「さなぎ寄席2」より、「落語」の定義とそのアップデートに関する一考(問題提起するけど放置するぜ編)

くるくる~~すちゃっ!!(ちゃくち)

こんばんは~!!櫻雅(ぼくの落語モード)です!わたしが落語についてnoteを書くのははじめてなので、がんばるぞ~~っ!! d(⌒ー⌒)
ちょっと長いけど、最後まで読んでくれると嬉しいですっっ!!

去る8月31日、潮家いさなさん(@isanaushioya)主催の「さなぎ寄席2」が開催されました!
これはみなさん、必見ですよ!まだの方はぜひみましょう!!

わたしもとっても楽しく拝見しました。楽しい感想はツイートにてツリーにしているので、演者の方に届くと嬉しいな~、とおもいます!٩(ˊωˋ*)

さて、

さて、しかしながら、「楽しかったね」でアルバムに仕舞い込んでしまってはもったいない、大きな大きな問題提起を、この寄席は孕んでいたと思う。
一息に述べてしまえばこのようになる。
「落語とはどこまで落語と定義されうるか」という問いの上で、賛否分かれそうなゾーンにある革新的な試みは、どの程度まで「アップデート」として許容され、どの程度から話芸たる落語を「逸脱」するのだろうか。

無論、普遍的な「落語」概念の定義がプラトンの描くイデア界のごとく存在するとはつゆも思っていないし、それを無理矢理一意に画定する意義は懐疑的だ。さらに言えば、「あなたのやっているものは落語じゃない」などと断定し排斥する権利は誰にもないし、あってはならない。
しかしそういうことではなく、あくまで思考実験としては、一考してみることに一定の意義があるだろう。
なお、ここで言う「逸脱」は思考実験として抽象的に述べているものであって、特定の演者の芸風を名指しで言及する意図のものではない。

ふにゅ~っ!?

なになに、むずかしそう~… でもだいじょーぶ♪♪ 読み進めてみてね!!
後ろでまってるよ~~ (⌒ー⌒)ノ~~~

まずは具体例

問題提起をClarifyするために、具体例から始めていく。
なお、ゆかし家ぺこさん(CV:頭下位亭紫織さん)は、ご存知の通り、革新的な「平林」を披露された。その革新度合いゆえに、たびたび例として挙げてしまうが、彼女の落語を批判する意図は何らない。寧ろ個人的には、もう一度くらい別の噺をぺことして演じてほしいと思うところだ。
それと、先に明記しておくが、今回さなぎ寄席2を起爆剤としてこの記事を書いているが、個人的には、さなぎ寄席2は落語をプラスの方向にアップデートする素晴らしい試みだと思い、感動した。しかし、今「個人的に」と述べた通り、その評価は人それぞれであり、一度立ち止まって考えていく必要もあるだろう。

①BGM/SE

まず一点目は、主にゆかし家ぺこさんやべたさんが行っていたBGMとSEの多用である。
BGMの方は、べた「イビルスクール」での嫁いびりの不穏なBGMが典型か。BGMが唐突に終了したことにより、虚構から現実への場面転換が鮮明となっている。

SEの方は、扉を開けるガラガラ、思考のパフパフ、それから気づきのキュピンなど。最も"保守派"の方からしたら、これは話芸たる落語には相応しくないとの評価が可能であろう。
他方、上方の鳴り物における川の流れの音や鐘の音、はたまた怪談でのヒュードロドロに類似する存在とみることもできそうだ。

しかしながら、そういった存在を敷衍してゆき、キラキラやらドドーン(強調)やらパフパフ(ボケ)やらドゥクシ(ツッコミ)やらピューゥ(ボケがスベッた際の空っ風)やらチーン(死亡、画面が白黒になるような)をSEとして落語に取り入れることは、Youtubeでのゆっくり実況への近似を意味しそうである。(大真面目に、霊夢・魔理沙・フランの掛け合いは漫才を通じて落語とも一直線に繋がると思われるが、その話はまた別の機会に。)
そうしてSEにて場面の雰囲気を印象付けるとき、それは話芸と言えるのだろうか。"保守派"の人に言わせれば、「話芸とは、そういった場面や台詞の"意味付け"を、口と身体で、空気として醸し出すことによって表現する営みなのではないか?」といったところだろうか。

従来の形式では、ピューゥは間を適切に取る工夫によって空虚感・張り合いの無さを表現されてきたし、ドロドロしたBGMはネチネチトゲトゲした語り口調によって具現化されてきた訳で、定型化されたBGM/SEと同様、話芸としての表現も既に定型化されてものが多かったと言えよう。

んぴょんっ!

