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2023年サウジアラビアRC振り返り



事前予想

メモ

✅馬場の時計的な水準は去年より遅い
✅開幕週らしく内前有利
✅ペース的には後ろ有利
✅前半3F 34.9
✅後半3F 34.2
✅後半5F 58.5
✅前半3Fが流れて全体時計、上りも早い数字
✅ハイレベルな一戦の可能性大

開幕週で時計のでる良馬場での開催となりました。ただし、後のレースラップの項目で詳しく書きますが、時計水準的には去年より遅い程度でした。レーヴジーニアルが早めのペースで逃げましたが、直線入口で多くの馬が並びかける前過多な展開。直線を向いてからは人気馬2頭が並びましたが、さらにその外から後方にいたゴンバデカーブースが突き抜けて勝利しました。

今回のポイントは前半3Fが34.9と早めに流れたことだと思います。2歳時の東京芝1600m戦のペースとしては早いペースであり、これほど流れると上りは遅くなる傾向があります。しかし、今回3着以内に来た馬は34秒台前半で上がることができています。特にゴンバデカーブースは33.5という素晴らしい数字を記録。この3頭はかなり強いと考えています。

その中でも、上り最速で一頭突き抜けて着差をつけたゴンバデカーブースは2歳G1でも勝ち負けするレベルかもしれません。

馬場状態

10/07(土)7:00
クッション値:9.6(標準)
含水率(芝ゴール前):14.5%
含水率(芝4コーナー):13.4%
使用コース:Aコース(内柵を最内に設置)
芝の状態:第3回東京競馬終了後、約31,000平方メートルの芝張替作業を行った。その後、肥料散布・散水等の生育促進に努め、8月下旬にオーバーシードとして洋芝を播種した。野芝・洋芝ともに順調に生育しており、全体的に良好な状態。

レースラップ

過去5年(2016-2019, 2022)の平均ラップと2023年サウジアラビアRCのラップ比較

レースレベル

2歳新馬戦(芝1600m) 過去4年
サウジアラビアRC 過去4年

同日に行われた2歳新馬戦(芝1600m)と時計的な比較を行うことでレベルの判定を行います。

注目したいのは去年との時計比較です。まず前提として、今年の馬場水準は去年よりも遅いものだったと私は考えています。理由は上にある1600m新馬戦の時計比較だけでなく、その他のレースも時計が遅い傾向が見られたからです。

そのことを踏まえた上でサウジアラビアRCについて考えます。ドルチェモアとゴンバデカーブースの勝ち時計は同じで勝ち馬の上り3F、前半3Fの数字はほぼ同じ数字が並びます。しかし、レース内容を深堀すると面白いことがわかります。

以下の画像は2022年、2023年の残り4F過ぎでの位置取りです。

2022年サウジRC Last 4F地点
2023年サウジRC Last 4F地点

残り4F地点でのレースラップとしては2022年の方がトータルで2秒ほど早い時計となっています。ドルチェモアが4Fを通過したのが1:11台中盤くらいなのに対して、ゴンバデカーブースは1:11秒台後半から12秒にかけてのあたり。明らかに残り2Fはゴンバデカーブースの方が早いラップを刻んでいます。

ここまでの話を総括して主張したいことは、現時点での能力としては

ゴンバデカーブース > ドルチェモア

である可能性が高いということです。ドルチェモアはこの後2歳G1朝日杯FSを勝利しています。2022年は朝日杯のレベルが低かったと考えているため過剰に評価することはできませんが、ゴンバデカーブースも2歳G1級であると私は考えます。

ピックアップ馬

1着 ゴンバデカーブース

初戦でレーン騎手を乗せて勝利した割に、記録した数字が大きく評価できるものではなかったので戦前は4番手評価としていましたが、見事にその評価を覆されました。この馬は初戦以前の調教では好時計を連発しており、かなり仕上げが早い馬だと考えていたのですが、今回の調教も同じように早い時計を連発していました。さらに堀厩舎の有力馬と複数回併せ馬を行っており、勝負気配は非常に高かったとみています。上述の通り今回見せたパフォーマンスは2歳G1レベルにあると思います。しかし、ブリックスアンドモルタル産駒の特徴がまだ見えていないこと、2歳時にこれほど早い時計を出して勝利した馬に早熟傾向があることから、3歳時に通用するかは少し疑っておこうと思います。

2着 ボンドガール

初戦の時計はグランアレグリア級と期待しており、ここでは勝ちにくるだろうと予想していました。しかし強い馬にやられて2着。3着馬とも差がなく、戦前の期待ほどは走れなかったのかなという印象です。今回の後半5Fは58.5であり、初戦の57秒台と比較して遅いとみられると思います。しかし、今回は前半3Fが早く流れてしまったので最後の脚が鈍ったのはしょうがないとみています。この時期の牝馬は、瞬発力を活かす展開に強い馬が多く、ボンドガールの適性も前半脚をためて後半の瞬発力勝負、というレースにあるとみます。よって、前半が35秒以上かかるレースになれば初戦の脚が使えると考えます。ただし、次走になるであろう阪神JFは前半が流れる傾向にあるためその点は要注意です。産駒の特徴的に1600mまでが主戦場になる可能性は高いかなと思います。

3着 シュトラウス

初戦は相手が弱すぎたせいで底が見えない勝ち方となり、戦前評価が難しい馬でした。気性的にも危うさがあり、今回の調教で併せ馬ができなかったことは大きなマイナスポイントでした。レース中も明らかに行きたがる面を見せており、ルメール騎手でも折り合うのに相当苦労している様子でした。そんな中でも直線は2着馬に食らいついて3着まで差してきたあたり、非常に高い能力がありそうです。今回のレースの時計的なレベルを考えても秘めている能力自体は勝ち馬にも劣らないものを見せてくれたかなと思います。やはり今後も気性的な問題は残りそうで、今後の陣営の距離的な選択は難しいと推測します。能力的には距離が伸びても面白いと思いますが、調教や陣営のコメントから気性面の成長に気を配ってその都度判断したいと思います。

独り言

大いに期待していたボンドガールは2着に敗れました… しかし、時計面で考えると勝ち馬が強かったといって良さそうなのでまだまだこの馬には期待し続けたいと思います('ω')ノ

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おず




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