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好きなことを仕事にするべきか?

この問いはいろいろなところで語られています。どれが正解というわけでもないと思うのですが今回はこれについて自分の考えをまとめてみます。

まずはヤマキンのSKI

私の場合はすきなことといえばSKI!!

これを仕事にしようと思ったことは何度もあります。

一番最初は大学の時にプロスキースキールでバイトしていたとき。毎日雪上に立てることがうれしくて、おまけにサラリーマンになりたくないと思っていたのでもうこれで食っていこうと思いまして、バイト先の校長に相談しました。しかし、校長からの答えは・・

「食えないからやめとけ・・」

というお話。当時はスキーバブルが始まっていて、平日でもスクールに一般客が多い時で30人くらい入ってくるような状況で、今に比べると全然お客様には困らない感じだったのですが、オフシーズンのほうが長いのでその期間に別の仕事をしている人がほとんど、実家の農業の仕事したり、大工やっていたり、あと、造園業やっている人とか、要は冬場の仕事があまりない職業につきつつ冬場はスキースクールで常勤をしているような人がほとんどでした。まあ校長にしてみれば地元のそこそこ優秀な(と思われている)国立大学の学生をいきなりこちらの道に引きずり込むのが忍びなかったのかなあと思います。

2度目は新卒で入った会社を辞めたとき、冬場はスキースクールで常勤しつつ夏場もスキー関連の仕事(例えばチューンナップショップ)してみようかなあと思ったりもしたのですが、この時30歳を過ぎていて、シーズンフルにスキースクールで常勤するのは体力的にかなりきついなあということがわかりまして(実際に1月末にぎっくり腰になってしまった)これも断念して雪が解けてから普通の会社に就職しました。

それからしばらくはスキーシーズン中は予定がなければ週末はスキースキールにいてレッスンを担当し、合間にスクールの仲間と一緒に滑っていたりという生活を続けていたのですが、その後転職して東京に引っ越し、2年くらいスキーをしない生活をしていたのですが結局冬場が暇すぎてスキーを再開、その後会社を作って金沢に戻ってきて再びシーズン中はスキースクールに行くという生活に戻ったのですが、あまり楽しくなくなっている自分に気づきました。というのは東京にいる時年齢別の草大会に出るようになっていたのですが、そうするとよりうまくなりたいというモチベーションが高くなってきてこの欲求がスキースクールにいるとあまり満たされないんですね。

スキースクールに土日きて教えている人ってスキーが好きな人たちであるのは間違いないのですが、皆が別にそれ以上うまくなりたいと思っているわけではなく、そのコミュニティの人間関係が楽しみで来ている人が多かったりするわけです。それを否定するつもりはないのですがやはり話が合わなかったりすることもあり、あとレッスン中にあまり自分練習もできないこともストレスに感じてしまって、今はそちらのスクールにはよほど人手が足りなくなった時以外はいかない状況になっています。

長々と書きましたけど自分の経験を振り返ってみると、SKIは好きだけど、それは自分がうまくなれる可能性があって、その可能性に向けていろいろ考えたり練習したり、それをいろいろな大会に出場して確かめてみることが楽しいのだという自己認識ができつつあります。

スキーを飯を食べる手段にしてしまうと、スクールで教えるか、スキー場の運営にかかわるか、スキー関連の商品の販売かサービスに従事するかになってしまうのですが、自分の場合はそれが楽しいかというとそうでもないし、あまりそれでは稼ぐこともできないので、今後もスキーを職業にすることはないだろうなあと思っています。

さてこうやって自分のこれまでを振り返ってみると好きなことを仕事にすべきかどうかを考えるにあたって二つの視点はあるように思いました。

1.自分の好きは何かを深く掘り下げる

私の場合、スキーが楽しいのは、ただ滑っているのが楽しいというより、自分自身の可能性を追求しその実感を持てることが楽しいことのようです。そうするとスキーをしていても例えばずっとレッスンしていることが楽しいかというとそうでないし、雪上に立っているだけでわくわくする(シーズン初めはめっちゃしますけど(笑))ということでないということですね。逆に言うと自分自身の可能性を追求することができ、それに取り組み続けることで自分がちょっとでも成長できたなあと思えることがあればそれはとても自分にとって楽しいので別にスキーでなくてもOKというとらえ方ができます。スキを感じられることってやっている時が一番楽しいので努力や工夫することが全然苦になりません。それを仕事の中で見いだせるとこれはかなり無敵状態になるんではと思います。

