好きを仕事に
好きを仕事に??
よくキャリア相談の中で上がるテーマです。
「好き」を仕事にすると楽しくなくなってしまうからNGと
好きなことは打ち込めるから仕事にすべきという両方の考え方があります。
この論争については以前に下記のnoteがまとめさせていただきました。
そうはいっても「すき」を仕事にすることって簡単ではありません。
大学で仕事をしていた時に多かったのが本が好きなのでそういう仕事に就きたいという相談です。
こういう相談をしてきた学生はたいていが印刷出版関係の会社を就職先として活動します。
同じような学生がたくさんいるので競争も激しくなかなか内定を得られません。
そして、北陸地方の場合、印刷出版系の会社に入るとほとんどの新入社員がが営業職に配属になってしまいます。自分が好きな本やコンテンツを売るのではなく、あくまでも売れるツールを提案し売るのが仕事です。
本が好きだから書店に就職するという学生は私が教えていた大学ではそんなに多くいませんでしたけどやはり、そこで求められるスキルはたくさんの本を売る能力です。
本が好きな人にとってその好きに向き合える仕事なんかないんじゃないのかなあと思っていたのですが、
そんな中、福井県に本が好きな人の仕事としてこれは理想に限りなく近いんじゃないかというお店が出現しました!!
福井市のある大型のショッピングモール、エルパの2階にあるお店です。
普通の本屋としては並んでいる本の数が圧倒的に少なく、平積みで並べられて展示が中心です。
そして棚にいろいろなコピーが書いてあって、そこにはどんな本が並べてあるかを感覚的に把握できるようになっています。
平積み棚がレイアウトされていて、その棚ごとにやはりキーワードが並べられています。
「ゆるす」ってどんな内容の本がおいているのかちょっとわくわくしませんか??
テーマは定期的に変えられていて、今は動詞を中心に企画しているそうです。
いかがでしょうか?
この本屋の面白いところは、このお店のスタッフが気にいった本しか置いていないということですよね。
そして並べられている本に対する愛があふれているという・・
そしてショッピングモールの中にある本屋だというのにおかれている本の数が圧倒的に少なくて、さらにスペースの半分はなんとイベントスペースになっているという・・
このスペースの利用は会員制になっていて会員になるとこのように利用できるだけでなく、このスペースで開催される読書会やトーク会に参加することができるそうです。
ちなみに
ここの書棚スペースはお客様の持ち込み企画で本を並べることもできるそうです。
本屋を本を売るだけの場ではなく、本好きが集う場、そしてますます本が好きになるコミュニティ、本に対する知識と愛が高まるスペースになっている気がします。
大規模書店が10年ほど前にブームになりましたがあれは、本を探すことを主体的に楽しむ場としての価値を提供した場だと思います。それはそれで新しい本屋の価値を提供したと思っているのですが、AKUSYUは本好きが集まってスタッフや本好きの人たちと集まってますます深みにはまり、本が好きであるという嗜好の喜びを深めてくれるコミュニティとして今までにない可能性を感じます。
お店とその店を気に入ってくれるお客様との交流がより場としての価値を高めてくれ、その雰囲気が人を集め、さらなる本好きを育てていくという・・
AKUSYUのビジネスモデルは、実はファンベースの考え方にとても忠実に考えられています。
いかがでしょうか?
本好きにとっては理想の仕事だと思いませんか??
共同代表の西村氏、大連氏、そして店長のみかさん
訪問したときには大連氏とみかさんがいらっしゃっていてめっちゃ丁寧に説明してくださいました。特にみかさんからは本に対する愛がひしひしと伝わってきました。
3人については下記のブログで詳しく紹介されています。
西村氏と大連氏はご自分でも会社を経営していてそれぞれがとっても面白い会社です。
まだまだトライ&エラーの連続でやっているとのことですが
フランチャイズ化できないかも考えているそうです。
こんな本屋が世の中にもっと広がったら素敵だと思いました。
スキーでこんなお店作れないかなあ・・(笑)
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