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上手いとか下手だとか、間違えたとか。実は全然関係ない。

とはいえ、専門職を仕事にしている以上、ある一定のレベルは当然あると前提しての話。逆にいうと、その上での間違いなんて、どうってことないことだ。でも、小器用に無難にこなしたとしても、全く感動は起こらない。ギリギリの瀬戸際まで自分を追い込んで音を出すのが、私は好きだ。そして、そうやって出されている音を聴くと、ゾクゾクする。

昨日のさかもと未明さんのライブでは、今までになくそれを感じた。

未明さんはいくつもの顔を持っていらして専業の歌手、ではないけれどそのセンス、やりたいことへのこだわりは本当にすごい。で、全部やってしまうのがまたすごい。そのパワー。本番中にコンタクトを落としても、歌詞をなくしてみんなで探しても笑、そんなことはどうでもいいことだ。それは彼女が軽く言ってのける「どうせ死んでしまうならやっちゃえ!と思って」の一言に尽きる。余命宣告をされるまで至った闘病の末に歌を歌おう、やりたいことを全部やろうと。結局、本当は、毎日、余命宣告をされているように生きればいいのだ。死は誰しもに平等にやってくる。

それが暗い浪花節ではなく、突き抜けているところがいい。南米の「明るい絶望感」に近いものがあるように思う。最近出版された写真集のデビッドリンチぶりにもびっくりだ。素敵すぎる。というか、コロナ禍など全く相手にしてないのだ。衣装がド派手すぎて似合いすぎてびっくりするよ!

彼女を取り巻くバンドのみんな、遠藤征志トリオ!!!すごいよ!音がかっこ良すぎ!!派手な衣装も似合いまくり!!!写真撮るのも忘れてたー。音響さんも細かい配慮が素晴らしく、スタッフの皆さんも、思い切りライブを楽しんでいる。

シャワーのように生命力の嵐を浴びて、今日はなんだかまだぼーっとしている。未明さんが繋げてくれた、お客さまやアーティストの方々とまったりメッセージのやりとり。

写真家のベンジャミン・リーさんがスマホでとってくれた写真。バンドネオンに興味を持った様子。麗しい和太鼓のEVAさんと。お揃いっぽい衣装をお借りして私は妙な被り物をしてなんか嬉しい笑。

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キュートな方だなあ。と思っていたらベンジャミンさんは草間彌生氏や坂本龍一氏、川久保玲氏!そして我が愛しの安藤忠雄氏!!!!などなどアーティストのポートレイトを撮影されている著名な方だった。。。。今週末、EVAさんとともにアトリエを訪問する予定。楽しみ。

「リング」「らせん」「スワロウテイル」などの映画プロデューサー、河井真也氏もいらしていて、偶然共通の知り合いがいることがわかったり。

とにかく大きなエネルギーには大きなエネルギーが集まるのだなあ。と、まだ呆然としている。恐るべし、さかもと未明笑。

少し焼酎お湯割りでも呑んで、ぐったりしよう。

そうしよう。

ライブはいいです。

本当に。

みなさんのサポートは、音楽活動を続けるため、生きていくために、大切に使っていきます。そして私も、誰かの小さな心の支えになれますように。