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キャバ嬢が考える人権問題「悪魔が力を手にした日」

これは過去の歴史や映画の話ではありません。

少しセンシティブなお話ですが一人でも多くの方に関心をもっていただくきっかけになれば嬉しいです。(執筆時 2020年11月)

人権弾圧という異世界。

数年前ある事をきっかけに知った人権弾圧という闇。
それは文章ではとても表現できないほどに過酷で残酷な現実でした。
最近「鬼滅の刃」が世界中で一大ブームとなっていますが一言で表すならばそんな鬼の世界、漫画やバイオレンス映画の世界が普通に現実世界にも存在しているという事だったのです。

信じられますか?
私たちが暮らす現代世界にです。

中国の少数民族地域、新彊ウイグル、内モンゴル、チベットなどの自治区では現実にこれらの残虐なことが今日もおこっています。それらの地域では多くの人々は自由の声を奪われ、ある日突然に理由もわからず連れ去られ地獄のような迫害と暴力を受けているのです。
凄惨な暴力を前に統治や体制への批判もできる状況にはありません。

少し身近に例えて見ます。

例えば日本や世界の民主主義の国で自分の大切な家族や友人が傷つけられた時、あなたは警察へ訴え出たり、弁護士に相談することができると思います。それが解決するかどうかは別の問題ですが民主主義のもとに人権が保証され被害者も加害者も、又隣の別の加害者も基本的には公平なルールと法の原則が適用されるはずです。
モラルこそ求められますが私たちは思い思いの考えを自由に声にすることもできるし、行動することもできます。自由と平等を原則に私たち日本人は民主主義の中で基本的な人権を互いに守ることができています。
例え、罪を犯した犯罪者でさえその人権は保証され尊く扱われています。

今、中国でおきている人権弾圧とは私たちが当然に保証された当たり前のない世界。
自由のない、断崖絶壁に囲まれた闇深き裏社会なのです。

少しセンシティブな表現になりますが例えばあなたの家族や友人が殺されてしまったとしても公正な法の基の平等はそこでは保証されません。
そしてその不平等を是正すべく体制批判をおこしたり、詰めよろうものならばあなた自身も問答無用で同じ目にあう事になるでしょう。多くの何の罪もない平和主義の人々が強制収容施設に隔離されています。欧米由来のSNSやアプリがスマートフォンに入っているだけで連行され強制収容されてしまいます。
施設では長期間に渡り洗脳教育、言語教育がなされ中華思想プロパガンダを再教育という名のもとに強要されるのです。そして過酷な監視のもとに奴隷ごとく強制労働を強いられています。施設の中で法の秩序など存在せず政府や施設公職者によって暴力、レイプなどが日常的に横行しています。時には対象となった人が死んでしまうことさえありますが、そこではそれが日常です。
自分の親や子供がある日突然政府機関に連れ去られどこにいるのかもわからない。数年に渡り精神薬を投与され続け正気も失い、言葉さえ発することもできない姿になって帰ってきた。こんな人々が膨大にいるのです。声をあげれば拷問と死がまっています。この事実が今これだけ世界に浸透しつつあるのも多くの人が命を捨てて外部に発信したからなのです。
多くの人々が家族や子供、友人を失い嘆いています。
受け継いできた民族習慣や信仰の自由も一切許されません。
中国共産党が体制維持の脅威と解釈したもの、言語、宗教、文化、音楽など、その全てにおいて自由がないのです。
そこにあるのは独裁者と暴力に怯える人々の地獄絵図なのです。
そして抗議する声を奪われた人々は、自らの体に火をつけ焼身する事で命をかけて訴えるのです。

何がこの世界をつくりだしたのか。

なぜこんなことが起きているのでしょうか。
私たちの住む地球は多くの国にたくさんの人種が暮らしています。
国によって主義思想、法律までが様々に違います。人種が違うのですから文化、食べるもの、習慣、歴史などあらゆる部分でそれぞれの特色がある訳です。現代の国際社会はこうした異なる異文化を相互にとり入れ、互いのそれを尊重し「共通する価値観」を大切にすることで成り立っていると思います。
しかし、中国をはじめとした一部の国にはその「共通する価値観」に大きな差異があるのだと思います。
そもそも人類の文明は集うことで助け合い、やがては国を形成していったはずです。その中には困窮から逃れるためだったり、豊かさを追求するための侵略の歴史が繰り返されてきたのだと思います。もちろん中には生き延びるための侵略もあったのかもしれませんし、時には武力をもって統治せざるを得ない歴史があったのも事実だと思います。
こうして人類は互いの主権を守るため血を流し戦う中で、相互尊重の精神性を学んだのだと思います。

