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中華リールの実力はいかに… SOLOKING BMC100 レビュー その1

2024年になり、各メーカーから今年の注目最新機種が発表や発売されるシーズンになりましたが、その流れを完全に無視して中華釣具を買ってみましたので、そのレビュー記事になります。その実力やいかに…。


まずは購入先など

今回購入したのは、SolokingというメーカーのBMC100というモデルです。
購入先は、中華リール買うなら…ってことでアリエクことAliexpressから買ったのですが、購入価格なんと5,774円!もちろん送料無料
更に、到着予定日から遅れたら150円分のクーポンが贈呈され、15日間は理由問わず返品対応が可能と、ものすごいサービスぶり!

はっきり言って、値段から考えるとサービスが充実しすぎてて逆に怪しい。そもそもどこで儲けをだしているのだ…と不安になってしまいます。

サービスが良すぎて怪しいとさえ感じる

ちなみに注文してから正味三日で到着しました。海外から来てるはずなのに…恐るべき配送速度…。

ちなみにAmazonでも取り扱いがあります。アリエクより値段は若干高いですが。

(本当なら)驚異のスペック

スペックはアリエクの商品ページから簡単に書き出すとこんな感じ。

・超軽量フルカーボンボディ、本体重量150g
・航空機グレードのアルミ素材を使ったメインギア
・35mm径の6.6g軽量フィネススプール
・ドラグMAX 5kg
・ドラグクリッカー搭載
・11+1ベアリング内蔵
・8:1のハイスピードギア搭載
・外部調整可能なマグネットブレーキシステム
・X-SHIP(!)
・ライン抵抗を減らしたレベルワインダー
 などなど…

なんか一部「おいおいおい…」っていうような名称もあったりするのですが、ざっとこんな感じでした。購入した値段から考えると驚異の充実スペックなのではないでしょうか…?

とは言ってみたものの、「書いてあることが本当であれば」ですが…。論より証拠、早速実物を見ていきます。

1:パッケージ

さて、まずはパッケージから見ていきます。特につぶれなども無く、普通の箱です。しかし、早速「あれ?」っていうポイントが…。

いたって普通。

それがこれ。ベアリング、11+1じゃなかったっけ…。まあ、別にベアリングの数なんて多ければいいって物でもないので、いいっちゃいいんですが…いきなり堂々と違いを出してきて、笑っちゃいました。

1個どこ行った。

側面には簡単なスペックの表記アイコンと、右ハンドル左ハンドルのどちらが入ってるかが表記されています。やっぱりベアリング、10+1ですね…。別にいいけど。それと、製品ページには書いてなかったのですがハンドル1回転で88cmの巻量みたいですね。

やっぱりベアリングは10+1らしい。

別の面には、その他の特徴とラインキャパシティの表記があります。
X-SHIPには…触れないでおきます…。

多分NGな気がするX-SHIP

箱は以上です。どこにもSolokingの名前が無く、変な魚のアイコンと「BAIT CASTING REEL DOVELLO」なる謎の名前が…。この名前がよく分からない感じなのも、中華商品あるあるですね。

あと、写真でなんとなく気が付いた方もいるかと思いますが、パッケージが無茶苦茶汚いです…。なんというか、ホコリ?砂?粉?みたいなものが大量に付着してまして、手がサラサラになります…。おまけに何だか吸い込むと鼻の奥に違和感を感じたので、開封する際はお気をつけください…。

自分はリールを取り出したら箱は袋に入れて封しちゃいました。正直すぐ捨ててもいいと思います…。

見ての通り汚い。魚のアイコンの所には「BROWNIE」の文字。謎。

2:リール本体

パッケージチェックは終わったので、早速開封してリールを見てみます。

箱をあけると、ビニールにくるまれてリールが入っています。特にスポンジなどで固定はされてませんでした。届いた段階でガタガタ言ってたので何となく想像はついてましたが…まあ、壊れてないので全然問題なし。

特に固定はなし。

内容物はリール本体と説明書兼パーツリストのみといたってシンプル。一応、リール袋付のモデルもあるようですが、自分が購入したタイミングでは品切れでした。まあ、価格も若干プラスになりますし、正直要らないかな…ということで今回は袋無しを購入してます。

シンプルな内容物。

ということで、リール本体はこちら!どうでしょう?値段から考えても悪くない、むしろカッコイイのではないでしょうか?ボディカラーはブラック寄りのグレーという感じで、確かにカーボン風味の色味というか素材感です。また、ボディ全体は艶ありの仕上げです。

