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[旧裏]ラッキー蛋(たん)


前書き

いつも通り開催されたうずまきカップ、今回はあとに控えてる大会の都合なのかいつもと違うルールが採用されていた。

それは制限時間は40分しかないというルール。
旧裏の他の大会が採用する制限時間が1時間~50分となっているためこの制限時間は一般的短いと言われている。

これを聞いたときに準備に時間がかかるデッキや用意に時間がかかる大型アタッカーを動かすデッキは時間が足りず軒並み戦いずらくなる、早い段階からサイドを取り、早めに勝つ、言うならば軽量アタッカーでビートするデッキが今回の環境の中心になるだろうと予想したし、のちに公開されたリストでも「わるいクロバット」や「マルマイン(第一弾)」、「ワンキル」など速攻で試合を決めるデッキで参加する人が多かった。

しかしタコトプスは違う、軽量アタッカーが環境に蔓延るならそれをメタって勝てる。絶対やられない最強の耐久デッキをもっていけばいいという発想になったのだ。

しかし、それではサイドが取り切れない?
いや、サイドは1,2枚取れれば十分だ。今回のルールは現行のシティーリーグ等で採用されている時間切れは両負けとは異なり時間切れの場合、サイド差で決着がつくルールとなっている。
つまり取得サイド数2-0あるいは2-1で勝ちを繰り返せば何の問題もない。

そこで持っていったデッキがこれだ。

デッキ紹介

「ラッキー蛋(たん)」
使用殿堂:うずまき殿堂2023年11月
新殿堂だと4点オーバー(リサイクルエネルギー★1×4→★2×4)
高槻殿堂2023年4月ではポケモンが12枚不足
ハレツー殿堂2023年2月だと9点オーバー(ハピナス★0→★1、ポケモンセンター★0×4→★1×4、ポケモン回収★0×4→★1×4)
大須殿堂2023年11月だと8点オーバー(ポケモンセンター★0×4→★1×4、ポケモン回収★0×4→★1×4)

ポケモン 3枚
ラッキー(第一弾)1
ハピナス2

トレーナー 49枚(うちドロソ15枚)
パソコン大暴走4
エリカ4
マサキ2
カツラのクイズその2 1
ナツメの眼2
ウツギはかせ2

なにかのかせき4
ピッピ人形1
化石の発掘1
ディフェンダー4
きのみ1
プラスパワー4
ポケモンセンター4
ポケモン回収4
いいきずぐすり2
退化スプレーhyper4
元気のかけら2
ワープポイント1
いやしの野原2

エネルギー8枚
リサイクルエネルギー4
なんでもなおし配合エネルギー3
基本炎エネルギー1


何故ラッキー単である必要があるのか。

ラッキー単でこの環境に挑む理由が2つある

余計なポケモンを前に出してワンキルされるのを防ぐ

「ラッキー(第一弾)」はHPが120もある。例えば「カスミのヒトデマンLv16(ジム拡張1)」に「プラスパワー」4枚と「カスミ」を貼っても80ダメージしか出ないためワンキルには非常に強いと言える。

しかし、ワンキル対策が理由なら1エネで時間を稼げる「ベロリンガ(ジャングル)」や相性補完が出来て高耐久な「ルギア(プロモ)」を採用すればポケモンの総数が増えてよりワンキルされにくくなるはず。前回のベロリンガ舌(たん)のようにたね1マリガンのルールもないのでそれを狙う言い訳も出来ない。

では何故1匹にしたのかというと2つ目の理由が大きい

ラッキーのサイド落ちを防ぐ

殿堂の関係で1枚しか「ラッキー(第一弾)」が採用できず、それが場に出ないとこのゲームは勝ち目が無いので1枚にした、旧裏は他のレギュにあるような"確実に"サイドカードを引けるようなカードはポケモンであるHP40「コラッタ(ロケット団)」ぐらいしか存在せず、せっかく速攻デッキ対策したのにバトル場が「コラッタ(ロケット団)」1匹だけで負けたらそれは本末転倒のため、今回は「コラッタ(ロケット団)」を使わないために「ラッキー(第一弾)」以外のたねポケモンは入れないようにした。


