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【徒歩で冬のソロキャンプ】キャンプ道具まとめ〜マット編

2021年秋から夫婦で徒歩キャンプを始めた。トライアンドエラーを重ねながらもようやく慣れてきたころ。そして念願のソロキャンプにも行くことができた。

ちょうどいい節目なので「キャンプ道具まとめ」として愛用している道具たちをまとめていこうと思う。

今回は「マット」編です。


マット(寝袋の下に敷くもの)

前回は寝袋を紹介した。

その寝袋と一緒に揃えたいのが、マット。

マットは寝袋の下に敷くものだ。
岩や根っこがむき出しのゴツゴツとした地面では、体が痛いし安定もしないので寝るのが難しい。また寒い時期は地面からの冷気で体が冷えてしまう。

そのような対策として寝袋の下にマットを敷き、より快適な睡眠を確保する。家で例えるとマットレスや敷き布団に当たるものだ。



マットにもたくさん種類があるのだが、私は徒歩キャンプのため軽量性とコンパクトさで絞り込むことにした。

まず決めたのがマットの形状。
形状は3種類ある。

ジャバラ状に折り畳めるクローズドセル、自動で膨らみ設営が楽なインフレータブルマット、軽量で断熱材入りもあるエアマットだ。

▼クローズドセルマットの例


▼インフレータブルマットの例


▼エアマットの例


軽量性で比べると、クローズドセル>エアマット>インフレータブルマットになる。私はよりコンパクトになるエアマットを選んだ。

参考にした記事はこちら。この方のブログは情報がわかりやすく整理されているのでとても参考になった。



エアマットという形状が決まったので、ここからは商品を絞り込む。

考えるべきは、断熱性と重量だ。

断熱性の指標(R値)としては、人により感覚が変わってしまうので一概にはいえないが、目安として冬用なら4.0以上が良いと考えている。

スリーピングマットのR値と適正シーズンのガイド



エアマットで調べていくと、サーマレストとニーモが人気
のようだ。

軽量タイプだったら、サーマレストのネオエアーXライト。レギュラーサイズで重さは350g。R値は4.2。


軽さで選ぶならこのネオエアーXライトなのだが、実物を触ったときにシャカシャカ音が気になってしまった。音が気になって寝返りがうてなさそう。



そこで音がより少ない、NEMOのテンサーアルパインを検討。重さは475g、R値は4.8。NEMOのマットの中でも最高クラスの暖かさだ。

(※メーカー販売価格は24,200 円(税込)なのでAmazon購入時は注意!)


気になるシャカシャカ音対策もされていて安心だった。

冷気を遮断し、保温性を高める3枚のサーマルミラーフィルムを吊り下げるように配することで寝返りをうっても不快なカサカサという音が発生しません。

ニーモ公式サイト


結果的に、断熱性と音対策を兼ね備えたNEMOのテンサーアルパインに決めた。

重量はサーマレストより重くなってしまったが、収納サイズはサーマレストより少し小さい(サーマレスト23×10cm、NEMO20×8cm)。
NEMOサイトのわかりやすさも魅力的だった。



実際の使用感

冷気対策としては、地面の上にアンダーシートを敷き、その上にテントを設置。テントの中にはインナーシートを敷いて、その上にマットを置いている。

この状態で、12月現在でも地面からの冷気はほとんど感じない。

下の銀色のシートが、テントの中に敷いているインナーシート。

インナーシートは、オールウェザーブランケットを使用している。保温性に優れているので一枚あると安心。最悪の場合体に巻き付けて使用もできる。



次はマットの設営についての感想。エアマットなので膨らませるのは少し手間だが、付属のスタッフサックを利用するので労力は少ない方だと思う。だいたい5分もあれば完了する。

だが、広げてすぐ使えるクローズドセルマットと比べると明らかに大変なので、設営の簡単さも好みが分かれるところかなと思う。

私はちょっとめんどくさいなと感じているが、軽量性とコンパクトさが優っているので、やはりエアマットだなと思っている。

フラットバルブに付属のボルテックスポンプサックを取り付けて簡単に空気を入れることができます(公式サイトより)。



気になるのはパンク。エアマットはパンクに弱いので、テントを敷く前にあらかじめ石などを取り除いている。

それでもテント下に突起物があることもあり、心配な夫はクローズドセルマットとの併用を考えているようだ。

冬用の冷気対策で最強なのは、クローズドセルマットとエアマットの両方使いだと思う。積載に余裕があるなら検討しても良い。私はそこまで気にならないのでエアマット一枚でいく予定。

万一パンクしてしまった場合の対策として、ダクトテープを少量持ち歩くことにしている。ダクトテープはテントなど他のギアへの補強にも使えるため、ひとつ持っておくと安心だ。



あとは体を乗せたときの沈み込みについて。空気が入っているので、乗せたところは沈み込む。プールで大きな浮き輪に乗り込むとき、つかんだ部分だけ沈むような感じ。

横たわればマット全体に重さが分散されるので沈み込みはなくなるが、ひざをついたりおしりだけ乗せたりするとそこだけ沈むため、パンクしないか最初はヒヤヒヤした。慣れてしまった今では特に問題はない。

沈み込みの様子。



収納性はすばらしく、リュックに問題なく入れ込むことができる。クローズドセルマットを外付けするのも魅力的だが、外付けが苦手な私はエアマットのコンパクト性にとても助けられている。

500mlのペットボトルとの比較。横幅はペットボトル2本弱くらい。


高さの比較。ペットボトルより少し高い程度。


厚みの比較。ペットボトルが約2本分くらい。


袋には余裕がありまだ小さくなるのでリュックの隙間に入れ込むことも可能。


リュック上部に置いたり。


下部に押し込んだりもできる。



マットの選び方まとめ

  1. 自分が優先するポイントを決める

  2. 3つの形状の良い点悪い点を比較する

  3. 行きたい場所や時期に適しているか確認する

マットは寝袋のときほど悩むことがなく選ぶことができた。形状を選んでしまえば絞り込みは楽だ。

寝るときの快適性はキャンプの快適性にも直結していると思う。良い睡眠を確保できるかで翌朝の体調や撤収のスタミナにも大きく関わってくるからだ。

寝袋とマットは納得のいくものをじっくり検討してほしいが、実際に使ってみないと自分の体質や外的状況など確認できないのも事実。

最初からベストを選ぶのはなく、ベターなものを選ぶようにすると気持ち的に楽だと思う。悩んだら少し良いもの、そして暖かい方を選んでおく。経験を積むうちに自分の好みがわかってきて、もし合わなければ売却もできるし、良いものなら結局使い続けられる可能性が高い。



情報がたくさんある現在、何を選んでも結局また迷うことにはなるだろう。でもベストはないと思っていれば、自分が揃えた道具たちに愛着が湧いて使いこなせていくものだと感じている。

寝る環境である寝袋とマットが揃ったら、あと少し。この調子でもう一つの難関「テント」選びに挑む。テントもなかなか選ぶのが難しい。だけどもたくさん悩んだ時間は今では良い思い出になっている。



追記

マットを購入したのはキャンプを始める前だったため、その頃の優先順位はコンパクト性と音だった。しかしキャンプ経験を積んでいる現在、一番優先したいことは「軽量化」になっている。

軽量化だとサーマレストのマットに軍配が上がる。他のギアで数g単位の軽量化に挑戦しているなかで、120gの差はとても大きい。

もし今買うならサーマレストかなぁと感じている。だけどNEMOも気に入っているので壊れたときの検討材料にしようと思う。




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