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【感想】36度(ゴトウユキコ)

はじめに

こちらは漫画好きのキムラの読んだ漫画の勝手な感想です。

読んだ本

36度(ゴトウユキコ)

オススメしたい人

都内在住26-35才あたりの独身で、経験値は多いけれど総じて恋愛に、あまり良い思い出が多くない方(不倫経験などあるとよりオススメ、メガネをかけているとなお良い)。

それぞれの話のあらすじと細かくてどうでも良い感想

いおりとちはる
【不倫相手とその娘との奇妙な関係】
ちはるのおっとりした登場から、したたかで感情的な人だったんだって明らかになるのが印象深かったです。初登場シーンから32ページ目でのシャウトとのギャップがすごかった。あれを「拭く」シーンはなかなか男性作家には描けないと思うのだけれどどうなんだろう。
バンドマン、見た目が夜の本気ダンスぽかったけど、多分関係ないはず。
左右とか上下の名前付けにいちご100%を思い出しましたよ。

なれた手つきでちゃんづけで
【漫画家とアシスタントの恋愛】
おかっぱ無表情サブカル小柄女子の聖ちゃんが可愛い。
とあるシーンの「ギュリ」って擬音が大変生々しいなと思ったのですがこういうシーンでよく見られる擬音なんですかね?
88ページ目のマグロを頭に乗せて泣く聖ちゃんの絵が特によかったです。

すてきな休日
【不仲親子で動物園】
「ふくみ」とか「じょうじろう」とか名前が独特。
途中挟まれた空想のシーン(なぜか森見登美彦を思い出しました)がよかったです。
ふくみちゃんのぷくぷく具合と振る舞いがリアル。

おかしな二人
【金曜日の夜に飲んでやるだけの二人の恋愛】
ミニマルミュージックみたいなループして読みたいスルメ短編。
この短編、セリフの吹き出し4つしかなくて、ほとんど喋ってないのですね。

犬、走る
【編集者犬山くんの恋愛】
この短編だけモーニング掲載時に読んでたのですが、「従順な主人公が物語の中で自分の意思を持つようになる」とか主人公が「犬」でヒロインが「猫(玉)」なベタベタさが好きになれなかったです。
ただ、大ゴマでのそれぞれ異なった登場人物のキスシーン2つと多分この辺もこだわったポイントなのかなって。読んだ当時の記憶より全然面白かったです。

36度
【アラサー漫画家の恋】
久米田康治さんの「かくしごと」みたいな一見本人かもと思わせる漫画家とイケメン編集者との恋愛もの。
「なれた手つきでちゃんづけで」に続いて、また吉祥寺の描写(スワンボートが、多分、井の頭公園)ありましたね。
後ろから3ページ目の引っ込めた手の絵がよかったです。


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