見出し画像

“働きがい”の正解を求めながら働く私たち

最近、仕事のなかで「“働きがい”って何だろう」と考えることが多くなりました。それは、前回のnoteでも書いた若手のキャリア研修でも、働き方改革について考えるうえでも、私たちは何に駆り立てられ、何が楽しく、働く(ことができる)のかと。

“働きがい”について説明する記事を引用すると……。

“働きがい”とは、会社と従業員との信頼関係がある状態で、個々人が自分の意思で仕事に取り組めていることをいいます。
https://tunag.jp/ja/contents/hr-column/2313/

その言葉は、仕事へのモチベーションとも言い換えられると思いますが、では仕事における「モチベーション」とは何なのか、考えるにあたり興味深かった本がこちら。

興味深かった点はこのあたり。一つひとつ触れていきます。

1. 認識と感情とモチベーションの相互作用
2. 組織と個人の目標一体化
3. 理想の組織に近づくためのシグニチャーエクスペリエンス

1. 認識と感情とモチベーションの相互作用

HBDIでは赤が少し振れているからか? モチベーションを考えるうえで「感情」を度外視することはできませんでした。日々さまざまな情報を受けて、吐き出し、出来事を経験・対処するなかで絶えず変化する感情は、モチベーションに影響を及ぼすことを、自分自身、そして後輩を見ていても感じていたからです。
この書籍(で紹介されている論文)では、各人が内面に抱いている個人的職務体験を「インナー・ワーク・ライフ」と概念づけていました。

ポジティブな感情が支配しているとき、あるいは内発的動機づけがあるとき、仕事やチーム、リーダーへ好ましい認識を抱いているとき、人は高いパフォーマンスを示す。

自分やよい仕事をしたと部下が認識している場合は、上司がそれを正しく評価することで、インナー・ワーク・ライフは効果があると伝えられていました。

モチベーションが個人の感情やパフォーマンスだけでなく、最終的に組織全体にも影響があることを思うと、マネジメント側の責任の大きさを感じるとともに、人間味のある対話と「自律」について改めて考えさせられました。

2. 組織と個人の目標一体化

よく聞くテーマですが、あなたの目標って「誰の」「何のための」目標? という話。

まず若手でいえば、入社当初は目標をどのように決めればいいか分からないので、先輩やOJTのアドバイスを受けながら決めることが多いですよね。それを数年続けていると、期初に立てる目標と組織の目標は近しいものになっていきますが、ここで直面するのが前回も振れた「キャリア思春期」。

以下のようなことを考える機会が無いので(必要性すら感じない)、組織と自分自身の目標をすり合わせる(一体化させる)アクションを踏まないで、気づいたら数年経っていて「あれ?」のループ。

目標管理もまずはその個人的な目標から出発すべきである。自分の人生において何をしたいのか。何を目指したいのか。どうすれば自分自身に納得できるのか。二度と繰り返せない年月を過ごした後に、どのような過去を振り返りたいと思っているのか。これらについて考えるのである。

その機会としても先日行った若手向けのキャリア合宿はすごく良かったのですが、全くかけ離れた個人目標をいくつも挙げる後輩に対してどうすり合わせしていけばいいのかが、私のいまの悩みだったり……。

3. 理想の組織に近づくためのシグニチャーエクスペリエンス

優秀な働き者は給料や福利厚生だけで動いたりはしない――。

この見出しにドキっとしたのは、丁度働き方改革について会社の色んな要素をまとめていたから。そして、優秀という言葉からはかけ離れた私でも、いま働く会社を選んだのは「給料」や「福利厚生」が充実しているからではなかったからです。

転職を検討している人たちに、会社では働くことを具体的にイメージさせ、職場の価値観や特性はどのようなものなのかを明確に伝えなければならない。コーポレート・アイデンティティを表現するだけでなく、「シグニチャー・エクスペリエンス」と呼ばれる職場ならではの経験を提供する。さらには、いま働くスタッフも同様の経験ができていることで、リファラル採用などにも寄与するものになると。耳が痛い。

・・・

結局最初の問いである「モチベーションとは」の私なりの答えは、組織とすり合わせされた個人目標のもと、日々めまぐるしく変わる感情のなかで職場で働く人と正しく対話をしながら、それぞれが自律することで感じる「達成感」や「自由」「承認」「愛」。

これからも、楽しく、ウキウキしながら過ごしていきたいなぁ。