特技について

特技は何ですか、と聞かれると、困る。
別に聞かれることもないから、いいのだけれど。
長く生きてきて、なんの特殊技能もないのか、と思うと、大変残念な気もする。
何か、ないものか。

あえてしぼりだすとすれば、ネコ探しかな、と思う。
猫は、かくれんぼの名人。
いろいろなところに隠れている。
屋根の上に猫、車の下に猫、石に見せかけて猫。
散歩中、私はいち早く猫を見つける。
いきなり話を遮って「あ！猫！」と叫ぶので、家族に呆れられる。

先週末は、近所を散歩して、１１匹の猫を見つけた。
なじみのミケちゃん、シロ子にブチ子の揃い踏み。お嬢様のフワ子も出てきた。
それから、たまに姿を見せるハチワレ、明るいオレンジの毛色が素敵な老猫シスターズ。
ミケちゃんより白が多めの三毛、目付きの鋭いボス、新顔のノラクロとキジトラ。
久しぶりに晴れて暖かくなったので、みんな外に出てきたのだ。

見つけた猫に声をかけると、うるさそうににらむ子、しっぽで返事する子、ばれたか！という顔をする子、さまざまな反応があって、面白い。

特技がネコ探しって、社会人としては、だいぶ残念だ。
でも、役に立つことばかりじゃ息苦しいから。

今週も長い。
早くネコ探ししたい。