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「ルドルフとイッパイアッテナ」の中だったら私はブッチーが好きなんだけど皆はどう?(8/23)

 写真は名古屋市科学館の猫展に行った時に撮った写真だ。猫が普段食べている動物たちの展示もあったのだが、その中にバッタの標本があったことを今思い出した。猫展に行った時はまだバグズライフを見ていなかったので、不意をつかれた喜びである。にこにこでお気に入りに設定した。リアルで会ったら叫びながら逃げるが、映像や標本なら大歓迎だ。バッタって足が長くて嬉しくなるよね。

 夏公演が終わったせいなのか、あからさまな「無」が私を襲っている。集中講義とバイト以外、何もしていない。部屋も散らかり放題だ。Disney+を起動する時だけは俊敏に動いている。

 Disney+に登録してから、ぶっ通しで朝4時まで起きるようになってしまったし、それゆえ睡眠時間は4~5時間になってしまったし、自炊はしないし朝飯と夜食以外ろくに食べないし外にも出ない。課題もギリギリにやっている。毎日風呂にも入らずコンビニで買った安い炭酸を飲みながら、画面を見て気絶している。そして昼前に起きてシャワーを浴びて家を出る。

 どうしよう。こんなに生活が終わるなんて考えたこともなかった。Disney+は悪くない。悪いのは私の怠け心だ。

 何かのオタクとして生きていると、幸福度は何にもハマっていない一般人の時に比べて爆上がりするというメリットがあり、その代わり社会性と人間性が終わって日常に支障が出るというデメリットがある。

 私は薬局でバイトしていて、駐車場の見回りといった店の外での閉店準備時に1人になると、あまり褒められたものでは無いが、好きなことをしている(小さい声で歌とか歌っている)。

 一昨日のことだった。バイト中、「食い物はどこにある!」と推しディズニーヴィランの台詞を口ずさんでいたら目の前に可愛い猫がいた。目がまん丸で、しっぽが短いトラ柄の野良猫。ビビった。猫はもっとビビっていた。小声とはいえ「食い物はどこにある!」と声に出していたので、人じゃなくて良かったと安堵しつつ、こんな可愛い猫にそんなセリフ聞かれたくなかったなと思った。まあお客さんに聞かれたら「この店のバイト、ヤベェな」と思われてそのまま車で轢かれていた可能性もあるので、命拾いをした。

 その猫はたまにうちの店の前をちょろちょろしている。微笑ましいが、私はルドルフとイッパイアッテナを読んで以来猫が人間の言葉を理解しているとちょっとだけ信じているので、「あの人間ヤベェな」と思われているかもしれないと考えると、もう外でディズニーヴィランの真似はできないな、としょんぼりした。

 今、私は近所のマクドナルドでこの文章を書いているけれど、どれだけ早く寝ようと決意しても家に帰ったらまたDisney+を起動する。そして気絶するまで映画を見るんだろう。

 どうせなら、ありとあらゆるディズニーヴィランの名台詞を覚えて、あの猫の前で披露してやってもいいかもしれない。

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