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ジェンダー論について思うところ

今日は社会学、社会心理学について。

社会学・社会心理学は、社会記号を考えるようなPR視点では不可欠な学問。そもそも社会学とは? を理解するために「本当にわかる社会学」から抜粋してまとめたのが以下。

社会学は社会を扱う学問。社会をどう考え研究していくかという問題には2つの立場「方法論的個人主義」と「方法論的集団主義」がある。前者は個人を起点に社会を考えていこうとするもの。個人の意識決定の集積が社会を形成するという考え方で、社会は存在せず、存在するのはただ個人の集団だけだとするもの。後者は、個人を超えた社会が存在していることを前提に、ひとつの有機体としての社会が個々の人の行為や考え方に作用するという考えをするもの。これら2つの視点から、社会学では個々人の集まり以上のものからなる仕組みやメカニズムなどをテーマにしている。

各章にある事象や理論から分かることは、ふと我々の行動や心に根付いているものは一人以上の人が集まり、そのつながりのなかで培われた何某かによるものだということだった。伝統や民俗、国家、家族、のような概念のものから、身近な習慣的な贈り物など。

ジェンダー論について思うところ

ここからは、いまよく身の回りで話題になりやすい「ジェンダー(社会的文化的性差)論」について。誰しも子どものころに、親から性に関するステレオタイプについて色々と言われてきたと思います。「男の子なら泣くな」「女の子なんだから言葉遣いに気をつけなさい」と。

その「女らしい」「男らしい」を型にはめてきた歴史から、次第に「フェミニズム」や「異性愛主義」「ジェンダーフリー」などという言葉と価値観が出てくることで、ジェンダー論は進化してきました。そしていま、ソーシャルメディアの普及にともない、その進化は加速しつつあるようにも感じます(偶然周りにそういう人が多いからかもしれませんが)。

昨年末ジェンダー・ギャップ指数が121位と発表されたり、社会や企業は“ためらいの時代”に突入したと言われるようになり、いまちょうど変わろうとしている最中でもあるかなと。

最近では以下のツイートに数万のリアクション、ポジティブなコメントがついていることに少しの驚きと、少しずつ世の中がジェンダー論に対して前向きになっていることを感じます。

生まれ持った性別を大事にしろ。早く結婚しなさい。子どもを産みなさい。政治に参加しなさい。定年まで働いて男に負けないくらい稼ぎなさい。

色んな声がありますが、性別問わず、いまの時代に生きる人たちがプレッシャーを跳ね除けて、少しでも自分の人生は幸せだと感じて生きていけるように願わずにはいられません。

声を上げる人たちで進化する社会

本を読んで、このような社会的(社会学的)変化は各時代でちゃんと声を上げる人たちがいたからだと改めて感じました。既存の思想といくら対立しようが、寄り添い、伝えて続けたらからこそ。

こういうときにふと思い出すのは、2024年に紙幣にも掲載される津田梅子のような力強い女性たちのこと。女子大出身だからこそ想起しやすいのかもしれませんが、こういう女性たちがいたから、学び、女性も楽しく働ける社会で生きて行けていると思います。

周りにも社会に対して強い考えや意思をもち、主張している人たちがいるけれど、こういう女性が世の中や社会の流れを変えていくんだと誇らしくも感じます。

木も森も見よ

社会も、社会学も、これからもじんわり眺めていきたいです。最後は「本当にわかる社会学」のあとがきを抜粋。

社会学は誰しもみな、複数の人々からなる社会に生まれてくるという事実と向き合ってきたのだから、社会学を「本当にわかる」ためには、近視眼的になてはいけないのである。(略)社会学は「社会」とうう曖昧模糊としたものを知るためのさまざまな手段である、と理解することにほあかならない。ようするに、「社会」を見ずに、「社会学」ばかりをいくら眺めてもだめなのである。