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私について@くんくん③

「あんたさぁ、くんくんにヒドイと思わないの?」

「くんくん、裏切られたって言ってたよ」

私はなにも言えなかった。
覚えがないと言えば嘘になる。
家に来なくなったくんくん。
遊べない、と冷たい目をするくんくん。
髪の毛の色も服装も変わってしまったくんくん。
いつも、怖そうな人といるくんくん。
そして、新しくできた友だちと過ごすことの
多くなった私。
くんくんは、寂しかったのか。
突き放された時に、理由を聞けばよかったのか。
肩や背中をどつかれながらも、
私はそんなことを考えていた。
「明日までに、くんくんに謝罪文を持ってこいよ」
という言葉を残し、彼女たちは女子トイレから出ていった。
昼休みも終わり、午後の授業が始まったが
私はトイレから出られなかった。
別に閉じ込められた訳ではない。
くんくんのことを考えていた。
はじめてのサボリ。
いいのか悪いのか、先生は私がいないことを
特に気にもとめず、はじめてのサボリは
なんのお咎めもなく終わった。
謝罪文?
そんなものを書くより、直接話そう。
明日、必ず。
くんくんと話そう。

その夜、姉がおまわりさんに送られて
帰ってきた。顔面血だらけで…。

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