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仮想通貨

(通貨の歴史)

1.物々交換

原始時代人々は物と物を交換する事で生活に必要な食べ物や日用品を得ていた。しかし例えば肉が食べたいので肉をたくさん所有している人に自分のもつどんぐりと交換してくれと頼んでも肉を持つ人がどんぐりを望まなければ交換は成立しない


2.貝、石、金銀

物々交換に限界を見出した人間は貝や石などを基準の通貨として地域ごとに使用しだした。しかし他コミュニティーではそれが通用しなかった。そんな中金銀は大体の世界で貴重なものであるという共通意識があったため金貨や銀貨などが流行りだした。しかし、金銀は単純に貨幣として持ち歩くには重すぎた。


3.紙幣(交換あり)

金銀の持ち運び問題を解決するために編み出されたのが1816年イギリスの金本位制。金と交換可能な紙が紙幣として使われていった。


4.紙幣(交換なし)

金本位制により紙幣が人々の中で価値のある物として認識され始めた頃、1911年アメリカのニクソン大統領によるニクソンショック(金と交換可能な紙幣を所有していた人は紙幣にその価値がなくなった為ショックを受けた。)が起こる。ベトナム戦争で戦費を使いすぎたアメリカは管理通貨制度(金との交換価値のない紙幣を刷る事で景気や財政を調整)の導入で賄った。

*つまり今のお金の仕組みも時代によって変化する。現在仮想通貨が始まっている。



(通貨の役割)

1.価値の尺度

魚を買うとき100円のものより200、300円の方が質の良いものと簡単にわかる。


2.価値貯蔵手段

通貨は置いておいてもその物の価値が変動することはない。例えば肉が通貨だった場合、今はお金を無理に使う必要がないからと放っておいた場合肉は腐り通貨としての価値を失う為通貨になり得ない。


3.決済手段

通貨はお支払いの手段になり得るものでなければならない。(給料やお店でものを買うための)



(ビットコインの歴史)

サトシ・ナカモト(ビットコイン生みの親)

『国や銀行が支配している金融が全てではない。(国はお金の価値を保証うするために銀行への預金や引き出しなどに手数料をたくさん課し、そのお金を銀行は自分達のビジネスに使っている。(銀行が得をしているのではないか))お金という物の価値を誰か偉い人が保証するのではなく、みんなでチェックして保証し合うシステムができたら僕たちはもう搾取されることはない。テクノロジーの力(ブッロクチェーン)でできるはずだ。』


1.ビットコイン・ピザ・デー

創始一年後ビットコインが通貨として使えるらしいぜということでピザの購入に初めて使われた。(一万ビットコイン=二枚のピザ)これぐらいのニーズと信用しかなかった。


2.マウントゴックス事件

マウントゴックスMTGOX(世界初のビットコイン取扱所。売り買いの仲介をする会社)がシェア100%を獲得し唯一の取扱所だった。そんな中BTCの人気が出始めあるときタイム誌にのりバズった時取扱所がハッキングされ人々の不信感を煽った。と同時にBTCの認知度が上がる。


3.キプロス危機

キプロスはギリシャの下に位置する小さな島であまり観光や名産地として人気ではないが法人税がかからないということでタックスヘイブンの有名地。しかしギリシャ危機に伴うEUの方針としてキプロスの銀行にも税金が課せられ、多くのペーパーカンパニーによるキプロス銀行への取り付け騒ぎ(銀行から預金を引き出す)がおきて、銀行のサービスが停止し経済破綻。一方キプロスからお金を引き出した会社のセレブの多くがビットコインに投資した。

なぜか??

→キプロスやギリシャの例から国が保証していたはずの通貨が信用できない時代になったため。

どっかの国や地域にお金預けててもその国の財政が破綻したらやばいじゃん。→国の情勢に由来しないお金はないのかなー。って事でマウントゴックス事件で有名になったビットコインが注目を浴びた。


4.改正資金決済法

日本政府が仮想通貨は決済に使える財産的価値として仮想通貨に一定の価値を保証した事で(ビットコインブームが日本にくるぞ!と予想したもの達によって)たくさんのビットコイン取引所が生まれた。

ちなみに仮想通貨はたくさんある(ブロックチェーンを使えば通貨は作れるから)がビットコインが不動の一位なのは最初の仮想通貨であり有名だから。ゆえに信用がありすぐにはなくならないから。

この頃1BTC=2万ドル(役200万円)。当初のピザ二枚=1万BTCに比べるととてつもない跳ね上がり。


5.コインチェック事件

コインチェック(若い経営者による新企業だったがCM戦略と仮想通貨ブームがうまくいった会社)はこの頃ネムという新しい仮想通貨を扱っており、当初は足した価値ではなかったがこの時どーんと価値が跳ね上がった。しかしある日コインチェックはゴックス(ハッキングされて仮想通貨を失ってしまう)されてしまう約580億分。そしてセキュリティーの甘さから皆売りに出し価値が暴落してしまう。

ブロックチェーンはみんなで確認できるため安全だったのではなかったのか?

