たくさんの誕生の中で
2024年5月14日
2年前のこの日はいつも通りきな子の誕生日だったけど、故郷に帰って来ており、ジョージと出会った日でもあった。
それから2年の間に目まぐるしくいろんなことが起こって変わって、今もまだ、夢から覚めたら恵比寿のアパートかも、とたまに思うほどの幻想感。
でも現実に、隣には去年生まれた仔猫の小雪が寝ているし、先月食べたアボカドの種が発芽し毎日ぐんぐん伸びている。
台所にはいただきもの恵み。
隣のおばあちゃんからグリンピース、二軒隣のおじちゃんから赤玉ねぎ、パセリ、セージ、ルッコラ。
私の体内細胞だって全て変わっている。
起きてその日にやりたいことも変わっている。
音楽は基本に戻っている。
太陽がこんなにも偉大だと、毎日身をもって知る。
ジョージは宇宙を少しでも考えることが怖いそうだ。
天に蓋をして、テーブルを見つめ毎日私の料理したものを食べている。
生まれた仔猫の目で楽しもうと思った。
昼に、草抜きする庭の隅、子どもの頃鳴らして遊んだカラスノエンドウが生えていた。
車でジョージが帰ってきて、ピープー豆じゃ、ぼくのお尻にもついとる、とおならをした。
きな子の誕生日。