影の人

朝起きたら僕の影が立っていた、たぶん、自分の影…顔は見えないけど
「なぁ、俺なんだろ」
返事はない、だが頷いた
「理由は」
やはり答えが返ってこない、触れるか手を伸ばした、だがすり抜けた
「だめか」

いつも通り準備する、何もできなさそうだから、何もする必要がないと思ったから、もう母は仕事に行っているであろう
朝食を食べながら考えてみるが、何も思い浮かばない。俺の横で立っているが顔が見えないから何を考えているかわからない。
「そこ座れば」
椅子を指す　　
椅子に座る、そしてこちらをみる
（座るのかよ）　
最近ニュースで聞いたことがある、影が昼に出てくること、しかし本人にしか見えないため、病院でも対処のしようがないらしい。一説では夜が支配しようとしているとか
（バカバカしい）
いつものように準備して学校へ