうが、いくらなんでもそりゃあ理不尽が過ぎるんじゃないかと思ったものです。

 また次のカードが見えない事から、取り得る手段が複数存在している場面での最善手がその時点では不明になっていることも多く、その都度選択に悩まされたりします。

 そうやって特に意味のない時間の浪費をしながら、ふと思ったのです。状況がランダムに左右され、選択の妥当性がその時点では判断できず、場合によっては始まった時には既に詰んでいる。なんだか人生のようだ、と。

 そう思いながら眺めると、調子よく進んでいたゲームが突然手詰まりになったり、それとは逆にずっと我慢を強いられる展開だったゲームが急にクリアまで到達できたりする事も、何やら人生のように感じられてきました。ソリティア、お前はそんなに深いゲームだったのか?

 ああ、また手詰まりだ。やっぱりお前は不快ゲームでしかなかったようだ。

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