これは昔話? 歴史の話?
いいえ、そうではありません。

人権問題の裏側にはこうしたイデオロギーをかけた戦いが現代でも続いているという事なんだと、私はそう思っています。
もちろん国や民族は歩んできたそのプロセスも違うので完全なる相互理解というのはできなくて当然の事だと思います。私たちの住むこの国も時には大きな間違いを犯し学んだ過去があった事でしょう。
人間社会はそうした過ちの歴史から何かを学び精神性を高めていく事で発展していくのだと、少なくとも私はそう思っています。

既に私たちの日本を含む世界の主要な先進国をはじめ、ほとんどの国々はこうした互いのそれを尊重する術を知っているのです。
そんな私たちが中国の独立や主権を脅かすはずはありません。
しかし中国はこれらの人権弾圧や迫害、民族浄化を自らの主権や独立を守るための戦いであり内政問題だと位置づけ常軌逸した行動を取り続けているのです。
中国共産党は自らの体制維持をする事と引き換えに多くの人々に想像もできない犠牲を強いっています。
これは中国という国に内在する脆さでもあり、数百年も遅れをとった未成熟な倫理観そのものだと思います。
中国という国の歴史とイデオロギーがつくりだしたこの破壊的な統治、武力による民族浄化を世界は見過ごしてはいけない。
こうした思想の歪みに巻き込まれ出来あがってしまった人権弾圧という暴力の異世界は、中国共産党が生みだした現代の闇なのです。

人権問題のこれから。

近年、この人権問題も少しづつ国際社会の日の下にさらされつつあります。
この問題に先進国も見て見ぬふりをしている訳ではありません。2020年米国では大統領選挙がおこなわれ世界の関心を集めています。
この選挙が歴史的にかつてないほど関心を集めている理由の一つにも、中国をめぐる問題の分岐点になり得ると考えられているからでしょう。

人を人とも思わぬ様な自国の様をみて中国人は皆寝ているの?
そう思う方もいるかもしれませんが、そうではありません。
中国の中にも民主化を目指す勢力や人権活動家も数多くいます。そして多くの中国人は自国の違和感にとっくに気づいていると私は思います。
しかし誰もがわかっている事も武力統治の前では無力なのです。
世界中のあらゆる国で民主化活動をされている方も多くいますが、そうした方たちもまたこの熾烈な弾圧と闘いながら「中国の夜明け」を目指しているのです。
そうした活動の末に国家反逆で長期刑を強いられ御身を犠牲にした中国人も実際には多くいるはずです。内外からこれだけの圧力があるのにも関わらず現在の中国共産党は大きな経済成長を背景に体制維持をするだけの力をつけてしまったのです。
力を使う術を見誤った「悪魔が力を手に入れた」のです。
そして今日まさに中国は自国の主権を守る為だと吹聴し侵略を正当化しています。
南シナの海、尖閣諸島までも脅かし、海に出る事で世界へ挑戦しようとしているのです。そして台湾の独立を阻害し本土統一を目指しているのです。

今こうした動きが急加速しているは中国共産党が体制維持を続ける上での紛れもない焦りの兆候に他ならないと、そうもまた思うのですが、、、。

わたしたちの未来。

日本に生まれた私は息をするように自分の考えを声にできます。
私たちが生まれた時から手にしている「当たり前がない世界」が、ほんのすぐ近くの隣国にはあります。
これから何が起きるのか私にはわかりません。
しかし世界の民主主義国家とそこに住む人々がこの問題を知り、その異常さを知り、声を上げ続ける事でしか平和的解決という光明は見えないのではないでしょうか。
私はまだ子供がいませんが、いつか子供達が見る世界が暴力のない平和な世界であってほしいと願っています。

#FreeUyghur

もっと知ってみたいと思っていただけた方
清水ともみさんの著書「命がけの証言」
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清水ともみ
さん、福島香織さん共著「ウイグル人という罪」
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大部分が絵本なので政治的な関心の薄い方にも何がおきてるかが感覚的に知ることができると思います。
そして読み終えたら家族、友達、大切な人とこの本に書かれていた事について話をしてみて下さい。

清水ともみさんはnoteも書かれています。
https://note.com/tomomishimizu/

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