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私を構成する5つのマンガ

私を構成する5つのマンガは下記5作品を選出。

1、天使なんかじゃない 矢沢あいさん

私を構成しているマンガと問われて1番に最初に思いついた作品。

言わずもがなの名作恋愛マンガかと。男なのにまず思い出したのが少女マンガってどーなん?と少々恥ずかしい。

5歳上の姉がいてその影響で「りぼん」や「花とゆめ」とか姉におススメされて恐る恐る?読ませてもらったら、はまった。笑

その頃確か小1~3年くらいかな?

正直矢沢あいさんの作品は「ご近所物語」もこの5作品に入れたかったけど、作者はバラバラで選ぼうと勝手に自分でルールを作り、一番読み返した回数が多かったであろう「天使なんかじゃない」を選出。

おもしろいと思うポイントはざっくり2つに絞った。

①キャラクター

生徒会の5人だけでも性格・個性ばらばら。

人間性格バラバラなのは当たり前だけど、5人の性格がバラバラだからこそ絶妙なチームワークでイベント開催なんかもめっちゃうまくいく。

何かのイベントを実行する時って普通大変って感情が先にきて、悩みながら進めていく感じがあるけど、5人はみんなが楽しめるものは何かと自分達もわいわい楽しく準備する。それが羨ましい。実際マンガの中でもこの5人を見て他生徒が5人の活動を羨ましく感じる。それをみて俺も羨ましいよ…と呟く。

現実だと、ここまでまとまってうまくいくのが難しいからこんな5人みたいなコミュニティの雰囲気を部活にも追い求めてしまうってのはあるかもしれない。

進級した後、生徒会に後輩5人も加わるのだがこの5人もまた絶妙。

ちなみに推しは文太。後輩ならジミーです。

②画力・感情表現

矢沢さんのマンガの良さはやっぱ表情、もっと言えば目・口の書き方がすごいと思う。

愛しさとせつなさと心強さではないけれど、悲しさとか愛おしさの表現力が圧倒される。

人間のどろどろした欲望みたいなものが垣間見えるし、背けてしまいたい感情もあるけれど、それに葛藤して泣いて、怒って前に進んでいく登場人物の心の内面が表情で描き切れてしまう、それでいてきらきらしている画力・表現力には、マンガの中に没頭させられてしまうパワーがある。

あとマンガに描かれるファッションにも憧れる。特に「ご近所物語」ではマネしたくなってた。「天使なんかじゃない」のキャラが「ご近所物語」に出てくるパラレル要素にも興奮する。

恋愛妄想爆発させられる自身の恋愛教科書です。

2、赤ちゃんと僕 羅川真里茂さん

これも1作品目と同様姉からの影響。

「天使なんかじゃない」と同時期に読んでいたなー。

おもしろいと思う魅力やっぱり2つに絞ってみた。

①家族の絆

主人公拓也は小学生高学年。遊ぶことだけに意識を向けていたい年齢。そんな時に母がなくなり、父親と小さい弟実との3人暮らしとなる。育児・家事をせざるを得ない状況になるのですが…。

小学生の時なんてもう遊ぶことしか考えてなかったよ。ゲームボーイ、缶蹴り、ドロケイ、ドッチボール、秘密基地づくりetc…ただ拓也は育児なんてと思いつつも、自分以上に弟が大事になる…お母さん化する。小学生がお母さん化することで、出かける時は大体いつも弟と一緒だから、1人だけでは味わえないまた別の面白さが日常に加わる。ほんわかした雰囲気が出ていて、その空気感がまた読んでて心地よい。

けど一方で日常生活には大変なことも、もちろんあるわけで、でも家族で時には喧嘩して、時には協力しながら毎日を過ごしていく、その絆にときおりほろりとさせられる。

7人兄弟の大家族とか両親と一緒に住んでいる若夫婦のお隣さんとか、それぞれ色んな事情・スタイルの家族があって色んな視点から物が見えるのも魅力の1つ。

②やっぱキャラクター、あと絵力

好きなマンガかどうかっていうのは、自身の好きな絵かどうかっていうことも要因として大きいと思う。羅川さんの絵はやさしいさみたいなのがにじみ出てる上、読みやすい雰囲気だから良い。

また拓也のクラスメイトとその家族、実のクラスメイトとその家族とかめちゃめちゃ沢山登場してくる上に際立った個性の持ち主が多すぎて、相関図みたら1時間ぐらいしゃべり倒せそうなくらい個性強めのキャラクターがgoodです。映画でいうスピンオフみたいにそれぞれのキャラクター視点での話が豊富で、環境が常に切り替わるから色んな視点で物が見えてあきない。

