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パチンコ業界とウイルスの三年戦争(2020年~2022年)

私のパチンコに対する気持ちは愛憎入り混じったものです。
良い車が買えるくらいパチンコにお金をつぎ込んだ結果、

・町からなくなってほしいけど、なくなったら寂しい!
・パチンコなんて時間と金の無駄だしロクな事全然ないけど、当たると超気持ちいい!!!!

こんな感じになってしまいました。
訳わかんないでしょ?
私もよくわかんないです。
そんな人間が書いた記事です。

まず最初に、パチンコ業界は超がつくほどの斜陽産業です。
もともと将来のない業界であると言われていたのですが、その崩壊へのアクセルとなったのが2020年からの新型ウイルス流行でした。

パチンコ業界 VS 新型ウイルス、結果はだれがどう見ても新型ウイルスの圧勝。
つまりパチンコ業界はこの3年でがけっぷちに追い込まれてしまったのです。

今回はパチンコ業界最大の危機ともいえる、新型ウイルスによる悪影響をわかりやすく3つ紹介したいと思います。
(難しい部分がありましたら遠慮なくコメントで教えてください)

・依存を抜けた人が多かった

ウイルス流行の初期のテレビでパチンコが悪者扱いされていたことを覚えていますでしょうか。
人が集まるパチンコ屋がウイルス流行の原因ではないか?という論調でニュース報道され、営業自粛に従わないパチンコホールの前には報道関係やユーチューバーが集まり、お客との口論になりました。
実際はほとんどのホールが営業自粛に従っており、パチンコが打ちたくても打てない環境になっていました。行ったことがバレたら周りに迷惑になるなと考えて行かない人も多かったでしょう。

そんな人々の何%かは魔法が解けます。
毎日のようにパチンコ言ってた人が1週間行かないだけで依存から脱却できたのです。
「ウイルス騒ぎで行かなかったら打ちたいという気持ちがなくなってやめられた」
「10年ほとんど毎日行ってたけど緊急事態宣言のおかげでやめられた」

というコメントはネットのいたるところで見かけます。

軽度の依存症がウイルス流行をきっかけに店に来なくなってしまったんですね。


・新規ユーザーが来なくなった

そもそも人がパチンコを始めるきっかけってなんでしょうか?
それまで全く接点がなかった人が張り切って「よし!パチンコ行こう!パチンコデビューだ!」と一人でホールに行くことは珍しいと思います。

私もそうでしたが、ほとんどの場合は友人知人、会社の同僚や彼氏に誘われてホールデビューするパターンだと思います。
ところが、20歳前後で知り合いに連れられてパチンコを始めるという王道パターンがウイルスの影響でつぶれてしまいました。
サークル活動の自粛やテレワークの拡大で対面で人とどこかに出かけること自体が激減した結果、パチンコ業界に毎年やってくるはずだった新規ユーザーが大きく減ったわけです。


・スマホと公営ギャンブルの強力タッグ

ウイルス流行前からパチンコはスマホで遊ぶゲームに押されていました。
モバゲー、グリーの時代からパチンコで遊ぶはずであったユーザーの時間とお金を横取りするような感じになっていて、パチンコ業界はスマホゲームを危険視していたんですね。
(しかしパチンコホールでは、打ちながらスマホゲームをしている猛者もチラホラいるのが恐ろしい)

メンテ時間以外は基本的に24時間営業していて、いつでも課金できるライバルの出現は脅威でしょう。将来のパチンコの新規ユーザーになる予定の中高生を抱え込まれてしまったのもパチンコ業界には痛手だったと思います。

しかしこれは本当の危機ではなく、本番はウイルス流行後に訪れた巣ごもり期間にありました。
この時期に一気に勢いづいたのがスマホで完結できる公営ギャンブルです。
家にいてやることがないし、パチンコにも気持ち的に行きたくない。
でも刺激は欲しいなぁと考える人々の需要を満たしたのが、競馬、競艇、競輪などのいわゆる公営ギャンブルだったのです。

昔は基本的にレース場や場外馬券売り場まで行かねば馬券や舟券を買うことはできませんでしたが、今はネットで簡単に購入することができます。
部屋から一歩も出なくてもテレビやスマホを見て一喜一憂することができます。


赤線が公営ギャンブル、緑がパチンコ業界。21・22年は更に赤線は伸びています。

家にいながらできて、しかも100円でドキドキできる公営ギャンブル。
一方でパチンコホールまでやってきて、騒音の中、お札を突っ込んでハンドルを回さないと遊技できないパチンコはもはや時代遅れ。
若い世代の流行語であるタイムパフォーマンスでも劣ってしまうのでしょう。

このほかにもスマホ一台で遊べるオンラインカジノも敵だといえるかもしれません。
日本の法律では違法とされていますがスマホで手軽にギャンブルを楽しむことができるようで、これはこれで深刻な問題なのですが、パチンコのパイを確実に食べていってますね。


今回のまとめ

・依存症(既存の顧客)が減り
・新しい顧客が減り
・ライバルが強化された

ゲームだったらハードモード以上の縛りが新型ウイルスによって起こってしまいました。
その結果、2020年~2022年までの閉店数は2000店以上と記録的なものとなりました。
1日ごとに2店舗が閉店しているのです。

ですがパチンコ業界の苦境はこれで終わりではありません。
2023年以降はさらにパチンコ店にとって厳しいイベントが待ち受けているのです。
それについてはまた次回お知らせしたいと思います。

追記

パチンコ店の閉店が多いのは、1月、5月、8月です。
理由は年末年始、GW、お盆の直後だから。
黙っていてもお客がくるこの3つの時期にお客から最後のぶっこぬきをして、店を閉めるパターンが多いのです。
ちなみに閉店の告知は結構ぎりぎりのところばかり。
これも理由は簡単で、『閉店が決まった店が出すわけがない』とお客も知っているからです。
お客もバカではないので、閉店の告知が出ると店にはやってきません。