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無言の愛でもなく、純粋な愛でもない。

推し(便宜上)の誕生日。
30歳らしい。本当に?

まさか今年もおめでとうなんて言うと思わなかった。30歳なんですか?なんて言うと思ってなかった。こんな数年も顔に狂い続けると思ってなかった。

おめでとうという気持ちはありつつ、
私は絵も書けないし、文がうまいわけでもなく。祭壇を作れるほどの何かを持ち合わせてもいない。この気持ちを発露し、数多の共感を得られるほどの才はない。

持ち合わせているのなんて気持ちだけ。

「おめでとう、あとほんの少しだけよろしく」

これだけだ。これしか持ち合わせていない。おすすめ欄に流れてくる華々しさなどない。
しかし、この燻るような、もどかしい気持ちを昇華させたい。

だから花を買った。
花を選び、買い、時折眺めて歩く帰り道。
私しか知り得ない気持ちを、私だけが満足する形で表す。

 花を見るたびになんだか笑ってしまう。
何をしてるんだろう。もうすぐきっとどうでも良くなってしまうのに。でも今日だけは微笑まずにはいられない。

リプライなんてしないし、名前も出さないけど、推し(便宜上)のことおめでとうと思っている。来年は言わないかもしれない。だから今年は言っておこう。


お誕生日おめでとう。
健やかで幸多き一年でありますように。



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