空いた枠にトレーナーを詰め込める

このデッキは「プラスパワー」も「ディフェンダー」も4枚ずつ積まれたうえで回復カードも「ポケモンセンター」、「ポケモン回収」、「いいきずぐすり」、「退化スプレーhyper」、「きのみ」、「いやしの野原」と多投されている。どこにそんなスペースがあったのかというと本来ポケモンが入って圧迫する枠に無理矢理詰め込んでいる。
このように欲しいカードを無限に詰め込めるのも単デッキの特権だろう。

鋼ではなくリサイクルエネルギーの理由

「ラッキー(第一弾)」と言えば多くの人は「鋼エネルギー」を連想するだろう。

「鋼エネルギー」は1枚につき自身の反動を-20することが出来て4枚貼れば反動無し「すてみタックル」を連打できるため相性の良いカードとなる

では、何故このエネルギーを利用しないのか理由は2つある

鋼では爆発力が足りない

「鋼エネルギー」を4枚貼った場合、「すてみタックル」は40ダメージとなり、「のしかかり」は0ダメージとなる

一方で鋼を1枚も貼らない場合は「すてみタックル」は80ダメージで「のしかかり」は30ダメージと状況に応じて使い分けることが可能となる

また、遅延のためスタジアムは「いやしの野原」を採用したいことも関係しており、40を刻む場合「いやしの野原」と合わせて40分耐久されて引き分けになる可能性があるのだが、一気に80ダメージを飛ばせる場合、「いやしの野原」を使わせる隙すら与えず気絶に持ち込むことが出来る。

大きい反動ダメージも「ディフェンダー」や「きのみ」で1,2回なら消せるためそこまで気にならない。

また、HP90以上が相手の場合でも「プラスパワー」を貼って「すてみタックル」することで倒すことは可能となっている。また、「のしかかり」に「プラスパワー」を貼る場合最大70点となるためこれでもサイドを1枚取ることが出来る。相手の不意の「プラスパワー」でサイドを1枚取られると仮定した場合、最終結果サイドが2-1で勝つことが出来ると言えるだろう。

通常のルールなら「鋼ラッキー」の方が強いとは思うが40分という短い制限時間で決着を付ける場合、「リサイクルエネルギーラッキー」の方がサイドを取りやすく、判定勝ちしやすいと言えるだろう。

回復カードの質の違い

「鋼ラッキー」は「ハピナス」に進化することで回復するデッキのため回復手段はそれに依存してしまう、しかし「リサイクルエネルギー」の場合、新たに「ポケモンセンター」、「ポケモン回収」、「いいきずぐすり」(鋼エネルギーの場合はその都度エネルギーを用意する必要があるが、「リサイクルエネルギー」の場合は用意せずとも「リサイクルエネルギー」をトラッシュするだけで使える)とスプレーで回復するしかない「鋼ラッキー」と比べても非常に多い。また「リサイクルエネルギー」は相手をワンパンする都合上、「いやしの野原」を入れることが出来るのでまた回復カードが増えるし、合法的に遅延も出来る。これによりプレイングを早めてもしっかりTOD出来るようになっている。(今回の大会は自分のポリシーにのっとり出来るだけ早くにカードをプレイして動いた結果先に相手の山が無くなる試合ばっかりだったけど…)

つまり、単騎にすることでサイドを取られづらく、サイド落ちも無くて、「リサイクルエネルギー」にすることで「鋼ラッキー」を越える回復力と攻撃力を両立したデッキということになる。

それでは解説に入ろう

個別解説

ラッキー(第一弾)1★4

このデッキのアタッカー兼壁。様々な回復カードを駆使して耐久しつつ隙をみてサイドを取る。上の技である「まるまる」がすごく強い技で50%の確率でダメージを受けない中々の壊れ技となっている。これにより制限時間を削ることが出来、相手は焦るだろう。また、攻撃までの時間稼ぎにも使えて非常に強力。この技のコインに何度も助けられた事がある。下の技「すてみタックル」は「ディフェンダー」と「きのみ」を合計4枚貼れば反動がなしになるのが非常に強力。3枚でも反動は20しか受けない。この技最大の強みは素点が80であるところ。「プラスパワー」なしでも80出ることが偉くて、HP80以下のポケモンを「プラスパワー」なしでワンパンできるため、こちらの貼った「いやしののはら」すら使わせずにワンパン出来るようになっている。「いやしののはら」の相手に使われるというデメリットと噛み合ったこのデッキのコンセプトを想定して作ったとしか思えない出来すぎた技だと言える。

