きらめききなこ
2023年8月5日
感動は反応。きらめきをずっと、覚えているもの。
今日はきな子の一周忌。
初めての土地の祭りへ、しぶるジョージに頼んで連れていってもらう。遅くからの参加、お目当てはフィナーレの花火。
黄昏時、祭りから一キロのところに車を停め歩いたが人は全く歩いていない。混んでると聞いたけど、本当に人が集まってるの?
暗い道、古びた薬屋、古びたあばら屋、頭上に道路を渡した小さなトンネル、小さな街灯、名のない道と草。
抜けたらば急に、青いローソンと浴衣の中高生たちが見えた。顔の見えない交通整理の人、招かれて道路を渡り路地に入ると、光る狐の面を被った子どもたち。
いた、いた、たくさんいた、子どもばっかり、地域の祭り!!
細い道に、からあげ、たこ焼き、いか焼き、フライドポテト、フルーツ飴… 一番最後の屋台の串焼きを頬張り、会場となる広場へ。
いた、いた、たくさんいた、子どもも大人もめっちゃおるやん、地域の祭り!!
かき氷、カルビ丼、たい焼き、オムライス、タコス… 長々と一周物色して、テントへヨーヨー釣り。
私はヨーヨーが好き。もう何年も前に浅草で釣った以来か。黄色を釣った。
焼きそばの長蛇の列に並んだところで、ジョージはもよおし、人混みに消えていく。
ステージも終わり、祭りの終わり。
バンという音で振り返れば隣の運動場から、低い空に大きい花火。
地面で火がつき燃えるのが見えるすぐそこで、どんどん駆け上がっては爆発していく。
あまりに近くて、生なのは当たり前なのに、生花火という感じがする。
10分弱、たっぷり一曲分の生ライブ花火だ。
きな子は迷惑か知らないが、いつもは部屋の白蛇に乗っている、尻尾の骨カプセルを開ける。
きな子、一周忌、一緒に花火だで。
感動は反応。目に腹に響く花火に、自分勝手にちょちょぎれる。
去年の今日は、激動の夏の真ん中。
環境が変わるのを察したきな子、企画ライブ本番前日、傍にいられる日に私の手の中で目を閉じたきな子、緑色の目のきらめき。
住み慣れ落ちついたこの頃に、どんどん恋しさつのります。
生花火ももう終わる頃、遠くへ行ってたジョージが戻り、焼きそば食べながら、光るお面売り場を抜けまた暗い道へ帰り道。
手には黄色い今年のヨーヨー。
また来ようね。
これまでのいろんなきらめきを、今夜は思い出しています。