[本]パパは脳研究者 子どもを育てる脳科学

神経科学・薬理学専門のお父さんが、自身の娘さんの成長を記した脳の発達にからめたエッセイ。

娘さんの4歳までの成長に関わる部分は、ごくごく普通のエッセイ。脳の成長の部分が興味深い。

「三つ子の魂百まで」を脳科学的に見ると、どういうことか。IQと知能、IQは生来決まっているが、知能は学習によって向上する。色の認識、才能は遺伝か環境か。しつけの効果的な方法。早期教育。

そんなことを、脳科学の観点から取り上げる。

また、女性が出産すると分泌されるという「オキシトシン」は男性でも育児に関わると分泌されることがわかっている話ものっけから興味深い。

虐待された子がまたその子に虐待する、というのは研究で否定されているらしい。
その記述に本書で一番力がこもっていると感じたのは気のせいか。

ちょこちょこ挟まる、育児中のスマホへチクリとさしてみたり、そういう点はままあり、少し嫌な気持ちになるが、取って付けた感がありこれは本当に著者の考えてるところなのか?と疑問。

文章自体はとても軽い文体で描かれているので難しくはない。どうでもいいことではあるが、軽いだけに、途中挟まる(汗)とか(笑)とかが若干気になる。

総合的に見ると、脳科学部分を見るととても興味深かった。

エッセイ部分は、うちの子も4歳になるとこんな感じになるのかな、とそういう期待を持って読んだ。

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