ハピナス2

このデッキの回復兼壁兼アタッカー。特殊能力により進化した瞬間回復する事が出来る。更に進化や退化で状態異常の回復も出来るので状態異常によるはめ殺しもやりづらくなっている。また「鋼ラッキー」の場合、「ラッキー(第一弾)」しか殴れない関係上進化したターンに「退化スプレーhyper」を使う動きになりがちだが、このデッキの場合は「ラッキー(第一弾)」でも「ハピナス」でも時間を稼ぐという目的は遂行できるため、状態回復は「鋼ラッキー」に比べて2倍対策できてるといっても過言ではないところも強みとなっている。

「のしかかり」はてきとうに殴るだけでデメリット無しで時間稼ぎとダメージを両立できるのは「ラッキー(第一弾)」の「すてみタックル」とは全然違う技となっているお陰で使い分けが非常に強力。相手に使われる「いやしの野原」と相性が悪い点はデメリットとなっているが、相手が毎ターン「いやしの野原」を使ってくれるということはただでさえ短い制限時間を余計に短くしてくれるということなので一概にデメリットとは限らない。また、「いやしの野原」は発動がコインに依存している事、仮に表でも一応10ダメージは与えられる事は変わらないのでちょっとずつではあるものの相手にプレッシャーを与えることは出来る。

素点の30を活かして雑に投げてくるベイビィをワンパンしてそのままサイドを取って有利にした試合もあり、すべての数字と効果が絶妙に噛み合ってる事を実感できた。

そして一番の強みは「プラスパワー」を貼れば最大70ダメージ出せる事。相手のHPが80や90でも「のしかかり」を刻むことで全然届く数値となっている。

書いてあることが全部強くて、このデッキに欲しい性能を全て満たしている「のしかかり」はこのデッキを支える最強の技となっている。


ディフェンダー4、きのみ1、プラスパワー4、退化スプレーhyper4、いやしの野原2

上記で大体説明したため省略


パソコン大暴走4
エリカ4
マサキ2
カツラのクイズその2 1
ナツメの眼2

いわゆる大暴走構築。このデッキは「プラスパワー」を4枚貼ったり、「ディフェンダー」を4枚貼ったり、カードが欠けると成立しない戦法が多数存在するため「オーキドはかせ」を採用することが出来なくなっている。そこで縦引きに特化した構築とした。

「カツラのクイズその2」はLOも狙えるドロソとなっている。実際1試合だけ決まった。


ウツギはかせ  2

いざという時にドロソにもなるけど、基本的には山回復に使う。少なくとも1枚は残しておかないとデッキ切れで負けるリスクがあるので注意。逆に言えば40分の制限時間で山を何周もすることは無いので1枚残せば十分ということでサイド落ちケアややむを得ず使うことを考慮して2枚となっている。


ポケモンセンター 4
ポケモン回収 4

「鋼ラッキー」が使うことが出来ない回復カードだが、「リサイクルエネルギー」なら使うことが出来る。カード一枚でダメカンを全て消せるのでこのデッキの耐久力は凄まじいことになっている。

ただし、このカードを使うと「すてみタックル」や「のしかかり」に必要なエネコストから遠退いてしまうのでデメリットも完全に無視できるわけではないので注意。

一応「まるまる」のお陰で安全にエネルギーを付けれるタイミングがいずれ来る可能性があるのは強いところ。


なにかの化石 4
ピッピ人形 1
化石発掘 1

たね切れ対策と「ポケモン回収」後バトル場に出すために使う。最初の手札で「ラッキー(第一弾)」と化石が同時に来た時に化石を前に出したいので現物を多めにし、「ピッピ人形」まで採用している。「化石発掘」を入れているのはこのデッキに山札を確認する手段が存在しないため、このカードが唯一のサイド落ちを確認できるカードとなっている。


いいきずぐすり 2

「リサイクルエネルギー」をトラッシュすればエネルギーをトラッシュする必要がない。実質手貼りを消費するだけで回復できるカード。他のカードに比べて回復量は少ないものの、癖がなく使いやすいので出番は多い。

