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ゾンニッヒ考察 ~若潮Sは重賞級!~



前書き

京王杯SCの本命馬はゾンニッヒ
理由はシンプルに重賞を勝つ素質があると考えているから。
そして、そう考えるようになった根拠は2023年若潮ステークスでのパフォーマンスにある。
中山1600mで最も強かったのはモーリスだと考えている。
ゾンニッヒが勝った若潮ステークスのパフォーマンスはモーリスには及ばない。
しかし、そこでゾンニッヒが見せた走りは他の中山1600mの重賞を勝った馬たちと比較して遜色ないものだった。


若潮Sのパフォーマンス

中山1600mは多頭数のハンデ戦も行われるコースである。
直線最後に坂があり最後までばてないスタミナも要求され、総合力の高いマイラーが上位に来やすいコースであると考えている。
ペース的にはハイペースになりやすく、全体時計の早さが馬の能力に直結しやすい特徴がある。

中山芝1600mのコース高低断面図(JRA HPより引用)


実際、このコースにおいて全体時計が早いレースはダービー卿CTや京王杯AHなどの重賞レースに集中している。

そんな中山1600mで行われる若潮S。
このレースは地味だが、出世レースとなっている。
去年は先週の新潟大賞典を制したカラテが勝ったレースであり、
過去にはモーリスもこのレースを勝っている。
(当時の名前は"若潮賞"だが。)

カラテが勝った2022年のレースはハイレベルなものだった。
2022年の中山1600m戦の全体時計上位は以下の通り。

2022年の中山1600m戦の全体時計上位

表を見るとわかるが、重賞以外で上位に来ているのはウインカーネリアンが勝った幕張Sとカラテが勝った若潮S。
どちらの馬も後に重賞を勝っている。

このデータを踏まえた上でゾンニッヒが勝った2023年の若潮Sを過去のレースと比較してみる。

若潮S(若潮賞)の過去比較

表を見ると、今年の若潮ステークスの時計は去年よりも早く、ゾンニッヒの上り33.8という数字が非常に価値の高いものであることがわかる。
中山芝コースは直線の最後が坂になっており、ラスト1Fのレースラップが落ちる傾向にあるが、このレースは12.0と比較的早い数字で上がっていることが素晴らしい。
(ゾンニッヒ自身は差して勝っているのでそれより早い数字で走っている)
カラテは斤量54kgでの数字であることに対して、ゾンニッヒは57kgでのものであることからも、ゾンニッヒは若潮Sでカラテ以上の走りを見せたのではないかと考える。

ちなみに2023年ここまでの中山1600m戦の全体時計上位は以下の通り。
ゾンニッヒの若潮ステークスが現状1位
ダービー卿CTより早い時計である。

2023年の中山1600m戦の全体時計上位


余談にはなるが・・・
モーリスのラスト1F 11.5という数字は中山芝コース最後の坂を考慮すると異次元のものである。
モーリスの若潮賞は1000万下のレースであり、現在の2勝クラスに当たるレースである。
そこでこの上り、着差0.5は数字だけでも凄さがわかる。
(ラスト1Fに着目するとまた別の面白いデータが出てくるがそれはまた別の機会に…)
私はモーリスの現役時代をリアルタイムで見ていたわけではないのでその強さを目の当たりにしたわけではないのだが、
このころからモーリスは化け物級の力の片鱗を見せていたのかと思うと感慨深い。


最後に

今回の東京1400mという条件がゾンニッヒにとってベストかというと疑問符がつく。
この馬は瞬発力勝負では他の馬に劣るため、ハイペース適性が高いと考えている。
この馬が強い競馬をしたレースをみると前後半のペース差がなく持続力が求められたレースが多く、今回の1400m戦は悪い条件ではない。
さらに、調教時計を見ると自身のベストタイムを更新しており、鞍上にレーン騎手を迎えていることからも勝負度合いは高いはず。
重賞を勝つ力があると信じるからには京王杯SCでも勝ちを願って応援したい!


長い文章を最後まで読んでいただきありがとうございました!
みなさんよい京王杯SCとなりますように!

おず


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