見出し画像

読書感想文9(仕事に効く!繰り返す世界史)

島崎 晋(2019)仕事に効く!繰り返す世界史
,総合法令出版(株)


私の疑問

 ご無沙汰してます。アニオタアラサーです。
ついさっき、読みたいと思ってた本が図書館に陳列されていることに気づき、ヨシっ通おう!と決意して、それとは別の本を読んでみました笑

 最近、教科書読む以外に歴史の本を一括で見れないかなぁと思っていましたが、気になる本があったので手に取ってみました。
 私の体験記を読んでいる方ならご理解していると思いますが、帰国子女のため、日本の世界史と日本史の授業を受けていないので、世界史がトンチンカンなところがあります。オーストラリアでは、英国の歴史と第二次世界大戦が主要な出来事でしたからぁ笑笑。機会があれば独学したいと常々思っていました。
 なぜなら歴史は繰り返してますからね。終わらない戦争、飢餓、自然災害、新たに地球温暖化も加わって、21世紀やばい!となっているので、先人たちの記録を見たらヒントや教訓を得られるかもしれないという淡い期待を持っておりました。

本の説明

 この本は、以下8つのキーワードを元に、今まで起こった世界史の出来事を紹介しています。
「憲法」「移民」「貿易」「指導者」「宗教」「環境」「貨幣」「発明」
 ここで私が特に興味を持ったのは、憲法、指導者、宗教の3つです。
 国で憲法が違うのは当たり前なのですが、それぞれの成り立ちが違います。

憲法の成り立ち

 日本国は戦後、天皇と行政を完全に分離なせるため、プロイセンの憲法を元にしたのが発端。
 ドイツは、ナチスドイツの独裁政権を2度と産まないために、絶対不可侵の「国の諸原則」を作って他は必要に応じて改正する。連邦鉄道や郵政の民営化も改正に含めるので、回数が多くなったとのこと。
 政教分離を絶対とするフランス。普仏戦争(1870-1871〕の時に教会が王政側に味方したので、教会の権利を無くすためというのが目的。
 アメリカはイギリスから独立した後に、13のstateからなる「連合規約」が元となっており、しかし、それでは中央政府が州議会より権利が弱い、他の国からの戦争に備えるということで「人権保障規定」が成立された。

憲法改正

 そして何より驚いたのが、憲法改正の回数です。2019年の時点の話ですが、1889年制定、大日本帝国憲法と1946年制定、日本憲法の改正数は0回。ドイツのポン基本法の改正数は60回、フランス共和国憲法は27回、アメリカ合衆国憲法は6回となっています。
 日本ってドンだけ、前例踏襲好きやねん、法と現実の乖離が激しい理由が見えた気がします。その乖離を解決するために特例とか、特約とか作るからややこしいことになるのです。思い切って現代用の憲法の検討をしてみたらどうでしょう。後22年で制定から100年経ちますよ。法律立案ができる頭のいい人が今どれくらいいるかは疑問が残りますが、そこは海外のやつを真似てみてもいいと思います。

歴史上の指導者たち

 さて、アニメではよく王様が悪だったり、転生者の味方してくれるいい人だったりしますが、歴代の指導者たちはどうだったのでしょう。この本では中国清王朝の康熙帝、オスマン帝国のスレイマン1世、英国のエリザベス1世、旧ドイツのプロセイン国王フリードリヒ二世の良い事例、明王朝の創始者の太祖洪武帝、カンボジアのポル・ボド、ヒトラー、毛沢東の悪い例が挙げられており、やはりどっちのタイプもいるのだと思いました。

宗教

 最後に宗教について、宗教はだいたい自然崇拝からはじまるものがおおく、そこか、派生して多神教や一神教ができたとのこと、多神教の代表格は、中国の道教、インドのヒンドゥー教徒、そして仏教の著者は述べている。一神教の代表格はキリスト教とイスラーム。
 ほとんどの紹介されていた出来事において、宗教が理由で迫害されたり、戦争になったりとなっていたが、困った時の神頼りなところはどこの宗教でも同じように見えた。自分の信じたい神に仕えるのはいいことだと個人的には思うが、時には寛容さとの共存を試みたほうがいいというのが、歴史から学べた。

まとめ

 今回の本は、今までの出来事を浅く広く紹介してくれたので、入門本としては及第点だと思います(上から目線でメンゴ)。今度は今起きてる事件の歴史的な背景が書いてあるような本を読んでみたいと思います。

ここまで、読んでいただきありがとうございました♪また次回お会いしましょう。

 

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?