個人的な推しは藤井君。クールだけどなんだかんだ弟・妹に優しい奴。例えるならベジータみたいな感じかな。

ふと自分の家族について考えるきっかけになったマンガです。

3、ぼのぼの いがらしみきおさん

4コマ漫画なら絶対これ。

正直マンガの常識を覆された感が半端じゃない。他のマンガ作品とは一線を画す作品。

まず発想力・空想力は桁違いだと思う。特に好きなキャラクターはぼのぼのが勝手に空想して作り出したしまっちゃおじさん。なんでもしまっちゃうというその発想力は子供の時はその凄さが全くわからなかったけれど、今考えるとめちゃめちゃ発想力が凄い、脱帽。どうやって思いついたんですか?っていがらしさんに聞いてみたい。

あと例えば道や木を遠目からだんだんアップにするだけに8コマ使うって離れ業とか頭の上部に汗を飛ばすって方法が独創的。

もう一つは哲学的な言葉の数々。

「なんで楽しいことは終わってしまうのだろう?」とか普段通り過ぎてしまう当たり前の物事に対し、ぼのぼのは常に問いかける。そこで読者も同様に考えさせられるし、そこがおもしろい。だからこそぼのぼのの作品に深みが出てきているのだと思う。

世界観にも癒されるし、決め台詞に和む。ぼのぼのの「シマリス君」シマリスの「いじめる?」アライグマくんの「いじめてやる」しまっちゃおじさんの「はいはい、どんどんしまっちゃうからね~」は鉄板。

また個人的にはアニメのほうが延々リピートで見返していたほど好きなのだが、エンディング曲の「近道したい」は名曲。今でもその歌詞の「たまには近道をしたいだめかしら…常識なんて誰かが決めたこと」に励まされる。笑

日々での当たり前を疑い、自問自答する。また哲学的な言葉が好きになるきっかけになった作品。

4、ヒカルの碁 ほったゆみさん 小畑健さん

まず絵がうますぎる。小畑健さんの絵はマンガの中で一番好きかもしれない。乱暴な言い方をすれば、原作が多少おもしろくなくても絵だけで読ませてしまう力があると思う。

ただほったさんの原作はまたおもしろい。碁という全くルールがわからない読者にあれほどの囲碁ブームを巻き起こしてしまったのは、その原作がめちゃめちゃおもしろかったからに他ならないはず。だって当時訳わかんないけど囲碁やりたくなっちゃったもんね。笑

あとヒカルの碁の醍醐味はやっぱ成長物語ってところ。囲碁の知識ゼロだったところから韓国トップの棋士と互角に渡り合える、遥かな高みにまでわずか4~5年で登っていってしまう、そのワクワク感が最高です。人ってどこか才能に憧れを誰しも持っていて、持ちたいと思ってる、それをヒカルは持っていて、素人→三将→院生→プロ→相当強いプロにまで一気にのし上がっていくことに快感を覚えてしまいます!

あとここでやっぱ出てくるキャラクターの良さ!ヒカル同等の強さを持つアキラとかはもちろんのこと、努力して努力して、けれど他人の才能と自身を比較して自分を見失うけど自分なりの答えを見つける伊角さんとか、そこまで強くはなれないけど囲碁が大好きな優しい筒井さんとか、あらゆるフィールドにいる様々な囲碁好きなキャラクターが自分と向き合っていて、読者がそれぞれ好きなキャラクターに傾心し、共感できる。

推しキャラクターは三谷と社。

一番好きなシーンはヒカルVS社の対局。あの対局はしびれる。ルールわかってないけど…。通常シングル対戦だけど、部活と北斗杯といった団体戦のチーム戦のほうが好きです。

5、紫電改のタカ ちばてつやさん

少し昔のマンガになりますが、帰省した際に両親の実家(祖父母の家)に帰ると置いてあったマンガ。年末年始は従妹達とこたつで延々読んでいました、ちばてつや作品。「あしたのジョー」「ハリスの風」「ちかいの魔球」等々…その中でも最も感慨深い作品がこの「紫電改のタカ」。

主人公の滝が強敵の飛行機乗りを倒していくことでの爽快感がある一方で戦争が題材であることが、衝撃さも含めて心に刻み込まれた作品です。

まだ少年といえる年頃で死と隣り合わせの毎日を送り、そんな中でも仲間とバカ話に花を咲かせて少しでも人間らしい生活を楽しむが、その仲間や優しい上官達は次々に戦死していく。さらに海外の敵飛行機乗りについて、いざ話してみたら友達になれる凄いいい奴であるのにも関わらず、国対国という抗えない強大な力によって、そんないい奴と殺しあわなければいけないような状況化に追い込まれ、その事実に滝は苦しみ、悩む。

戦争の無意味さ、空虚さ、残酷さを考えさせられ、気づかされる。現代がいかに幸せなのか思い知らされる。

ちばてつやさんは戦争という題材にも関わらず、ユーモアやバトル要素を入れた子供でも読みやすいマンガにし、マンガを通じて「戦争の悲惨さを忘れるな」と、次世代へのとても重たいメッセージを発信したのだと思う。








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