見出し画像

お米と料理のボン・マリアージュ

 日本人の食事が欧米化しているといわれていますが・・・お寿司、どんぶり、卵かけご飯・・・やっぱりお米も好きだわよねぇ。小麦やいろんな穀物も好きだけど、(おそらく)弥生時代より伝えられたお米食の生活は、我々の遺伝子の中にしっかりと息づいていると改めて思ったりします。

 一昨年、北海道の倶知安町の農家さんでお仕事をしていました。秋の収穫シーズンの頃に、まちの飲食店でゆめぴりかを出されました。「蘭越の今年の新米です。粘りと甘みがあっておいしいですよ」ふーん、私はしっかり食感のさっぱりしたお米のほうが好きなんだけどな。実は当時、そんな気持ちでお椀を受け取ったことを、心からゴメンナサイと思う。
 艶があって、いい香り。どれ、ひとくち。「!!!」
 アレです、ミスター味っ子の味王さんの「うーまーいーぞーー!」が出る瞬間のごとく、衝撃を受けました。口に入れて感じる甘み、もちっとした食感、噛めば噛むほどに口に広がる旨味・・・「お米って、こんなにおいしかったんだ」。

 すぐに蘭越町へ車を走らせ、お米農家さんの直売店に行きました。黄金の田んぼに吹く風が稲穂を撫でてサラサラと音をたてるのよね、その美しい景色は日本の宝だと思います。風土と農家さんが育てたお米の袋を担いで、大切に持ち帰りました。
 東京に帰ってきてからも、蘭越のお米を取り寄せて秋の恵みを味わっています。

******

 お米のおいしさを改めて知ったことで、愉しみ方の幅が広がりました。今、我が家には4種類のお米があります。①甘くて粘りのあるお米、②しっかり食感でさっぱりしたお米、③タイのお米(ジャスミンライス)、④イタリアのお米(リゾット用)。これらをお料理に合わせて炊いています。
①:お醤油やお味噌の味が濃い和食、中華、おにぎり、お弁当など
②:酢飯、日本のカレーライス、ハンバーグなど。
③インド式のカレー、中近東や東南アジアなどのお料理
④:リゾット。粒がけっこうアルデンテになるので、リゾットには口当たりをよくするために日本のお米を混ぜたりもします。

 お料理と仲良くなれるお米を選んであげたい、そのマリアージュはきっと食卓をしあわせにすると思うんです。今日、我が家のお夕飯はタンドリーチキンです、これに合わせてごはんはジャスミンライスにします。炊くとね、家がインド料理屋さんみたいな香りに包まれるの。あぁいいにおい、おなか空く〜。早く旦那さん帰ってこないかなぁ。

******

 今日も、最後まで読んでいただきありがとうございます。何をどうすればおいしくなるっていう選択ができることは、しあわせという目的地への選択ができることと似ている。そんな気がします。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?