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幼稚園にうつって息子に起きた5つの変化。グリーンスクール日記3ヶ月目

バリ島のグリーンスクールという学校に子どもを通わせたくて、赤ちゃん連れでバリに移住をした。

グリーンスクールとはどんな学校なのか?
英語の話せない小学1年生の息子にどんな変化が起きるのか?
赤ちゃん連れの母子移住はどんな生活なのか?

この冒険をいつか老後にゆっくり振り返れるよう、日記を綴ることにする。でも、欲を言えば、いつか海外でこどもを、と考えてるママさんパパさんの背中を少しでも押すものになれば、とも思っている。

これは、わたしのサスティナブルな仲間探しの冒険の始まりでもあるのだ。

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息子が小学校1年生から幼稚園にうつって、2週間が経った。幼稚園にうつったことで、息子の環境はガラッと変わった。そして、息子にもたくさんの変化が。今日はその変化について書く。

息子の様子や、幼稚園にうつった理由などは過去の記事を参考にしてほしい。


●ボスキャラになっちゃった

5歳6歳の幼稚園生にとって、7歳のお兄ちゃんはちょっとしたヒーローだ。ちょっとした悪いことも、ちょっとした楽しいことも簡単にやってのけてしまう。英語は話せなくてもそんな悪ガキな7歳のお兄ちゃんに、男の子はみんな夢中になった。

完全に調子に乗った息子は、クラスメイトのおもちゃを無理やり奪ったり、「はさみを持ってこい」と命令するようになったのだ。カウンセラーも私もその姿にびっくり。つい先月までいた小学校ではまったく見られなかった行動だったからだ。

カウンセラーの先生曰く、小さい子どもの中にひとり置かれると、誰でもまずはこうなるとのこと。確かに、大人のわたしでも学生に混ざると偉そうな口ぶりになる気がする。

息子には、「クラスメイトのみんなはリオより小さい子たちだから、みんなリオの真似をするの。下の子に真似されても恥ずかしくないように、良い行いをしてね。」と毎日話した。


●言い訳ができなくなった

小学校では「リオは授業が英語でわからないから」という理由で、横になったり、本を読んだりしてよかった。でも、幼稚園ではインプットがメインの授業は一切ない。遊びオンリーだ。しかも、行事やみんなでやるアクティビティー以外は、自分の好きなことをして遊んでいいのだ。

なので、「授業がつまらないから」という言い訳はまったく通用しない。みんなで歌を歌う、みんなでハロウィンのお化けを作る、みんなで探検にいく。そうやってみんなで集まって遊ぶときに、参加しないなんて選択肢はない。ましてや、寝るなんてもってのほかだ。だって、「みんなでやった」というのが大事だからだ。

だから、幼稚園ではひとりだけ違うことをする、ということがなくなった。集団行動ができるようになった。


●信頼されるには言葉は関係ないことに気が付いた

幼稚園の先生は、男の子ふたりを育てている超ベテラン先生。私は早々にその先生に「お母さん、リオは大人が言ってること、だいたいわかってるから。」と言われた。

そしてある日、先生は私と息子に呼び止めて、「ねえリオ、先生が今からママに何を伝えようとしているか、わかるわよね」と言った。

息子は、真っ赤な顔をしてうなずいた。息子はその日、お友達と喧嘩になってそのお友達を叩いてしまったのだ。

「リオは、英語がわからないから悪いことをしているわけじゃないのよ。悪いことは悪いってわかってるし、自分でしっかりその悪いことを選択をして、悪いことをしている。そしてそれは許されないこと。」先生は、はっきりと息子にそう伝えた。

その次の日、息子は自分からその友達に謝った。そして、「もしお友達に叩かれても、絶対僕は叩かない」と言うようになった。

友達作りに言葉は関係ない。息子なりに友達や先生に信頼してもらうためにはどうしたらいいかに気付いたようだ。


●明確なゴールができた

もともと、小学校のお友達と先生が大好きだった息子。幼稚園に行っても、かたくなに「小学校1年生に早く戻りたい」と言い続けた。

戻るためには、学校のルールを守って、英語を身につけないといけない。そう伝えると、学校のルールをちゃんと守り、自分から英語の勉強をするようになった。

ついこのあいだまで、先生やわたしが口すっぱく毎日「ルールを守れ」と言ってきた。でも、言われれば言われるほどそれを拒否していた息子。こうなりたい、という明確な意思に勝るモチベーションはないんだな、と実感した。


●英語をちらほら話せるように

自由な幼稚園では、毎日いろんなものを作ってくる。釣り道具、仮面、帽子、砂場の川。あれしたい、これしたいという欲望が、絶え間なく湧いてくるようだ。なので、自然と英語で自分のやりたいことを伝えるようになった。

小学校1年生の友達とランチをしたとき、友達に「りおー!!!あれ、りお英語話せてるじゃん!早く戻ってきてよー!!!」と言われて、めちゃくちゃ嬉しそうに「うん!」と答えた息子。

英語の環境に来て3ヶ月。おそらく、そういう時期ということもあるだろう。息子に「今日知った英語をお母さんに教えて。」と言うと、1個ではなく2、3個教えてくれるように。英語を覚えるのが楽しくなってきたようだ。



2週間で子どもはこんなにも変わった。日本では、気軽に学校を変えたり、学年を変えたりなんてことはしてこなかった。むしろ、そんなことはしてはいけないこと、くらいに思っていた。選択肢にも入っていなかった。

でも、息子の様子に合わせて、こうやって期間限定でも大きく環境を変えることは時には必要だし、効果があるんだ、と痛感した。

小学校に戻ったらどうなるのか、またもとに戻ってしまうのではないか。まだまだ不安は尽きない。この先、子育てはまだまだ続く。

でも、子育てこそトライアンドエラーだ。そして、ここには息子を見守ってくれているチームがいる。

これからは、子どもの様子をみながら、もっと柔軟に環境を変えてあげようと思う。飛び級、学年を下げるだけでなく、時には、学校に行かないという選択やホームスクーリングという選択も。息子の自信にみちた、キラキラ輝く顔がもっと見たいから。