そもそも英語を話すプロセスってどうなっているのか?

オンライン英会話講師として働いているときに、よく、「どうやって英語を話せるようになるのか」といった質問をいただくことがあるので、最初に簡単に説明しようと思います。一応、英語学習法や第二言語習得論にのっとって話をしているつもりです。

想定読者層

英語学習法や第二言語習得論に関する知識がゼロの方。僕が書いていることは浅いので、興味がある方は、本を読むことをお勧めします。

英語を話すうえで大切なことは、4つあります。

1.英語を理解すること

まずは、英語を理解し頭に入れることです。(Comprehensive input theory, Krashen) 感覚でわかるレベルではなく、自分で説明できるレベルではないとその知識を使うことはできません。これは、文法、文構造、単語、発音すべてに当てはまると思います。例えば、All you have to do is ~ という文では、Allが主語で、you have to doがAllを修飾していて、その意味が「あなたがするべきことは~だ」という理解をしていなければなりません。文法用語を覚える必要ないと思いますが、丸覚えではなく、理屈で英語を理解する必要があると思います。なので、個人的に文構造、文法、単語の語源(etymology)などの理解はスピーキングにおいても必須だと思っています。

2.自分が理解できるかたちで英語をoutputすること


次に英語を話すうえで大事なことは、英語を自分が理解できる形でアウトプットすることです。”いい表現だといわれている表現”を使うのではなく、”自分が”よいと思っているものを使うべきだと思います。(Comprehensive output hypothesis, Merrill Swain)例えば、自分の考えを提示する方法もたくさんあります。I think なのか、I supposeなのか、I reckonなのか、In my opinionなのか、In my humble opinionなのか、Personally I believeなのか、I firmly believe なのか。。。これらを紋切型として丸覚えするのでなく、どんなシチュエーションでどのフレーズを使うのを自分で考えたうえで英語を話す必要があると思います。

3.流暢さ



最後に大事になるのは、流暢さですね。今までの話は、「質」の話でしたが、ここで話すのは「量」の話です。自分でわかっていても口から出ないものは練習する必要があります。allowの発音は、アロォウではなく、アラァウって感じですよね。これを自然と使えるようになるまで、量をこなす必要があります。(発音記号の入力方法がわからなかったので、カタカナで勘弁してください)これは、単語にもフレーズにもすべてに当てはまると思います。つまり、知っているだけではだめで、使えるようになるまで練習する必要があります。

4.話せるトピックを増やす

1から3のステップを繰り返して、話せるtopicを増やしていく必要があります。初めは自分のこと、例えば趣味とか、なんで英語を学んでいるかとかを話すよいと思います。そこからだんだんトピックと自分の距離を離していって、社会情勢について話せるようになると理想的ですね。日本人にありがちですが、難しい内容が読めたり聞いたり、上級単語を知っているからと言って、難しい内容が話せるとは限りません。忍耐が必要だと思いますが、まずは自分のことを話せるようになりましょう。

まとめ

英語を話すというのは、結局この「inputを理解する→自分が理解できる形でoutputする→流暢さを向上させる」のサイクルを回して、話せるトピックを増やしていくことにすぎません。最初は、自分の趣味とか、その日の出来事等を話すのでまどろっこしく感じるかもしれませんが、少しづつ進めば、いつかは目標にたどり着けるはずです。一緒に頑張りましょう!

参考文献

↓What Should Every EFL Teacher Know?
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↓やさしい教育心理学第5版 | 有斐閣
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↓新学習指導要領にもとづく英語科教育法 第3版 - 株式会社大修館書店
https://amzn.to/3IcZrfv

↓How Languages are Learned | Professional Development | Oxford University Press
https://amzn.to/3JiN5nl

上達の法則 / 岡本 浩一【著】
https://amzn.to/3tXRp4Y



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