Kindle Unlimitedで今なら読める 2024.04 番外 「ドラゴンは寂しいと死んじゃいます (全5巻)」藤原 ゴンザレス

ドラゴンは寂しいと死んじゃいます (全5巻)　藤原 ゴンザレス (著) , エナミカツミ (イラスト)

ドラゴンは寂しいと死んじゃいますドラゴンは寂しいと死んじゃいます

今月のアース・スター特集にて、全巻読み放題となっています。
以前から2巻までくらいは読み放題になったことがありました。

全巻読み放題になったのを機に、試しに読み始めて見たら、かなり馬鹿馬鹿しい設定で、ギャグ要素も多分に含まれているのに、なぜか途中で止める気にならずに、ついつい読み進めてしまうのです。あれ～？

最初はご都合主義全開の軽いお話かなと思って読んでいったら、意外に重層的な設定があったり、冗談100％だと思えた設定が意外にちゃんと奥行きと深みがあったり。あれれれ？、と思っている間にも着々と物語が進んでいったり・・・。

いろいろと想定外で、すぐには評価が下せないような気がしてきます。
いや、読んでいる間はちゃんと面白いんですよ？
でもしばしば「おい！　それでいいのか！？」と突っ込みたくなってきて、さっきまでの評価に自信が持てなくなってくるのです。

たわいもないお話のようでいて、設定には深みがあります。
この設定と世界観の上に、重厚なシリアス戦記ものを書く事も出来たはずです。
それがほわほわほのぼのした、時に馬鹿馬鹿しいお話に仕上げられていて、しかも読み始めるとついつい読み続けてしまうという文章の妙。

この作品の魅力は、そんな語り口にあるのではないだろうか、というのが現時点での私の評価です。

なんだかちょっと不思議な作品に出会ったなあ、という気分です。