ここらへんで早くも折り返しだよっ!!あと半分しかよめないぃ!!
最後までよんでね~!!\(>~<)/

②時代考証的キャラ設定

二点目は、時代考証から見た登場人物のキャラ設定の問題である。これもぺこ「平林」の話となってしまって申し訳ないが、またも抽象的人格の"保守派"に登場願うと、定吉のような丁稚があのようなアニメキャラ的「アホの子」口調で喋るはずがない、リアリティがない、そう主張しそうだ。
しかしながら、時代考証を超越したキャラのデフォルメは落語には十分あるし、くすぐりレベルで見れば、掃いて東京湾に夢の国を埋め立てるほどある。

とあるプロの噺家さんの丁稚はくすぐりにおいて、主人を「おいお前、約束したからな…」と恫喝していた。
考えてみれば、むしろ、そちらのほうが時代考証的には致命的なのではないか?アニメキャラ的「アホの子」は時代を通して存在する抽象的可能性はあるが、主人をそんなレベルで威圧する丁稚は、たとえデフォルメを勘案したとて時代考証的に"誤り"であろう。

いずれにせよ、キャラ構築においてリアリズムからどの程度距離を取れば落語を逸脱するのかという点が重要となりそうである。
例えば「アジェンダ」「プライオリティ」等ビジネス英語を多用する定吉はあってよいのか?等と、色々と思考実験してみたいところだ。

ややっ!!

かたい文章がこわいね!!( ´•௰•`)あとちょっとだから、みんな辛抱して!!ふぁいと!!٩(ˊωˋ*)

③地のキャラと登場人物のキャラの同一性

三点目が、地の落語家としてのキャラと噺の登場人物のキャラの同一性である。ゆかし家うさぎさんとおかみさん・権助、ぺこさんと定吉、きんぎょさんと主人・番頭において顕著であろうか。
この点は、殊にさなぎ寄席において特筆すべき特徴でもあり、同時に落語全体に特筆すべき点でもあるといえる。

当然ながら、このような特色は、落語一般に見られる。噺家の語り口が一定程度登場人物の口調に浸潤することにより、噺家の個性が形成される。
かつ、その口調の個性とは、噺家が私生活で用いるものと同一ではなく、噺家として活動する上で人為的に構築されたものである場合が多数であろうことは言うまでもない。

その上で敢えて「さなぎ寄席2」の文脈で取り上げたのは、今回の噺家は、キャラ構築が特に人為性が色濃いプロセスを通じて構築されたものであるからである。そしてさらに言うと、これは推測だが、噺家のキャラと噺を同時に決定した、或いは噺を決めてから噺家のキャラを定立したケースがあるのではないだろうか?(繰り返しになるが、本稿はそういった革新的試みを否定する意図は一切ない。)

噺によってキャラを変えるという営みは、一定程度はおのずから行われて然るべきだが、行き過ぎると、これも話芸の域を逸脱するとの批判があるかもしれない。

逸脱か、アップデートか

さて、「落語とはどこまで落語と定義されうるか」という論点に関してここまで述べるにあたり、「逸脱」という言葉を何度も使った。
しかしながら、「逸脱」とは、すなわち「アップデート」の裏返しであることは強調せねばならない。
語の使用者が増えたことを受けて辞書の見出し語に「ググる」が追加されたように、例えばSEを用いる落語が徐々に増えてきたなら、それは間違いなく落語の概念が「アップデート」、或いは「拡張」されたということであろう。

他方で、そのような試みを「逸脱」とか「伝統の破壊」と批判する意見も、同様にあって然るべきである。(ただし、批判はあくまで建設的な批判であるべきで、これが転じて演者の排斥と化してはならないこと、これは何度でも確認しておきたい。)

概念とは、個々人の認識の集合体として不可知なかたちに存在するものであるから、各々が認識をSolidに確立することには重要な意義があるだろう。

結びとして

ここまで冗長に書き続けてきてしまって、大層読みづらかったことと思う。
最後に問題提起をもう一度しておく。
「落語とはどこまで落語と定義されうるか」という問いの上で、賛否分かれそうなゾーンにある革新的な試みは、どの程度まで「アップデート」として許容され、どの程度から話芸たる落語を「逸脱」するのだろうか。

くどいようだが今一度強調しておくと、その線引きは一意に定められる性質のものではないし、独善的な定義を振りかざす行為は一部の演者への排斥を意味するもので、軽率に行われてはならない。

このような点に関し、各自、湯船に浸かりながらでも一考してみることは、落語のアップデートと成長に寄与することと信ずるところである。

う、うにゃ~っ!?

ちょっとちょっと!結論出してないじゃん!!もやもやする~~っ!!
えへへ、ごめんなさい。ぼくには、答えを出すほどの力はないんです( т৹т )
それに、みなさんが考えることが大事だと、ほんとに思います!

ということでみなさん、この記事に対して、いろんはんろん・思ったこと・かんそー・コメント・じょげんなどあったら、ぜひともツイートやDMや新たなnote記事で教えてほしいですっ!!ヽ(*´∀`*)ノ

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それじゃ~~~またねっ!!くるくる~~っ……(たつまきジャンプ)

(続編は、皆様からの反響次第です。というより、異論反論コメント等がないとこれ以上書くことがないのでおしまいです。)