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この仕事を選んだことを、決して後悔しない

経済的にも精神的にも、いつ崩壊してもおかしくない中、元旦から譜面が送られてきた。鬱々と悲観しがちな毎日、ひたすら曲を書いて録音し、音源を作り続けている同業者がいる。愚痴も不満も言わずに静かにマイペースに。本当に頭が下がり、そしてこういう行為は、本当の意味での修行、なのだと思う。

遅れに遅れた文化庁助成金の交付通知書がやっと、きた。これについてもやはり、経理に詳しい同業者の協力でここまでこぎつけた。今の政府のやり方だと、この助成金で事業を遂行するのは本当に難しい。だからお金は余っているらしいが、実際申請して事業をしようとする人が少ないのは当たり前のことだ。

今日から届けられた譜面をバンドネオン用に手直しをし、練習を始めようと思う。仕事ではないので報酬はない。ただ良い音楽を作る。そういうことの積み重ねが、未来へつながる。

そして、助成金を無事受け取れるように最終的な経理の準備をしつつ、事業を巻き巻きで進めなければいけない。お上の通知が遅れても、事業計画の締め切りは変わらないからだ。

音楽を生業にしてきたことを、そしてそれに誇りを持てることを共有できることは強い支えになる。今、それができる人とは一生の付き合いになるのだろう。

これから状況はどんどん厳しくなる。でも必ず良くなるはずだと信じて、その時、本当の意味での音楽家として、生き残っている一人になりたい。

この仕事を選んだことを、決して後悔しない。


みなさんのサポートは、音楽活動を続けるため、生きていくために、大切に使っていきます。そして私も、誰かの小さな心の支えになれますように。