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「論語」と「名句」と「音楽鑑賞」。

今年のNHK大河ドラマ「青天を衝け」は、好調なスタートを切ったようだ。
しかし、テレビを見ない暮らしをしているので、何も知らなかった。
その主人公・渋沢栄一著に「論語と算盤」がある。100年読み継がれる商売繁盛の指南書とも言われている。だいぶ前に購入はしていたが、積読/つんどく状態だった。
僕は大器晩成型。これから読めば、それも一気に加速するであろう。


3月つぼみ膨らむ頃、「論語塾」を知るきっかけに恵まれた。
こうへいさんというご新規のお客様が、着物を買いに来てくださったのがご縁の始まりだ。「普段に着物を着たい」ということで、着心地の良い木綿をオススメした。
納品の際に、論語の「三省」の話となった。元々、論語には興味あったので前のめりになった。しかし、論語の知識は、「友遠方より来る」「古きを尋ねて新しきを知る」を聞いたことがあるぐらいだった。


4月の「論語塾」に連れて行ってもらった。熊本県益城町で「益城論語塾」というのが開かれていたのだ。講師の先生は、山口仁義先生。「経書五選抄」は自筆によるものだ。古典に学ぶ人間学と云うテーマで、論語のみならず、「大学」「中庸」「孟子」なども素読する。素読は目、口、耳、皮膚を同時に働かせて吸収するとある。

今回の参加者は7名。声をそろえて朗読すると、体内からアドレナリンがでてくるようだ。論語の一節、「六十にして、耳順う」とあるが、肥後古流の茶人が「耳順庵」という茶室を作られたことを思い出した。
「禅語に学ぶ時間」もあって盛りだくさんだ。


論語を愛してやまない人が、「聖徳太子」「徳川家康」「明治天皇」そして「渋沢栄一」だと導いてくださった。
明治天皇の句を知った。「うるわしく咲ける桜を友として 春は心の若返りけり」。矢継ぎ早に「音楽鑑賞」の時間だ。

ビバルディの四季「春」が聞こえてきた。この曲を聞きながら、明治天皇の句を思い浮かべる時間が10分ほどあった。にくい演出だが、この組み合わせに唸った。
地上から10㎝上を歩いているような不思議な感覚になっていった。緩和ケア病棟に入院中の母に、「この句がお土産になるな~」と思っていた。


今月の論語講座の名詩鑑賞は、「柳」がテーマの句だった。
7月、そして8月と、第二土曜日の午前中が待ち遠しい。

中秋の名月頃から、ZOOMなどで月一回30分ぐらい「着物923のなんちゃって論語塾」というテーマで、初心者向けの論語素読塾などあったら面白いだろう。
真夜中にも関わらず、一人ニコニコしているボクがいる。

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