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日本企業はなぜ輝きを失いつつあるのか?

こんにちは!ヤマキンです。今週は長野でワーケーション中です。朝2-3時間スキー場で滑ってそのままゲレンデでワーク、もしくはホテルに戻ってワークあるいは途中でどこかでワーキングという毎日を送っております。

さて今日はちょっと大きな話を書いてみます。私のような小物が論ずる内容ではないのは百も承知なのですけど、まあ変人の戯言として聞き流していただければ幸いです。

いきなり結論から申し上げます。日本の大企業がなぜこの10年で急速に輝きを失いつつあるのか??それは日本の大企業のTOPが優秀な人たちだからです。

へっ??優秀な人たちが経営者だとなぜダメになるのか?じゃあバカが経営者になればOK??何?どういう事??

と色々な??出てくると思います。

もう一度書きます。

日本の大企業がなぜダメになっているか??

それは日本の大企業の経営TOPが優秀な人たちだからです。

さて優秀な人たちが経営者になるとなぜ会社はダメになるのか?

理由はいたって簡単です。

日本の優秀な人たちとは正解を導き出す能力が極めて優れている人を指しています。

日本の教育って正解を探す能力を磨く内容が中心で大学のランキングもその能力で優劣をつける仕組みになっています。

そして優秀な大学な大学を出た人が日本を代表する大企業に入社します。そしてそこでまた人事評価で優劣をつけて出世競争を繰り広げるわけです。

人事評価についてももっと良い評価を得るには何をすればよいかが明確化されているので正解が存在します。大学までの教育で養われた正解を解く強みがここでも発揮されるわけです。そしてより難しい問題を解くことができる人がえらくなっていく仕組みが機能しているわけです。

こういう人が経営者になると当然ですけど、自社の経営についても正解を求めます。

でもVUCAの時代といわれる現在、実は正解なんかなくって、その会社に最も適した経営を志向すべきなんです。

でも正解を求めることに人材の大半を費やしてきた人たちの物差しをいきなりかえるなんて出来っこなくて、、

その結果、

日本の大企業は皆横並びになってしまって、その時々の最も正しいとされる経営を目指してしまうというのが今の状況です。

で、どの会社もやっていることがみな同じで、新しい何かを生み出すこともなく、二番煎じを続けているうちに制度疲労を起こした会社が少しづつ脱落しているのが今の状況でしょうか?

とにかくよくわからない新しい動きに乗ることに一生けん命になっていて、自分たちがそうした動きを作り出すこという事がほとんどありません。

例えばこの20年くらいはステークホルダーに応える経営とか言う話に皆さん盛り上がってしまって、会社の利益を上げることに一生懸命でした。いろいろなランキングが出てきてその結果に一喜一憂していたような印象があります。

その結果、企業の持つ内部留保は膨れ上がり、そしてこのお金、だれのものでもない(正確には法人の資産ですけど)ので一部のオーナー企業のオーナー以外は誰一人お金持ちにすらならないという、、

自分の経営者としての成績を少しでも良くしようとした結果がこれです。

そしてこの方々は今度は経団連に入って再びそこで出世レースを繰り広げるという・・(ここでも正解探しのレースです)

安倍元総理はこのあたりの真理を実は大変よくわかっていらっしゃったように思います。

毎年「働き方改革」とかいろいろキャッチフレーズをつけて日本の経営者を皆同じ方向に向けさせていましたよね。

とにかく、何でも一番になりたがる人達ですのである意味すごく単純で「これの一番になるのがえらい!!」という物差しを与えるとみなその中での競争に夢中になるわけです。60過ぎたいい年の方々が相変わらず受験勉強と同じスタンスでやっているわけでよく考えてみるとかなり変ですよね・・

ちなみに欧米の支配者層は実はもっとしたたかで、自分たちの都合の良いようにルールを作り変えます。スポーツの世界では露骨で、欧米(特に欧州)で人気のあるスポーツで日本人が活躍するすぐにルールが変わりますよね。

SDGsもたぶんにそういうにおいを感じるのは私だけ??
(もちろん、サスティナビリティは大事だと思いますけど)

まあ、残念ですけど日本の大企業のこの流れを変えるのは当分はかなり難しいと思っているのですがトヨタはちょっと違うと思っています。

何故ならトヨタ自動車は豊田家のものだから・・

オーナーとしてのこだわりがそのままトヨタらしさになっていると思いますし、プリウスを1997年に世界初のハイブリッド車として世に送り出したときの張社長はすごいことを言っています。

「プリウスがもし失敗すれば自分が責任をとって社長を辞めればよいだけだけど今ハイブリット車を世の中に送り出さないと50年後のトヨタ自動車はない!!」

こういう腹のくくり方をできるサラリーマン社長がいるのがトヨタのすごみですし、今は創業家の方が社長やっているのでさらにいろいろな意味で発言に思いと重みがあり、トヨタらしさを感じます。(でも個人的にはトヨタの車はあまり好きではないですけど(笑))

創業者が経営のかじ取りを行っている会社はまだ元気なように思いますけどそうでない大半の大企業は本当にヤバいのではないでしょうか?