そういう意味では好きなことを仕事にすることに対して私は肯定する派になります。ただ、好きな事にのめりこんでいる状況の具体化が重要になると思います。よくあるのが本が好きなので出版関係で仕事したいという就活生のケース。本を読むのが好きなのか、作品を書くのが好きなのか、本を人に進めるのが好きなのか?本というモノに関わる中で自分が何をしている時に時間を忘れるくらいに没入できているのか?を明らかにしないとうまくいきません。残念ながら本を読むのがすきだからといって出版関係志望する人が後を絶ちません(笑)

自分は何をやっている時に没入できるほど楽しいかが具体化でき、かつそれが自覚化できていると実は仕事選びの幅がぐっと広がります(一般的には好きを仕事選びの軸にすると選択の幅が狭まるといわれていますが私は逆だと思っています)。

野球が好きな子供がいます。よくあるダメな考え方はじゃあ「プロ野球選手を目指そう」という奴ですね。同世代だけでも野球やっている人っておそらく5万人くらいいて、その中でTOPクラスにならないとプロになれっこありません。はっきり言って無理だし、日本のキャリア教育ってそういう事を野球の才能のない子供に無責任に言ってしまうところにめちゃくちゃ問題があると思っています。そうじゃなくてなんで野球が好きななの?野球のどんなところが楽しいの?という掘り下げ方をして、例えば「練習した分だけうまくなるのが楽しい」、とか「チームの皆で勝つ喜びを共有できるのが楽しい」とか「戦略を考え、それを集団で実践するのが楽しい」とかいろいろあるわけです。「練習した分だけうまくなるのが楽しい」人だと、スキルの習熟階層が高いけど、努力を続けることによってそれを上ることができる仕事を選ぶとよいわけですけど、調べるとかなり様々な分野でそのような仕事があると思います。野球にこだわる必要もないわけで・・

2.稼げる手段としての有効性が見つかるかどうか?

仕事としてとらえると稼ぐ手段になるので、やはりそこに投下するエネルギーに対して一定のリターンが成立しないと生活の維持ができなくなってしまいます。稼ぐ手段として有効性を見極めるには、

①それを必要としている人がどのくらいいて、自分の提供できるモノやコトに対してどのくらいの価値を認めてくれるのか?

②提供できる価値の希少性(それを提供するには独自のスキルや、経験、知識が必要で簡単に真似ることができない)はどんなものか?

の2点を中長期的に俯瞰することが必要だと思います。

自分の提供できるモノやコトについては合わせ技なんかもありだと思っていて、例えば歌って踊れてyoutuberとしてもやれそうなスキーヤーみたいな存在もありだと思っています(最近それっぽい人が出てきていますけど(笑))

これだけ環境変化のスピードが激しくなってくると稼ぐ手段も従来より様々な選択肢が生まれてくるわけで、そうするとやっていて楽しくて少しでも稼ぎにつながる可能性が感じられるものはどんどんやってみるという思考と行動が有効になってくるんではないでしょうか?副業解禁の会社も増えてきています。稼ぐ選択肢を増やすという視点も今後の変化の激しい時代を生きるうえではかなり大事かと思っています。

まとめ

好きなことを仕事にするのは実は最強!!ただし、なぜそれが好きなのか、どのようなかかり方が楽しいのかを具体化すること。具体化できた自分のわくわくを具現化する手段にはあまり限定的に考えずに探すこと。

自分が楽しく取り組めるものやコトに対して一定のニーズがあると思われるものについてはスモールスタートでよいので取り組んでみる。合わせ技も全然OK。


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