結構カッコイイ。
ハンドル側。
正面から。
誇らしげな「Hi-Speed」の文字

ちょっとだけ外観を細かく見てみます。ホコリが付いちゃってますが、ここにはギア比の表記があります。LIMITEDらしいですが…何がだろう…。

ホコリがついてた…。

本体側面のカバーには、箱にもあった謎の魚のアイコンが。いや、これは結構ダサい…。まあ別に誰が見るわけでもないんですが、別にこれ入れなくても良かったんじゃないだろうか…と思ってしまいます。

数字の書かれたダイヤルは、マグネットブレーキの外部調整用ダイヤルです。これに関しては後述します。

デカデカとしたアイコン。BROWNIEってなに…。

スプール及びクラッチ周辺はこんな感じです。クラッチの動作は重くも無く軽くもなく、いたって普通。ちょっと音が安っぽい感じですが、まあ値段から考えれば全然問題ないでしょう。クラッチも素材はボディと同じ感じですね。

スプールはラインキャパの記載がされており、軽量化のために穴があいています。何となくこれまた察しの良い方はお気づきかもしれませんが、穴が片方に寄ってます。これに関しても後ほど…。

クラッチもボディと同じ素材のようです。押しやすさは普通。
スプールにはラインキャパの表記。

次にハンドル側を見てみます。クラッチ横のあたりにはモデル名(型番?)であるBMC100の文字が入っています。

ハンドルにはようやく「Soloking」の文字が入ってました。そして、先ほどの魚のアイコンに入っていた「BROWNIE」と「LIMITED」の文字が…。つんまりこのリールの製品名(メタニウム~とかジリオン~とか)は、BROWNIEなのですね、きっと。

BMC100の文字。
ハンドルにはSOLOKINGの文字と
恐らく製品名の「BROWNIE」と「LIMITED」の文字。

ハンドルノブはシャフトに触れるデザイン。ダイワのSLPのザイオンノブにそっくりというか、丸パクリですね…。ちなみに材質はこちらも本体と同じ素材のようです。

どうみてもSLPのノブですよね…

本体裏面も少し見てみます。リールフットが分割されていて、スプールの下部が見えています。これによってリール全体の高さが低くなり、低重心にすることが可能との事。アブがベイトリールに採用しているのと同じような感じですね。ただ、こちらは完全分割ではなく真ん中がつながってます。

リールフットが前後に分割されてます

ハンドル側には「IBS」という文字が入っています。「INTERVENT BRAKE SYSTEM」の頭文字らしいですが、要するにこのリールに搭載されているマグネットブレーキシステムの事のようです。

直訳すると「介入ブレーキ」

最後に、ブレーキを少し見てみます。先ほどの「IBS」の事ですね。
最初にサイドカバーを外しますが、取り外し方法はいたって簡単。まず本体裏面のサイドカップ側にあるレバーを「OPEN」にします。

通常はこのように「CLOSE」になってます
サイドカバーを開ける時は、「OPEN」の方へレバーを動かします。

すると、このようにサイドカバーをズラす事が可能になるので、これで完了です。

このように前方側がズレます。

サイドカバーを外すと、スプールを取り外すことが出来ます。ブレーキシステムはサイドカバーに取り付けられているので、そちらを見てみましょう。

サイドカバーを外すとスプールも取り外せます。

こちらが「IBS」です。はい…どうみてもシマノの「FTB」の丸パクリです…。内部の金属プレートのデザインから何から、ほぼ同じですね。先ほどのスプールの軽量化の穴が片方に寄っているのからして、勘の鋭い方は気が付いていたかと思いますが…。

そもそも外部調整ダイヤルの位置も、シマノのFTB搭載機であるSLX BFSと同じような感じですもんね…。

まんまFTB
ブレーキユニットの金属プレートの形状も同じ。
そもそも調整ダイヤルの位置も…。

前述の調整ダイヤルを動かすと、中のブレーキユニットが動きスプールの中に入る量が変動するのですが、これによってブレーキの強さを調整する仕組みです。メモリの数字自体は0から5なのですが、間の位置でもクリックが効いているのでそれなりに細かく強さ調整はできそうです。

ブレーキ0(最低)の状態
ブレーキ5(最大)の状態

(いろんな意味で)中華の恐ろしさを感じるリール

外観+ブレーキ周りを軽く見てみました。様々なメーカーの特徴をごちゃごちゃに混ぜてパクったリールという、ある意味中華特有の「なんでもあり」な恐ろしさを感じる恐ろしいリールですね。特にブレーキ周りやハンドルノブなどは、完全コピーといっても間違いないくらいの状態ですので…。

ちょっと動きの渋いところがあったりするので、次回は色々とバラせる所はバラしてみたいと思います。

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