防災アクティビティ(仮名)

最近の企画の中で初めて挑戦したプログラム、「防災アクティビティ(仮名)」についてご紹介します。

防災アクティビティ(仮名)とは、防災や減災に関わる知識や技能を用いたアクティビティ、と定義しています。
その他にも類義語で表現されている活動もすでに実施されていると思いますが、私たちの活動では、

「参加者みんなで”試行錯誤”し”創意工夫”しながら遊びながら学ぶ」

ということを第一に考えプログラムを設計しました。
実際の現場では指導側が教え伝えたことを真似することが多いと思いますが、今回は環境や状況などを設定しその対応を個人、親子やグループで考えて実行していくスタイルで進めました。

今回の実施プログラムは以下の通りです。

  • 即席(毛布)担架

  • ダンボールキャタピラ―

  • 防災”逆”かくれんぼ

即席(毛布)担架

万が一の時は家にあるもので工夫すれば担架を作ることができる
担架だけでなく他も工夫次第でできることは増えるはず

今回は毛布と棒2本だけ与えて、そこからどうやったら人を運べるようになるのか考えるところから始めました。
毛布がのどこを支持するのか、そのためにどのように棒を使うのか、人を毛布のどのあたりに乗せたら安定するのかなど、各グループで試行錯誤しながら進めていきました。
子どもたちのアイデアを採用し学生や大人が実際に作っているグループ、子どもと学生で一緒に試行錯誤するグループ、それぞれのグループでコミュニケーションをとりながら作っていました。
3つ折り毛布の端に棒をかませる方法や、広げた毛布の端っこから2本の棒にくるくると巻き付ける方法など、いろいろな毛布担架が完成していました。

情報を事前に知っておくことも大事ではあるが、有事の際にはその場にあるものすぐ出てくる知識や経験、さらに実践力が必要になってくると思う。そういう意味で今回は正解は示さず、自分たちのできる範囲で考えて実践した。
また今回は毛布と棒2本を最初から同時に配ったけれど、手順を変えてまず担架に使えそうなものを探すところから始め、次に毛布だけ使う、最後にさらに棒2本も使うなど、段階的に増やしていく方法も有効かもしれないと感じた。
時間と状況、目的によってアレンジ可能な幅も確認出来て良かった。

ダンボールキャタピラ―

煙は上に上がっていく…
火災の時や狭く物など避けながら移動するときは姿勢を低く動けるように

子どもと学生一緒に製作できそう、ということで採用したダンボールキャタピラー。各グループに中くらいのダンボールを数個ずつ配り作成するところから始めました。
実際は、ほぼ学生任せで作成したように見えましたが、子どもたちの大きさに合わせるためにダンボールをつなぎ合わせるときに中に入ってもらうなど協力して一緒に作り上げていきました。サイズの違うダンボールを組み合わせることが少し難しかったかもしれません。
年上チームと年下チームに分かれ競争!小さいほうが小回り効くのか、それとも年上パワーで突っ切るのか、勝敗は覚えていませんがみんな楽しそうに取り組んでいました。

今回、簡単にできると考えていたこともあり完全に準備不足。ダンボールの個数が想定より足りず、学生大人は競争に参加できず。キャラピラー遊びは恐らく子どもにとっては割と簡単で、身体の硬い成人の方が体験しておくべきだったかもしれない。
それに意外と身近にはないかもしれないダンボール。よち身近にあるもので考えても良かったかも?

防災”逆”かくれんぼ

もし閉じ込められてしまったら…
早く見つけてもらうため音やそれ以外の方法で自分の居場所を伝えよう

本来のかくれんぼは見つからなければ勝ち。でも災害時など、もし見つからないところにいたとしたら、早く見つけてもらいたい。そんな発想から、生まれました。
すでに防災かくれんぼなるものが存在するようですが、そちらのルールは詳しくは知りません。すみません。
隠れるところまでは同じですが、隠れたとごろからは動かずに見つけてもらうために気づいてもらうための合図を出し、どれだけ早く見つけてもらうか、という遊びです。
今回の合図は「音」に限定し、さらに遠くにいる人に気づいてもらうためには?という観点で「音」を出してもらいました。地声、鍋をたたく、スマホ、手をたたく、などそれらを各自選択してもらいました。

一斉に隠れて一斉に音を出す⇒一斉に探す、という方法でやったので一瞬で終わる遊びだった。
音ごとに分けて実施したり、探す側も動いていい距離を限定するなど、アレンジは無限大な遊びだったのもいい収穫。音以外にも光や振動など、方法も身近にあるものから考えることができそう。
また災害だけでなく、日ごろのハプニングでも使えるかもしれない。
自分から発することや普段何気なく使っている身近なものにもっと目を向けてることも大切だと思った。

他にも、ペットボトル照明、災害用シェルター、タンボールスリッパ、ダンボールや新聞紙で暖を取ったり、水汲み水運びの腰の痛くなりにくい姿勢のレクチャーなど、アイデアはありましたが、次回以降に持ち越しです。
色々膨らんでいきそうなので、できるだけ継続していこうと思います。


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