「プテラ(化石)」や「ベトベトン(化石)」と対戦したときにこれが少なくて困った試合があったので「退化スプレーhyper」を1枚こっちに差し替えるのもありな気がする。


げんきのかけら 1

「プラスパワー」4枚貼りが使えるのは相手も同じ事。そうなると「ラッキー(第一弾)」を倒されると負けになってしまうので復活できるこのカードを入れている。

ダメカンが6個乗ってしまうデメリットは回復カードで補う。

「夜の廃品回収」だと山に戻ってしまうので実質ノーリスクで簡単に出せる「げんきのかけら」が一番使いやすい。

「げんきのかたまり」で「リサイクルエネルギー」をトラッシュしても帰ってこないのでこちらを使うことは出来ない。そのため「げんきのかたまり」は候補にすら入らなかった。


ワープポイント 1

このカードの目的はバトル場が「鋼エネルギー」で固められてしまった時にサイドを取るために後続を倒すのに使う。他にも「バリヤード(ジャングル)」の「なぞのかべ」も突破方法が無いのでこれで後続を呼び出してサイドを取る必要がある。2枚「バリヤード(ジャングル)」を出されたらどうしようもないけどそこまで採用するデッキは珍しいはず。


リサイクルエネルギー 4★4

このデッキの最重要カード。これにより「ポケモンセンター」、「ポケモン回収」、「いいきずぐすり」が使いやすくなっている。手札に戻ることが非常に偉く「ナツメの眼」の枚数稼ぎになった場面もあった。

また、エネルギーが尽きないことにより「夜の廃品回収」のようなカードを使わなくてもよくなっている。


なんでもなおし配合エネルギー 3

別に「きずぐすり配合エネルギー」でもいい。今回は毒にしてくるカードを対策してこちらにした。

特に活躍した試合は無かったので使用感はわからない。


基本炎エネルギー 1

別に「なんでもなおし配合エネルギー」でも「きずぐすり配合エネルギー」でもいい。

「基本エネルギー」を1枚だけ入れた理由は相手に「エネルギースタジアム」を貼られた時に実質5枚目の「リサイクルエネルギー」として扱えるのがメリット。

他にも「タイムカプセル」を使われたときにエネルギーを戻せるのも強み。

色として炎を選んだ理由は

まずどの色でもいい場合に採用しない方がいいエネルギーとして

・「水エネルギー」は「ファイヤー(拡張シート赤)」の「ドライアップ」でトラッシュされる事があるため選ばない方がいい

・「超エネルギー」は「ミュウツー(拡張シート青)」の「ピントレンズ」「サイコクラッシュ」でダメージを与えられる事がある。とはいえこんなものピンポイントで採用してくることはないのであんまり意味ないが。

つまり草、炎、雷、闘のどれかになるのだが、この中でエネ1枚から相手の山札を破壊できる「ファイヤー(化石)」「やまやき」の存在を匂わせる事が出来る炎エネルギーを選択した。

これにより相手の「ウツギはかせ」を使うタイミングを早めることが出来るかもしれない。

あとがき

耐久単デッキ故に勝てるデッキにはとことん勝てて勝てないデッキには絶対勝てないと相性関係が他のデッキより大きく出るデッキとなっている。

大暴走構築のため相手の事故が期待できない。120を連打するようなデッキには絶対勝てないようになっている。

またこのデッキ自体40分という制限時間でプレッシャーを与えることで成立してる面もあるので普段旧裏で使用されてる50分や1時間のルールで同じように使えるかは未知数となっている。少なくともフリー対戦では40分だから勝てた試合は存在した。

昔作った「ベロリンガ舌(たん)」や「ラプラス探(たん)」にも言えることだが、環境を見極めてここぞという場面で使うことが大事だろう。

ラプラス探(たん)

余談だがデッキ名に使用されている。蛋はタンパク質の漢字表記で蛋白質と書く。仕事で中国に行っていた某人によるとどうやら中国語で蛋はたまごという意味らしい。
まさしく「ラッキー単」にふさわしいデッキ名の漢字ではないだろうか。

また、相手から見て「まるまる」が成功かどうかわかりやすいようにまるまるカウンターを自作した。

これで「遅延してませんよ」アピールしていこう()

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