絶対に実習に落ちたくない!年間50人の学生が来る指導者からのアドバイス
はじめまして。
理学療法士の実習指導者のキム兄です。
この書籍を読めば、実習が不安で仕方ない学生も、パァッと目の前の霧が開けるような気持になる、そんな記事です。
私は年間50人以上も実習生が来る病院で働いているのですが、「実習が楽しい!」と答える子と「実習が辛いです…」と答える子、いろいろな学生を見てきました。
もちろん、私も実習は辛かったですし、理学療法士を諦めてもいいから逃げ出したい…と思ったこともあります。
でも、そんな経験があるからこそいまでは実習指導者として「学生のために何ができるか」を考えて指導できるようになりました。
そして、学生を観察していくと「実習に参加すべき学生のあるべき姿」が浮き彫りになってきました。
それは評価のやり方や、治療プログラムの立案などの小手先の技術ではなくもっと根本的な部分の考え方でした。
テクニックで手に入れる成功は長続きしません。
ここでは、実習に落ちないのは当たり前として「実習を楽しく過ごすためにどうすればいいか?」というご案内をしていきます。
どうせなら、実習を「辛い」から「楽しい」に変えていきたい。
そんな思いを持って筆を取らせていただきました。
この記事を読んで、あなたの実習に参加する意欲がプラス方向に向くことを期待します。
あなたが実習を楽しんでくれるのなら、指導者としてこんなに嬉しいことはありません。
ーー実習を楽しく過ごすための【もくじ】--
0:はじめに
1:他人を嫌うと嫌われる
2:主体性を持って取り組もう
3:終わりを見据えよう
4:信頼関係を築こう
5:「話す」より「聞く」
6:「経験」という器を広げる
7:学ぶから働くへ昇華できるか
はじめに
臨床実習を攻略するのに必要なものは何でしょうか?
・知識
・技術
・コミュニケーション
・忍耐
色々あると思いますが、これらのような小手先の技術に頼っていると実習はクリアできたとしても『楽しくクリアする』ことは到底不可能でしょう。
評価や治療の技術を真似たり、先輩のレジュメを読んだり、教科書をコピーしてポケットに忍ばせたり…。
でもこんな表面的なテクニックで実習をクリアして、果たして「楽しい!」と思えるでしょうか?
人が楽しさを見出すときは「新しい知識を仕入れたとき」です。
そういう意味では、臨床実習は「楽しい」と思えるべき環境なのですが、なぜか「辛い」と感じてしまうんですね。
なぜ「辛い」と考えてしまうのか。
それは失敗を恐れるから。
失敗を恐れるあまり「間違えたらどうしよう」「質問に答えられなかったらどうしよう」という「恐怖心」が先に立ってしまうんです。
でもよく考えれば、いきなり成功する人なんているはずもないんです。
私たちも、失敗しながら、経験しながらここまで成長してきました。
結果を急がず、1つずつ問題を解決し、経験を積んでいくことこそが臨床実習の目的であるという事を忘れてはいけません。
「できなくて当たり前だ、だって学生だから」それくらいの気持ちで来てください。
そうすれば「こんなこと質問しても良いのかな?」と、臆病になることもありません。
積極的に質問できるので、指導者とのコミュニケーションにもなりますし、良好な人間関係が保てるんです。
理学療法士は質問されるのが大好きで、説明するのが大好きな職業です。
失敗を恐れず、立ち向かっていくことから始めましょう。
他人を嫌うと嫌われる
実習を楽しく過ごしたいなら「好かれる学生」になることです。
でも中には、指導者や患者から嫌われてしまう学生もいます。
そうなってしまうと、実習は苦痛以外の何物でもなくなり、とてもいい思い出にもいい結果にも結び付きません。
まずは「好かれる学生」を目指したいものです。
なぜ保護されるべきの学生が嫌われてしまうのか?
その原因は学生自身にあります。
あなたは、誰かを嫌いになっていませんか?
・指導者が嫌い
・先生が嫌い
・あの患者が嫌い
そんな考えではいつまでたっても好かれる学生にはなれませんし、どの実習地に行っても「楽しむ」という成功は無しえないでしょう。
世の中に「嫌な人」は存在しません。
もしあなたが「嫌い」と思うなら、それはあなた自身に問題があります。
多くの人は自分の都合後良いように物事を見て「いいこと」と「悪いこと」を判断しています。
例えば…
「先生は私の事を分かってくれない」という学生と
「最近の学生は何を考えているか分からない」という先生
こういう人は、できなかったことを人や環境のせいにしてしまいます。
うまく指導者や患者と合わせられなかったのは自分のコミュニケーションや接し方の問題なのに、そこに眼を瞑って「相手が嫌い」と攻めてしまう。
そうすると、その矛先は自分に帰ってきてしまいます。
つまり「相手を嫌うと、愛他からも同じくらい嫌われてしまう」のです。
相手の悪さ、相性の悪さは絶対にありますが、そこでスマートな対応ができれば相手や周りからの評価も上がり、好かれる学生になります。
相手が変わるのを待つのでなく、自分が変わるように行動していくと物事はうまく転がっていくかもしれませんね。
まずは、指導者でも患者でも「好きになる」ことから始めてください。
相手を好きになれば、どういう行動をすべきか、どうしたら相手が喜んでくれるか?が分かってくるはずです。
主体性を持って取り組もう
最近は受け身の学生が増えてきています。
指導方針がクリニカルクラークシップになってもそこはあまり変わりません。
・学校の先生がやれ!と言ったからやる
・指導者に言われたからやる
そんな受け身の実習で果たして「楽しい実習」が実現するのでしょうか?
「自分が見たいのはスポーツ疾患なので老健で高齢者を見ても何も勉強にならない」と考える学生も居るかもしれませんが、それは間違いです。
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