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次々とやってくる猛者ども

早朝にコンビニイートインで休憩しているとレジでタバコを頼む人、「96番!」いい響きだった。
そうこうしていると今度は「麻婆豆腐ないの?」と聞くお婆ちゃん、朝から食べたい時もあるでしょうしコンビニとはそう言ったニーズを叶えてくれそう。
「今日はないですね」
「あ、ある時もあるの?」
「入ってくる事もあるので〜…」
「あ、そうなのね、入ってくる事もあるのね〜」と言いながら婆ちゃんは外に出ていった。

こちとらタリーズのボトルコーヒーで一息付いてるだけでこんなにも落ち着くなんてこのコンビニのイートインスペースは2%の上乗せ以上の価値があるではないか、いろんな人の物語を後頭部で見聞きしている、後ろのゴミ箱にかわるがわる味噌汁やパンの袋(多分)が捨てられて行く、夜勤でたまったゴミをまとめる定員さんは私の後頭部を眺めて、「こいつまたタリーズボトルコーヒーでイートインかよ」と思っているだろう…セルフレジで購入してちゃんとイートインボタンを押して10%の税率をお支払いしているのだが、「こいつ8パー買いしてるしょっ!」と思われているだろう…いやむしろそれでいいのだ

新聞を読んでいる爺さんが新聞をたたみヨイショと立って行く、次はメイクをする姉さんに交代、座席数もいい感じで回って行く、ん〜素晴らしいコンビニだ。
メイク終わり姉さんは外でアイスコーヒー片手に一服してる。
やはり知る人ぞ知るコンビニ、そんな店がまだこの世にあるのだな、しかもこのコンビニにの夜勤定員さんとトラックの運ちゃんがめっちゃ仲良くて遊ぶ約束をしていたのを聞いたことがある。
友達感が絶妙でノスタルジーを感じさせてくれた。

8パー野郎と指を差される人は沢山いるだろう、私が知る限りでも上記キャラが濃い猛者たちを前に未だ8パー野郎の多数に位置づけられている。

下手したら毎日来てる新聞爺ちゃん、イートインナチュラルメイク姉ちゃん、遊ぼうぜ〜トラックやろう、タバコの番号を無駄にいい声で呼ぶおじさん、いつか掴むぜ麻婆豆腐ババァ、さぁこのメンツに食い込める日がくるか…10年ぐらい通って「8パーやろうはなんと10パーやろうだったんすよ!」と語られる、ん〜10年かけてひっくり返すか…(何を)。

いいコンビニ時間だ

表紙の写真は「トータルリコールぞうさん」です。ここを滑るには勇気がありそうだけど、トラウマになる子はいないようなので良かった。

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