転職しました その2

(その1の続き。)

■ストレスまみれの生活

会社に出社しても、自分には「やるべき緊急な仕事」が全くなく、「やるべき重要な仕事」を自ら見つけ、成果を出すことを求められて(そう感じて)いました。

台湾人の課長との打ち合わせは、早くても一週間おきにしか開催されない。

それまでの間、少しでも何か会社の課題や、自分の提案内容を改善するきっかけを見つけるため、

Excelの表やPowerPointのスライドを数時間かけてゆっくり修正したり、

他部署の駐在員の方々や台湾人の従業員に、製品知識や製品の検査方法、検査項目を聞き回っていたり、

もしくは、同じ部署の従業員の製品の梱包•運搬作業や材料の開梱作業を手伝っていたり、していました。

もはや回遊魚の様に何かしら動き続けていないと、気持ち的にしんどかったです。

緊急な仕事が無い状況に慣れてくると、

「今日はどうやって時間を潰そう……」

と、無意識に考えてました。

今思えば「空いてる時間に簿記を勉強しておけば良かったかな」とか、少し思ってます……笑

■ストレスの自覚

台湾に赴任してから3ヵ月経った頃には、会社でも自宅でも、仕事に対して常にストレスさらされて、全く落ち着きませんでした。

「うはぁー、なんでこんなに毎日辛いんだろう……」

自宅でPCで「海外 仕事 辛い」とググッて何気なく検索してると、心理学、認知行動療法に行き着きました。

認知行動療法は、文字通り「自分の行動を認知することで、ストレスを和らげる療法」です。

皮肉にも自宅でも会社でも時間は膨大あったので、認知行動療法の本を一冊置いて、ノートに今の気持ちを書き殴ってました。

一個ずつストレスを整理していくと

1、台湾人上司に対する憤慨やイライラ

「自分は会社の利益に繋がるよう、業務の課題を分析、改善案を提案している……!。それに対して、どうしては課長は頑なに反対するのだろう……」と、かなりイライラしていました。

途中から台南工場の日本人社長からアドバイスを頂きたり、会議に同席して頂いきました。しかし、状況はなかなか好転せず、具体的なアクション(妥協案)を取るまでに、結果赴任してから9〜10ヵ月はかかりました。

2、仕事に対する自分の実力の無さへ失望、喪失感

「今の会社でこれまで国内で生産管理として4年半働いてきた。けれど、赴任してから半年以上経過しているのに、何も会社の売上に貢献するような結果(数字)を出せていない……。」と、いかに自分の実力が無いか、台湾に来て見せつけられた気分でした。
 

3、会社に対する申し訳無さ

「日本の本社、工場で勤務している方々、海外駐在員の方々は皆、平日は常に深夜まで、休日返上で働いているのに、何故自分はいつもと変わらず定時退勤しているのか……。

しかも、結果(数字)も出せていない。けれど、当たり前の様に給料は入ってくる(しかも赴任前よりも多い)」と、会社か有事の状況に関わらず、何も貢献出来ないことへに申し訳無さを感じていました。

(補足、言い訳すると、私は管理部門に所属していました。なので、前職の顧客に提出が必要な資料を作成するに辺り、半導体関連製品の品質、製造、設備に関する知識が全くありません。そのため、残業をしても出来ることが限られている状態でした)

4、将来、自分が芳しい成果を出せないまま帰国した場合の同僚や上司からの失望感

「このまま仕事も中国語も何も成果が出せないまま帰国したら、きっと日本の上司から失望される。台南工場の駐在員の方々や社長からも失望される…」と、先の将来を不安視していました。

5、同世代の友人との比較による現状への失望

「大学の多くの友人は皆、仕事で成果を出して、続々と結婚•婚約している。一方の自分は、30歳手前で仕事の実力は無いと痛感し、彼女もいない(赴任前に振られ)……」と、目の前の状況にショックを受けていました。

ざっと改めて当時の感情を整理をする以上になります。当初は、ここまで客観的に自分の気持ちを整理が出来ていなかったです。

状況が進展しない、何も結果出ない状況が「自分は仕事が出来ない(実力がない)」と思い知らされている気分でした。

改めて書くと「普段生活していると自分の感情ってよく理解してなかったなあ〜」と実感。

毎日、同じ様に会社や出社して帰宅してと、その間に無数にあれこれ頭の中で考えるだけで、全く自覚してませんでした。

■自分ルールの確認

次に「何故自分がストレスを感じているか」深堀します。

結論から言うと、

私は「周りからの承認欲求を欲しがるマン」です。

また「自己肯定感が著しく低いマン」です。

なので、学生時代から「周囲から承認されてる!」と実感しないと安心できません。

無意識の内にも「相手の意見や期待に沿う方が楽!」と考えてます。

だから、「他人の機嫌、期待を損ねること」にめちゃくちゃ敏感です。

それと、弱音を吐く、失敗•弱みを晒す、他人にお願いする、等々を人前ですることは極力避けてきました。

(何故そうなったかまで説明すると更に長くなるので、ここは割愛します)

結果、他人から認められるために「仕事で成果出さなきゃ!」、「語学だけでも出来ないきゃ!」と、社会人になってから、ずうっと感じてきました。何かやっていないと、落ち着かないと不安になります。

例えば、金曜の夜に金曜日ロードショーでなんとなくコマンドーの再放送を観ていたら、「はぁ、また無駄に2時間費やしちゃったわ」と罪悪感を抱くレベルです。

■3行日記

もう一つ去年4月頃から始めたことが、3行日記。

寝る前にその日起きた

•ストレスに感じたこと
•挑戦して良かったこと
•誰かに感謝したいこと
•その他、喜怒哀楽に関する出来事

等々をA4ノートの真ん中に縦線を引き、徒然なるままに書いてきました。

そうすると、日々自分の感情の上がり下がりを意識出来るようになりました。

例えば、台湾人課長との打ち合わせ前に「うわ、意外と緊張してるな〜」と、若干呼吸のペースが変わっていたり、

■自分について周囲に話を聞く

上記で書いた様に「自己肯定感が低いマン」なので、自分に対する自己評価がめちゃめちゃ低いです。

なのでToastmastersの知り合いや学生時代の友人、計15〜20人位に自分の長所、短所をとにかく教えてもらいました。

事前に自分が考えた長所と短所と、周囲の方々の意見を照らし合わせて、自分の認識を矯正していきました。

それと、キャリアカウセリングのコミュニケーション技法を学びました。

シンプルに言うと、聴く力を勉強しました。

特に主な目的はありません。

単純に「人ともっと会話出来るようになれば良いな〜」という考えでした。

これに関しては、最低でも30人以上の知り合い、友人に対して「あなたの悩みを聴かせて下さい!」と、毎週の様に台湾の自宅から通話をしました。

特にToastmastersで40〜50代の一回り二回りの世代が上の方々と、その人の個人的な話を聞いている時は、オンラインながらもガチガチに緊張して会話していたことを覚えています。

その他、大学卒業以来に連絡を取った人もいたらと、少し新鮮な気持ちに浸りました。

という感じでその他、瞑想、運動の継続、食生活の改善やら、云々を継続していく内に徐々に「自己肯定感が低いマン」を抜けだす基礎が出来つつありました。

(続く)

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