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イメージと風評被害

昨日のホールコンサートの客席。

これを目の前にして一人、ソロのリハーサルをしていたら涙が出てきた。なんだろう、この状況は。

もちろん、最大限の感染予防対策はしなければいけない。でも、、、ホールでは、公演中皆さん静かに聴いているし、全員前を向いているし、換気だって悪くない。

何か一つの公演でクラスターが出た、となると、コンサートは全て、危険だというイメージで対応を求められる。入場、制限があれば当然収益にもならず、ホール、主催者、演奏者は困窮するのだ。そして、そのイメージで、集客もままならない。

でもよく考えてみれば、この環境が、そんなに危険ではないということが誰だってわかるはずだ。

そんな中、会場に足を運んでくださった皆さんに、心から感謝します。

最後、拍手はやまないのにアンコールがない。。。ああ、、、声を出さないようにしてくれているんだ、、、、とまた、目頭が熱くなった。

昨日は、いつも以上に皆さんに楽しんでいただこう!と張り切って、お喋りが長すぎたかな苦笑。でも、一人ずつのお顔が確認できる人数でのコンサートは本当に大事で、ありがたかった。

主宰してくれたヒラルディージョ事務局の大森さんは、この危機を乗り越えるために本当にいろいろな策を考えてくれていた。その一つ一つが、演奏者やお客さんに寄り添うとてもシンプルなやり方で、心打たれました。

ひまわりの郷ホールのスタッフさん、長年お世話になっている方々も本当に本当に、大変な中、努力しておられます。皆さんに会えて、お話をして、励まし合って、たくさんの勇気と希望をいただきました。

そして、共演者の三間ちゃんとは、同じ演奏家としての日頃の想いを共有し、そしてステージ上で一緒に演奏できたこと、とっても嬉しかった。次回はいつになるのだろう、と思いつつ、励まし合いつつの良き友人です。ありがとうね。

帰りの電車は満席でした。地元の居酒屋も満席でした。なぜホールがだめなんでしょう。

9月19日から定員の入場は解除されたけれどそれでもいろんな条件があったり、利用者の希望でやはり半分の定員にすることもまだ多いそうです。

でも、昨日来てくれた方々の一人ひとりの顔を思い浮かべ、まだ、音楽を必要としている人たちはいるのだ、まだ、音楽家は、必要とされているのだ、と自分に言い聞かせる。

芸術を必要としなくなったら、この国はもう、終わりだ。

その気配は感じては、いるけれど。


みなさんのサポートは、音楽活動を続けるため、生きていくために、大切に使っていきます。そして私も、誰かの小さな心の支えになれますように。