→この時実際にハッキングされたのは仮想通貨の取扱所のシステムであってブロックチェーンではなかった。

ホットウォレットとコールドウォレット(銀行でいう窓口と巨大金庫)が深く関わっていた。通常hotwalletにはある一定の額のお金(一般の人々が引き出すであろう金額に対応できる分)が置いてありセキュリティーはcoldwに比べ甘い。引き出すたびに金庫から出すのは苦労な為。一方でcoldwalletにはたくさんのお金が管理されていてセキュリティーも堅い。(ちなみに、よく銀行泥棒が持ち逃げするのは窓口のお金であって裏にある金庫のたくさんお金ではない。)

ところがコインチェックではhotwalletに全てのお金を置いてしまっていた。(体制が整う前に仮想通貨のバズがきてしまった為、マウントゴックスの時も同じ)

*つまりブロックチェーン自体は丈夫でもその窓口が緩ければ危ない。


(ビットコインの懸念)

1.上記に述べた。ハッキング。

2.中国の独占

ビットコインの取引にはマイニングというブロックチェーンの仕組みの一つのみんなで確認するという安全かどうかのチェックする職業が存在する。一番はじめにチェックを終えた功労者ははその対価として新規のビットコインを貰える。しかし、今ではこの産業は競争率が激しく企業が独占してしまっている。(計算に大量のPCが必要な為)。

現在中国企業によるマイニング事業は全体の70%を占めている。日本でもDMMがマイニング会社を立ち上げようとしたが中国企業の圧倒的さから退いた。というのも中国はいくつかのアドバンテージがあったから。

(1)光熱費の安い地域:大量のPCを使う為電力の消耗が激しい。

(2)寒い地域が有利:PCが熱を発するため。

また中国では企業による外貨の所有に政府が制限を設けている。(外貨は政府によってコントロール不可能。人民元ならば支配下における。)企業は外貨を通じて儲けを出すことが難しかったが、仮想通貨という外貨に属さない穴ができたことにより、たくさんの企業が必死になった。

よってビットコインの保有率が中国の一グループに集中してしまっている。


この二つの圧倒的不安定さから仮想通貨は通貨としての現実性はないとされている。その代わり暗号資産といった投資としては面白いかもしれないといった感じ。



しかし!!!仮想通貨は単なるギャンブル投資では終わらない。

最近facebook が『Libra』という仮想通貨を始めようとしている。 


Libraとは、価格の安定しているブロックチェーンの仮想通貨である。仮想通貨の弱点であった決済手段や価値の尺度に重きを置いた仮想通貨である。価格を安定させるために過去の金本位制のように金の代わりに現金をプールして大きなバックアップを得ることで信用が生まれる。(VISA,Mastercard,Paypal,eBayなどの金融企業との提携による=Libraコンソーシアム)

*国や銀行に依存しない巨大な企業連合隊で通貨を支配。

facebookはinstaなどを合わせるとすでに20億にほどを抱えている。それらの人がLibraを使い始めると各国の通貨はどうなるのだろうか。Libaraは貧しい地域の人たちもスマホがあれば、facebookを使えば銀行の口座を持っているようなもの、しかも各国の銀行出かかる手数料よりも格段に安く、そして迅速にお金の取引を行えるようにする。人類の進化は目の前です!といっている。

しかし、facebookはこれにより地球上のあらゆる個人情報を得られるようになる。個人の同意なしには使用しませんというだろうが、おそらくfacebookアカウントとLibra口座をうまくひもづけるようなサービスを思いつくだろう。instaやfacebookの情報を全てLibraへと送り20億人もの人の消費の情報を手にすれば地球規模を牛耳れるというのがザッカーバーグ皇帝の策略。


Libraがどこの国にいっても使えるようになれば誰も国の通貨を使わなくなる。国の国権とはお金の量を調節することで国を支配できることだったが、Libraが生まれればできることが少なくなってしまう。つまり近い未来に、国家vs巨大企業のバトルが繰り広げられるかもしれない。もし全員がLibraしか使わないという状況になると、その時人々を貧しくするのか豊かにするのか全員の命運を左右するのはLibraコンソーシアムになるだろう。ここまでやれる技術は整ったテクノロジーは止まらない。どの通貨を持っておくかを考えておかなければならない。


面白いことにamazonはこのLibraコンソーシアムに含まれていない。しかしamazonは現在ブロックチェーンに力をものすごい入れている。

こんにちは!😁いつも記事を最後まで読んでいただきありがとうございます。日本人で交換留学する大学生が増えてきましたが、僕はまた正規留学といった違う立場からみなさんに留学の様子をお届けできたらと思います!! 皆さんの心優しいサポートが励みになりますのでお願いします!😊