"整形"というワードにやたら反応する人たち

ネットを見ていると不思議なことがある。
整形の話題が出るとピキる人がネットにはいる。

整形という行為自体が批判されているわけではなくても、"整形"というワードが出ただけで耐えられない人が一定数いるらしい。

整形を検討したことがない私は整形の話題に対して強い反応を示す人の気持ちが分からない(…というと綺麗になる努力をしてないんだろとか言われる)。
普段考えることがないので、物凄くこだわる人がいるとびっくりしてしまう。
しかも怒ってるし。

仮にそういう人たちが整形をしたことがある、もしくは整形を検討しているとして、メリットがあると感じているから整形をする、検討するのではないのだろうか。
したくないことをわざわざする人はいないと思う。
しかも相当なお金がかかる行為なので、余計。

例えば「うわ~整形とか無理だわ」みたいに、批判されているなら怒ると思う。
整形にメリットを感じているのに批判の声を目の前にしたら「整形は悪いことじゃないでしょう」と反論もしたくなるとは思う。

でも、「整形してるね」とか「整形顔だね」とか、"単に整形だと指摘しているだけ"のネットの感想に対してわざわざ食ってかかって怒るのはよく分からない。
「その整形顔になりたいと思ってるんじゃないの?」と疑問が湧く。

ただ指摘されているだけでも、まるで批判されているように感じる人がいるのかもしれない。
だとしても、被害妄想が強いと思う。

どうしてそこまで思い詰めてしまうのか。
仮に、目の前に芸能人みたいな綺麗な顔立ちの人とお世辞にも綺麗とは言えない人の2人がいるとしよう。
…だからなんなんだろう。
顔立ちの善し悪しで態度を変えることがあるのか?
残念ながら私にはそういうことがない。

でも、「綺麗ですね」と声をかける人は世の中いるし、「ブスだな」とハッキリ言ってしまう人も世の中にはいる。
ただ、後者に関しては本人に直接言っている場面を目撃したことがない。
聞こえないような聞こえているような…といったところでコソコソ言っているのは聞くことがあるけれど。

寧ろ、直接ハッキリ言われるよりも陰でコソコソ言われているから余計、「もっと酷く言われているのかもしれない…」と自分の中で想像を膨らませてしまうのかもしれない。

私の経験上、「あいつブスだよな」と陰口を叩いている時は二択あって、1つは本当にブスな場合。
ただ、"傷付けたい"という気持ちはたいしてなく、どちらかというと"事実を言っているだけ"という印象がある。
そのため陰口を聞いてる側としては"傷付けたいわけではないんだろうな"と捉えることができるので、かなり軽い気持ちで言ってるように聞こえる。

2つめは、特別ブスではないんだけど性格に難がある場合。
協調性がなく自己中心的な行動が多かったり、人を傷付けたりと周囲の人間を困らせるような人は当然ながら嫌われてしまう。
そうなるとどうしても陰口というものは生まれてしまうのだが、その時に"性格悪いしそういえば顔も嫌いだし"といった流れで付け加えたかのように「あいつブスだよね」となる。
この場合は特別ブスではないことが多く、"ただ傷付けたいだけ"というニュアンスが強いと思う。

そうやって陰で「ブスだよな」と言われても上手く切りかえせる性格だったり、何よりも協調性やコミュニケーション能力があれば、「ブスだけど性格がいいよね」と認められるので陰口は減る。
でも、"なぜ嫌われているのか本気で分からない、自覚を持てない"という人が必ずいる。
そういう人ほど、先に書いた2つめに当てはまっていることが多いと感じる。
世間一般から随分離れた価値観を持っているのか、相手の立場になって考えることができないから知らぬ間に人を傷つけたり不快な思いにさせていることに気付けないのか、どういう仕組みなのかは分からない。
そういう人は実際の顔立ちの善し悪しは関係なく嫌われ続けてしまうため、陰口の1つとして「ブス」と言われてしまうことがある。

もしかしたら"何故か嫌われているけど理由が分からない"という人の中には「私の見た目が悪いからだ!」と決めつけてしまい、見た目の善し悪しだけに執着してしまうといったことがあるのかもしれない。
そうとなると、どんどん嫌われている理由から遠ざかってしまい、関係を修復する道からは外れてしまう。
傷付いたり不快に思った周囲の人間はますます嫌い続け、嫌われている側の人間はますます自分の美醜にこだわり続け、悪循環以外の何ものでもない状況が起きてしまう。

そして、美醜にこだわった結果、見た目の善し悪しを自分の理想に近づけるひとつの方法として整形を選ぶことは有り得ると思う。
"ブスは嫌われるんだ"、"見た目が良ければ嫌われないんだ"、そういう間違った認識を改めない限り、整形のゴールはいつまで経っても見えない。

"ブス=嫌われる"といった誤った方式のもと、ネットで整形の話題が上がってしまうとトラウマと化した記憶を思い起こし、当時どうすることもできなかった無力感で再びいっぱいになり、フラッシュバックを起こしてはネット上で怒ってしまう、ということが起こっているのかもしれない。
そういう人にとっては"見た目に関する話題"自体がトラウマだから、その場では特に批判されているわけではなくてもまるで当時と同じかのように苦痛を感じてしまい、怒りが溢れてしまう…私はこういう風に考えました。

実際はどうなのか分かりません。
私が考えられる限りではこんな感じでした。
的外れかもしれないし、他にも別な経緯があるのかもしれません。

突然怒り出す人を見かけるとびっくりしてしまうのだけれども、そういう人たちがいるからこそ"インターネット"だよなぁと思ったりしたのでした。

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