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ニューノーマルの文化は朝に生まれる?

2021年明けに早くも緊急事態宣言が。

実店舗や、商品を取り扱っている事業者は新型コロナウィルスの影響を受けていない人はいないであろう状況が一年続いていることになります。私たちが活動しているALL YOURSも例外なくかなり影響を受けています。

実店舗や商品はオンラインでは伝わらない要素が多分にあるし、オンラインへ体験を完全移行できるかというと、やはり難しいというのが正直なところ。一番重要なその場所、その商品で体験できるフィーリングはテキストや動画では伝わらない要素が多くあるから。

たとえ耳を塞いでいようとも否が応でもネガティヴな情報が入ってくる状況ではありますが、一事業者としてこの状況に向き合い続け、今自分がやれることをチャレンジし続けていくことが必要だと思っています。所謂「ニューノーマル」は外からやってくるものではなく、自らの試行錯誤の中で生まれてくると思うからです。

受動的な状況を積極的な行動に変換するビジョン

そんな中で、飲食店の制約を見直して素敵なチャレンジをしている代々木上原のSIOというレストランがあります。オーナーの鳥羽さんのツイートからは「ニューノーマル」を「あたらしいあたりまえ」にしていこうという気概を感じました。

ざっくり言うと営業時間を分散させるという打ち手なのですが、人間が食べたい物って三食あれば時間帯によって全部違うし、メニュー開発などいろいろ苦労があるのではないか?と思います。

しかしながらSIOの理念である

「幸せの分母を増やす」

であったり、ツイート内の

「皆さんのライフスタイルの変化に合わせて、寄り添った料理を提供していきたい。何故なら、僕らは食べてくれる人がいなければ、存在意義がないんで。」

というところから湧き出てくる、ビジョンファーストの打ち手に感じました。「営業時間を変更する」という行為はどの店舗でも実施していることですが、それを消極的な態度で行うのではなく、積極的な態度で向き合ったことで「ブランドアクション」にしてしまった。この発想に痛く感動してしまいました。

実際商売的にも、リモートワークが推奨されている中で、個人の可処分時間の自由度が増し、生活スタイルによって労働する時間自体も(コアタイムはあれど)かなり自由になってきていると思いますし、SIOのブランドを考えるに、彼らの顧客層もそういった顧客が多い気がしますので、仮説としてかなり経済合理性も高い打ち手に感じますし、全てのレストランに適用できるとは思いませんが、来ていただく顧客の顔が見えている商売ならではの発想の転換だと感じました。

そして私はそのまま、朝営業が始まる1月12日の朝一番8:30の予約をしまったのであった…

「日常」に「非日常」が実装されつつある可能性。

朝SIOに行く体験は、レストランでの食体験だけではありませんでした。

朝起きて準備をして、レストランに出かける。もうこの行為自体が朝起きるモチベーションを高めてくれました。めんどくさがりやの私ですが、目覚めや朝のルーティンが楽しい。(実際いつもベッド内でうだうだして中々起きないのですが、目覚ましの30分以上早く起きられました笑)

そして入店から8品をゆっくり食べる体験。ないがしろにしがちな朝食をこんなに長い時間かけて食べる行為が楽しい。

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行為としては「朝食」なのですが、いかに日常における自分の朝食が効率よく動くためのカロリー接種という側面が強いか実感しました。

夜営業を「積極的」に諦めたことによって、自分たちのスタンスを表明したことによってうまれた新しい体験の入り口の片鱗を感じました。

もしかして「ニューノーマル」とは、「非日常的」だったものを「日常に実装していく」ことで生まれることもあるのではないか?分散された日常の可処分時間の中に溶け込ませられる可能性を感じました。

#購買は投票

最後に個人的なお話をしますと、一度目の緊急事態宣言以降、外食が減り、自炊をすることが多くなりました。家にいる時間が増えて会食などで飲酒することも減り、可処分時間と可処分所得の使い方がだんだん変わってきているように感じます。

#購買は投票 です。選挙の一票のように誰を支持しているか?を能動的な行為として捉えたお金の使い方を考えていきたいと常々思っています。

身近な人たちや応援したい人たちに対して、積極的に態度表明していく。そういうことを自ら行動していきたいとこのSIOのブランドアクションで改めて感じました。



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