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2023年度聖マリアンナ医科大学医学部 数学 傾向と分析

受験生の皆さんは最後の追い込みの時期ですね。
諦めず一点でも積み重ねられるように頑張って欲しいと思います。
少しでも勉強の役に立てばと思い、作成しました。
作成希望の大学があればこちらまで。
X(twitter) @kimura_ijyuku

【学校情報】

1次試験
数学100点(90分)、英語100点(90分)、理科2科目で200点(150分)

2次試験
適性検査(配点なし面接時に参考にする)、小論文(50点)、面接(50点)

合格最低点は公開されない年度も多いです。公開された年度は1次試験の合格最低点が52〜55%程度となっていますが、あくまで1次試験の合格最低点であることに注意ですね。

【全体概評】

難問が問われるというよりは典型問題をきちんと処理できる人が合格できる印象。2023年度は大問2が会話形式になるなど、共通テストを意識しているような出題になっていた。データの分析や2次曲線など、受験生が手薄にしがちな単元も比較的問われる印象です。

大問1から3は答えのみですが、大問4は記述形式になっています。

【大問毎の分析】大問2以外も解いたので追記(2月5日)

大問1

(1)指数方程式(2)速さと道のり(曲線の長さ)、ともに典型問題ですね。必答の問題でした。

大問2

いきなり謎の会話文ですね・・・(苦笑)試験の場で見たら面食らう文章量です。
文章が長くて圧倒されたかもしれませんが、落ち着いて文章を読んで情報を拾っていきましょう。聞かれていること自体は難しくありません。
計算も四捨五入や小数の足し算・引き算が中心なので、慌てずに、問題で示された式をヒントにして考えていく必要があります。
後半は常用対数ですが、下1桁は合同式での処理ですね。桁数と最高位は典型問題です。一番最後の計算だけは「ただやるだけ」ではあるのですが、面倒ではあります。落ち着いて計算しましょう。

大問3

2次曲線の問題ですね。(1)は接線なので、公式でも良いですし、微分して求めても良いですね。角度の問題はベクトルの内積をすぐに想起できると良いですね。

(2)(1)とほとんど同じ計算を文字で行なっていきます。公式を覚えている人は場合分けも無いので楽ですね。微分をする場合は、分母に文字が来るため、aやbが0でない場合を分けて考える必要があります。ただし、記述では無いので、分けなくても(aやbが0ではないとして計算しても)答えは出せると割り切ってしまっても良いと思います。

(3)Xの最小値が一番難しかったかなと思います。計算で求められるんですかね・・・。わからなかったので飛ばして先に双曲線を出してグラフから最小値を判断しました。

大問4

(1)(i)ベクトルの面積公式を知っているとすぐに答えが出せますね。また、AもBも格子点なので、絶対値の中身も整数にしかならないことを見抜く必要があります。

(ii)証明問題なので中々厳しいと思った人も多いかもしれません。
点Pを文字で置いて計算あるのみなのですが、前問が誘導であることに気がつかないと答えが出せないですね。

(2)(i) (1)の条件をうまく活用する必要があります。
四角形も三角形2つに分解できるので、三角形の組み合わせだと気が付けば(1)の場面と同じような話だと気が付けると思います。そして、点Pが四角形の内部を動くという発想ができれば、結局(1)(ii)を使って整数に限られる=0か1しかない=頂点のみである、とまとめると、綺麗に証明できると思われます。

(ii)何を書けば良いのか分かりづらい問題かなと思います。
三角形OABの面積が最小(1/2)であるという条件は他の格子点でも使えるので、三角形OBCにも適用できます。
そのため、面積四角形の面積が最小=三角形OABと三角形OBCの面積が最小(ともに1/2)というところから平行四辺形の条件に合致しそうなものを探していくというところかなと思います・・・が解きにくいですね。
できなくても合格できる問題かなと思いますが、時間があれば何か書いて1点でももらいにいく貪欲さは必要ですね。

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