社会人を向かえるにあたり必要な事
【サマリー】
■背景:人生100年時代では社会人の基礎力が必要
近年、日本ではなじみのあった年功序列の制度がなくなりつつある事やシャープが鴻海(ホンハイ)に買収されるなど、変化が激しい時代(VUCA時代)になっている。そのため、この変化の激しい時代を生き抜くために、近年の社会人に必要な基礎能力を3つの要素を12種類に分けて政府が発表をした。
※Volatility(変動)、Uncertainty(不確実)、Complexity(複雑)、Ambiguity(曖昧)
参考文献 経済産業省 社会人の基礎力 https://www.meti.go.jp/policy/kisoryoku/
■ 3種類の社会人の基礎力とは
社会人に必要な基礎能力は大きく分けて前に踏み出す力/考え抜く力/チームで働く力である。
■前に踏み出す力について
考え抜いた末に、その目的を達成するべく、主体的に行動をする力。
【主体性】
自分の価値観を認識、大切にし、忠実に生きる事。
主体性が無いと、自分にとって価値のあることを理解することが出来ないため、頑張ることに対する優先順位をつけられず失敗や敗北感を味わう。また、価値観の違いを理解できずに他人に対してイライラしてしまう。
ラクザネット https://rakuzanet.jp/wp-content/uploads/2016/11/598991.jpg
【働きかけ力】
リーダー力=この人ならついていきたいかどうか?メンバーが共感をし、信頼、共振をするとこにより誕生する。
支えるタイプのリーダー=やりたいことの明確化、コンセプトがあり、会話能力がある。
働きかけ力がないと、物事を一人で進める必要があるため、大きな成果を出すことが難しくなる。
ラクザネット https://irasutohonpo.com/wp-content/uploads/2017/12/%E6%AE%8B%E6%A5%AD%E3%81%A7%E3%81%90%E3%81%A3%E3%81%9F%E3%82%8A%E3%81%97%E3%81%A6%E3%81%84%E3%82%8B%E4%BA%BA.png
【実行力】
目標を設定して、確実に実行をする力。失敗を恐れずに果敢に取り組む力。実行力が無いと、目的に対して目標設定をすることが出来ない事や熱意をもって行動をすることが出来ないため、成果を出すことが出来ない。
パブリックドメイン https://publicdomainq.net/business-men-0008080/
■ 考え抜く力について
目的を設定し、現状との乖離と乖離を埋めるための計画について考え抜く力
【課題発見力】
目標設定と現状をしっかりと把握し、それらの乖離を埋めるための方法を見つける力。何をしたらうまくいくのかを考えることが出来ないため、結果を出すことが出来ない。
フォトライブラリ https://www.photolibrary.jp/img511/61152_4877411.html
【計画力】
課題を解決するための全体像を明らかにして、準備をするための力。
ステップとして、目的/要件設定、優先順位決定、作業の洗い出し、期日と手作業の確定、協力者のへの依頼、リスク考慮がある。計画力がないと、問題を解決するための考えが浮かんでも、段取りを組むことが出来ないため、期日までに間に合わずに、結果を出すことが出来ない。
フォトライブラリ https://www.photolibrary.jp/img513/187025_4898942.html
【創造力】
課題や疑問に対して常に思考をして、解決策を道ぶくために試行錯誤をした結果、新しいアイディアを出す力。創造力が無いと、試行錯誤をすることが出来ずに、難しい問題を解決することが出来ない。
パブリックドメインQ https://publicdomainq.net/business-man-sleeping-0013025/
■チームで働く力について
メンバーとお互いに柔軟に受け入れ、状況を把握しながら、対話を繰り返し、心地よい環境を作る力。
【発信力】
自分の気持ち/考えを相手にわかりやすく伝える力であり、相手に対して尊重を示す手段でもある。経験や社会的な規範(文化)が影響をしている部分がある。
発信力がないと自分のアイディアを伝えることが出来ないため、企画が通らいない事がある。また、人を不快にする可能性がある。
パブリックドメイン https://publicdomainq.net/women-english-talking-0026621/
【傾聴力】
相手の事を受け入れようとしたり、理解をしようとする力。
お互いの価値観を尊重することや良いチームを作る事に繋がる。
傾聴力がないと、相手の事を理解できず、良いチームを作る事が出来ない。
あいかりんの絵日記 https://ica9219.hatenablog.com/entry/2018/11/18/220000
【柔軟性】
相手の意見や価値観、立場を理解する力。
価値観や文化の違いがある中で良いチームを作るために必要。
柔軟性が無いと、相手の価値観を受け入れることが出来なくなり、不満やストレスがたまる。その結果チームとしてうまくいかなくなる。
