[本]赤ちゃんはことばをどう学ぶのか 1

子どもが一歳を過ぎ、少しずつしゃべりだす中で、母語の習得について知りたくなって読んだ本。

内容は一貫して、「自然にことばを身につけているように見える赤ちゃんは、実はすごく頑張っている」「赤ちゃんは身近な人に訴えるなど、必要だから言語を身につけようとしている」。
長くなったから分けました。
前半は母語の発達
後半は第二言語の早期学習

○発音

6ヶ月頃 母音母語に適応
8ヶ月頃 単語の聞き取り 別人、別の感情だとまだ難しい
12ヶ月 子音母語に適応、母語で区別する必要のない発音を区別して聞き取らなくなる(母語に耳が適応)
→一歳くらいで初語

赤ちゃんはあらゆる発音を聞き分けられる耳を持つと言われるが、聞き分けの難しい発音とそうでない発音とがあり、6ヶ月時点で聞き分けのできない発音もある。経験とともに、12ヶ月時点で聞き分けを身につけることもある(母語の環境で)。

例えば英語のrとlを聞き取れるよう保つために早期に教育を導入(本文では英語でなく中国語、9ヶ月時点)するとすると、オーディオ、ビデオ等は効果なし。ネイティブスピーカーの女性と直接遊びながらやり取りする場合は聞き分けが保持できる(必要がかるから)。

○声の発達
赤ちゃん 口〜喉の空間狭い 力いっぱい息を吐くと叫び声 発達とともに広がる
2〜3ヶ月 叫び声からリラックスした発声に 笑う
4〜6ヶ月 舌も動く アーアーバーバー
喃語 唇や舌の動きで音を区切る 発声の練習
→一歳くらいで発語

はじめは大人が何を指差しているかわからない、チワワもシバも車もわんわん、動くもの全部わんわん?
単語数が100頃、大人の常識に追いつく(20ヶ月頃)

○文法
助詞を手がかりにしている?
二語文では助詞(冠詞)を言わないけど、聞き取ってはいるようだ
品詞もわかっている

聴覚障害者の子どもは、喃語を話さず、訓練が必要。

とりあえずここまで。

○所感
ひとつひとつ実験されてますが、実験の内容は割愛。赤ちゃん相手の実験はなかなか大変だろうなと想像。
脳に電極突っ込めないですしね。
聞き取ってもしゃべれないのは自分の外国語学習のこと考えるとまあそうだろうなという気はします。

赤ちゃんだからといってすべての聞き分けれるわけではなく、経験とともに聞き分けを習得する発音があるのはよく言われてることと違います。

特殊過ぎて上には書かなかったけど、聞き分けできてたのができなくなって、またできるようになる例もあるらしい。
スペイン語とカタルーニャ語の家庭で、カタルーニャ語のほうが母音の数が多い。
4ヶ月の時点ではカタルーニャ語の聞き分けできてたのが、8ヶ月でできなくなり、12ヶ月でできるようになったとの実験結果。
これはちょっと特殊だけど、経験とともにできるようになった例だと。
カタルーニャ語オンリーの家庭ではそういう変化はないそうだ。


また聞き分けれるのが幸せでもないのはたしかにそうだと思う。敏感すぎるってこと。

個人的には、24時間接する言語(主に母親)とそうでない言語(父親)の違いについての認識や習得についても興味あります。
我が家は、夫婦で出身地が違って、夫婦アクセントも全然違うんだけど、子供がしゃべるときは私の方言のアクセントでしゃべります(まだほんとに単語レベルですが)

聴覚障害者に喃語がないっていうのは、全然考えてもなかった。喃語は周りのことばを真似て話してるのかな。

後半は、第二言語(外国語)の早期学習についての内容です。

赤ちゃんはことばをどう学ぶのか

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