そういう意味ではオーナー企業が今後の日本の将来を担うことになるのではと思っています。

横並びでなく、自社らしさにこだわり、そのらしさをロジカルに発信し続けることで自社の熱狂的なファンを育て、そのファンの期待に応えるべくより深くらしさを追求していく・・

ファンベースの考え方ですね。

ただこういうアートな考え方を持つ創業者の率いる企業の場合、TOPのメッセージが強烈すぎて、下の者はひたすらそのオペレーションに右往左往するすることになりがちです。
会社としてのかじ取りはたぶん大丈夫なんだと思うのですけど、働いていてもやらされ感満載で年から年中ひーひー仕事に追いまくられて全然楽しくないのような気がします。

じゃあ何でもかんでも自分らしさにこだわり、好き放題やればよいのか??
それで熱狂的なファンを育てることができ、オリジナルでユニークな製品、サービスを生み出すことができるのでしょうか?

たぶんそれはNOです。
え、それって言っていることあべこべじゃね??

という感覚をお持ちになる方もいらっしゃるでしょう。

これについては

この考え方を踏まえる必要があると思っています。

私がこのNOTEで書いている自分らしさを出す、というのはアート思考です。このスライドではちょっと伝わりにくいので

こんな感じです。ロジカルを土台に、デザインがあり、デザインの積み重ねの上にアートがあるという考えですね。

これは絵の世界に落とし込むとヤマキンはとても腑に落ちました。

絵を描くにはまずデッサン力が必要で、これはロジカル

次にいろいろな作品を見て構図や表現を学びそれらを応答する、これがデザイン

そしてこれらをフルに活用して自分の伝えたいものを絵で表現する。

これがアート

という事だと理解しています。

自分らしさを伝えるにも型を学びそれを応用するスキルがないと一人よがりになってしまうということですね。

ただまあ、アート思考を誰でもできるのかというとこれは恐らく万人に一人の才能に恵まれた人のみが到達しうる境地だと思っていて、私たち凡人には目指しても届かないかもなあという気がします。

だとするとそういう境地に到達しうる可能性を持った天才を見つけ、育て、場を与えてその才能を存分に発揮させる環境を用意するというシステムを日本社会に構築する必要があるという事なのでしょうか?

たぶんイノベーションはアート思考にからしか生まれないのではないか?
ということになると思います。
で、今の日本の大企業のTOPを選ぶ仕組みはロジカル思考のみで選抜しています。アート思考の人は大企業の組織の中で異彩を放つことはあると思いますけど、たぶんTOPにはなれません。

なので日本の大企業は急速に輝きを失っていったという事でしょうか?

こうやって書いてみるとこの話でこの数十年で何度か話題になっては消えている話題です。大企業の次世代リーダー選抜なんかでは必ずこういう人材を経営候補に引き上げることを目的にいろいろな会社で運用されています。しかし、私が知る限り、それでうまく機能している会社を浅学にてほとんど知りません。言っていることとやっていることが、ことごとくずれてしまっている印象を受けます。

こういう社会になるべきだよね!!といわれ続けていて誠に残念ながらそういう社会にはなかなかなっていないという日本の今の姿にめっちゃかぶってしまうなあと思いました。

ヤマキンはとっても小さい企業の経営者ですけど、北陸人材ネットについては自分らしさにこだわった会社で、これからもそこにこだわってやっていきたいと思っています。

上のスライドの考え方自体がすでにいろいろな人が様々なところで書いている内容ですのですでにオリジナルではなくそういう意味ではこの考え方はアートではないと思っています。でもこういう考え方をベースに自分らしくありたいとこだわった会社づくりをするという行動はとれるのでそこだけはしっかりやっていきたいなあと思っています。

アートで世界を価値観を変えるような経営者にはなれないけど、ロジカル、デザインの思考を踏まえてアートっぽい経営を志向する経営者が増えると日本の企業の景色も少しは変わってくるのではと思っている今日この頃です。






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