パブリックドメインQ https://publicdomainq.net/children-fighting-0011970/
【情報把握力】
自分、相手、事柄の状況を理解する力。
周囲の人の様子を把握し、良い方向に向かわせる事。
自分に解せられていることを理解し、行動する力。
状況把握力がないと、メンバーとの連携をうまくとることが出来ずに、生産性を落としてしまい、逆に遅くなってしまう可能性がある。
HUFFPOST https://www.huffingtonpost.jp/cybozu/teamwork_b_9545402.html
【規律性】
ルールや約束を守る力。
チームで働くうえで明文化されている/されていないルールに対して守ることが出来る力。
規律性が無いと、チームのルールが守れないため、信頼がなくなってしまいプロジェクトなどに参加をすることが出来なくなる。
イラストの里 https://poromi-free.net/society-1/10-190511-ignore/
【ストレスコントロール力】
ストレスを感じとると心理面、身体面、行動面で悪影響が出るが、それらとうまく付き合う力。
ストレスコントロール力がないと、ストレスをためすぎてしまい、結果を出せなくなってしまう。
パブリックドメインQ https://publicdomainq.net/male-student-strain-0037882/
■解決策:前に踏み出す力/考え抜く力/チームで働く力を学び、習得する
〇前に踏み出す力
【主体性】
自分自身を振り返り、好きなものや大切なものを見つける。その後、好きなものや大切なものを中心として生活をし、好きなもの、大切なものを通じて他者の役に立つこと。
【働きかけ力】
想いを持ち、仲間に共有をして、共感を生むこと。その後、コミュニケーションを通じて仲間のエンゲージメントをする。
【実行力】
高い目標を持ち続け、常に熱量を高く、出来なくても挑戦をし続ける。
〇考え抜く力
【課題発見力】
達成目標を選び、現状を分析することにより目標との乖離を考え、それを埋めるための行動を考える。
【計画力】
決定するべき要素を洗い出し、全体感をつかむ。また、計画はずれるものであることを踏まえて、色々な計画の型を身に着ける。
【創造力】
合ったらいいななどの小さな願望を見つけ、既存の考えと組み合わせる。その後自分のアイディアをつけ加える。
〇チームで働く力
【発信力】
誰に、何を発信するのかを明確にする。他者にあった適切な伝え方を考える。自分の気持ちや考え方を考え、TPOに合わせて伝える。
【傾聴力】
当事者意識をもち、理解的で受容的な態度で頷くなどをしながら話を聞く。
【柔軟性】
個人とチームの強みを生かすのがチームだと理解をし、違いがあるが当たり前だと認識をする。他者に対して、無意識的にバイアスがあると認識をし、個人の違いを理解しようとする。
【情報把握力】
周囲の状況を考え、課題を考える。その後、自分には何が出来るのかや何を期待されているのかを考えて、小さなことでもできる事を実行する。
【規律性】
ルールや約束、明文化されていないルールを正しく理解をし、行動をする。
【ストレスコントロール力】
ストレッサーへの対応について、出来るだけ対応を考えて取り組みやすい物から行う。何度もトライ&エラーをすることにより、自分に合ったストレス対処法を見つける。
■効果:様々な分野で活躍をすることが出来る。
社会人の基礎力はどの職場において必須スキルとなるため、どの職場においても役に立つ。また、専門力や専門知識、総合力などは社会人の基礎力が成り立ったうえで習得出来るものであるため、社会人の基礎力がある人の方が、専門力や総合力も習得がしやすい。
【結論】
・変化が激しい時代でも共通した必須能力がある。
・社会人に必要な能力は大きく分けて3種類の前に踏み出す力/考え抜く力/チームで働く力が必要となる。
・3種類の能力はそれぞれ鍛え方が異なるが、身に着けることが出来る。
・社会人の基礎力は社会人の基礎能力の土台となるものであるため、変化が激しい時代でも役に立つ。
【実践してみた感想】
【結果】
自分の成長の方向性を把握することが出来、課題が見つかってよかった。
【経緯】
私は相手に伝える事(発信力)が苦手だったが、自分の課題としての優先度が低かった。
しかし、社会人の基礎力を読んだことにより、発信力の重要性を理解して課題に取り組もうと思えた。
発信力を意識したころより、常に相手の論点は何で?/何を伝えたいのか?/自分と相手の意見の違いは何か?/どの粒度で話せが相手の伝わるのか?/伝えるときの口調はどのようにするべきか?を思考することが出来た。
その結果、私の発信力が弱い理由が「論点がずれていた時に相手とすり合わせる事」、「相手に合わせた粒度で話をする事」が原因だと理解した。このことに対して今後は、いきなり話を始めるのではなく、相手と自分の議論の現在地を整理して、相手に伝えてから自分の意見を話すようにする。
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