魔眼の匣の殺人の見どころと感想

今回は作家の今村昌弘さんの作品である「魔眼の匣の殺人」を紹介したいと思います。とても読みやすく、あまり小説を読み慣れていない人でも楽しめるミステリー小説です。そんなミステリー小説の「魔眼の匣の殺人」をあらすじや感想、見どころを紹介したいと思います。これを見れば、魔眼の匣の殺人の基礎知識と見どころがわかり、読む時に注目すべきとこがわかります。
(一部ネタバレを含む場合があります。ご了承ください。)

あらすじ

夏の合宿で起きた大事件を予言したメッセージがオカルト雑誌「月刊アトランティス」に届く。さらに、そのメッセージの内容は、夏の合宿の事件で関与していたと見られるある研究機関の名前があった。葉村と剣崎は、その研究機関が昔使っていたとされる研究施設を見つける。そして、その研究施設の近くの村へ行ってみると村の人は、誰もいなかった!!たまたま、その村を訪れた人たちと魔眼の匣と呼ばれるサキミの家に行くことになった。魔眼の匣に行くと、サキミは預言者で、「後2日以内にこの地で4人死ぬ」と告げられる。その後、魔眼の匣からの唯一の出口である橋が焼け落ちてしまいとじ込まれてしまう。さらに、預言者がもう一人出現して、あたりは混乱してしまう。剣崎比留子は、生き残り、謎を解き明かせるか!!

主要キャラ

葉村 譲・・・神紅大学の経済学部の1年生。明智恭介に代わって、ミステリ愛好会の会長を務める。

剣崎 比留子・・・神紅大学の文学部の2年生。とある事件の後にミステリ愛好会に入る。

十色 真理絵・・・高校2年生。未来を見通すとそれを絵に描いてしまう超能力者。

茎沢 忍・・・高校1年生。十色の後輩で、オカルトが好き。あるときに、十色の超能力で助けられてから十色を慕うようになる。

王寺 貴士・・・容姿が綺麗で物腰が柔らかい会社員。ツーリング途中で葉村たちとたまたま出会う。

朱鷲野 秋子・・・全身を赤で包んだ元好見の住人。父が亡くなってから、村を飛び出す。

師々田 厳雄・・・社会学部の教授。葬式帰りの際にたまたま葉村たちと遭遇する。

師々田 純・・・師々田厳雄の息子。

臼井 頼太・・・「月刊アトランティス」というオカルト雑誌の編集者。未来が見えるサキミを取材に好見にきた。

サキミ・・・未来を見えて、今までに何度も予言を的中させている。

神服 奉子・・・サキミの予言に救われていこう、サキミに使えるようになった。好見の住人。

感想

叙述トリックがすごかった

「魔眼の匣の殺人」を読んでいて感じたことは、叙述トリックがすごかったことです。ストーリーが進むにつれて、犯人や動機、サキミについて色々とわかっていきますが、その結末が誰も予想できなくらい大どんでん返しが待っています。先入観を持って読んでいた自分からすると、こんなことがあるのかと思うほど衝撃を受けました。しかし、他の人の話や感想を聞いてると都合が良すぎるや動機がもう少し欲しかったという声もちらほらあるみたいです。個人的には、十分な状況設定と人物設定だったと思いましたが、この辺の感じ方は、人それぞれに感じると思います。

斑目機関が気になった

前作に引き続きとある研究機関こと斑目機関が関わっているのですが、その機関の謎が深まりました。葉村譲と剣崎比留子は、夏の合宿で起きた大事件に関わっている斑目機関を探るために、今回の事件に巻き込まれました。斑目機関の研究施設は日本にいくつかあるみたいで、そのうちの一つが今回登場します。そのため、今後その研究施設や研究機関が関わっていくのかが、とても気になりました。

見どころ

ミステリー×超能力

魔眼の匣の殺人では、ミステリーと超能力の融合という感じで物語が進みます。剣崎シリーズ第1弾では、ミステリーとバイオハザードの融合という感じで、それが犯行トリックに使われましたが、今回は、超能力がどう犯行に絡んでくるかが注目のポイントです。

クローズドサークルでの犯行

推理小説では、クローズドサークルで事件が起きるというのは良くある展開かもしれませんが、普通は、クローズドサークルで犯行は不向きと言われています。クローズドサークルとは、何かしらの理由で外の世界との通信や交流が途絶えた状況で起きる事件のことです。前作の屍人荘の殺人では、偶然クローズドサークル展開になり、それを犯行トリックに利用して殺人事件を起こしました。魔眼の匣の殺人では、圧倒的に不向きな状況にもかかわらず、なぜ犯行に及んだかも注目です。

最後に

今回は、剣崎シリーズの第2弾である「魔眼の匣の殺人」を紹介しました。魔眼の匣の殺人は剣崎シリーズの第1弾である「屍人荘の殺人」の続編要素が強いため、先に屍人荘の殺人を読んでおくことをおすすめします。屍人荘の殺人は犯行トリックに驚きましたが、魔眼の匣の殺人は、犯行動機や人物設定に驚きました。皆さんも読むと最後の結末にびっくりすると思うので、ぜひ読んでみてください。

ここまでお読み頂きありがとうございました。

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