すごかった上司の話

社会人で一番長く上司だった人はめちゃくちゃ優秀だった。自分がいつか部下を持った日のために、忘れたくないからメモしておこう。

なぜ優秀なのか?

・確かな業務知識がある。部門内でも豊富な経験をしている。過去のことも含めてだいたいのことは知ってる。実務の経験もあるので若手がなにやってるかわかる。周辺情報もびっくりするほどつかんでいる。

・判断を誤らない。上司の意見に渋々でも従ったら、後からそれが正しかったことに気づく。皆から反対されても、自分の意見を通す。そして上司が曲げなかった意見は、決まって正解なのだ。

・上の立場の人にも忖度しない。さっき書いたように自分の意見を通し、判断を誤らない人なので、たとえ相手が役員でもダメなときは指摘する。(しかも役員より優秀だったりする。。)その上司がGOを出したら、もっと上の人からダメだと言われても絶対に梯子を外さようなことはしないし、却下されてやり直すときも最後まで面倒みてくれる。

・部下へのフォローがすごい。これは多分相性があって、あまり管理されたくない人もたくさんいると思うけど、その上司は管理するタイプだった。誰がどんなことで今忙しいか、何ができていないのかを結構リアルタイムで把握していて、チームとしてとりこぼしそうな仕事があれば必ず誰かをフォローにつける。そして部下に指示したことをポストイットに書いてデスクに貼ってたので自分のタスクがいつまでも残ってるのはプレッシャーだった…笑

・部下の業務を細かい作業も含めてほぼ把握している。これってマネージャーなら当たり前じゃないかと思っていたけどできていない人の方が多くて、業務負荷をうまく把握できずに業務の割り振りを間違えたり、業務がブラックボックス化する原因となる。でまその上司は細かいシステムの設定方法とか、一般職の人の細かい作業まで誰が何をやっているかをきちんと勉強してくれて、「やっても評価されない。そもそも上司がその業務のことを知らない」ということがないので安心だった。

・面談の場で褒める。評価面談でもとにかくよく褒めてくれた。報連相のタイミングから後輩の指導のことまで具体的に褒めてくれたし、ダメ出しではなくて今後に向けた発展的なアドバイスをくれた。「ここをこうするともう一段レベルが上がるよ」という感じ。厳しい人なので言いたいことは山ほどあっただろうけど、褒めてくれるのでとてもモチベーションが上がった。

・部下にも情報共有を怠らない。情報は全部渡して任せる。だから仕事のやりにくさもないし、責任感持って仕事できる。自分の頭で考えるようになった。

ざっとこんな感じか。サラリーマンとして、とてもバランス感覚があってすごかった。今でもこの上司の部下だったらどう動いていたかが自分の基準になっているかも。

でもあるお客さんのところにいったときの冒頭の雑談のレベルが高すぎて、自分があと15年真面目に働いてもこのレベルには到底到達できないと思ったときに心が折れたこともある。(後輩も同じことを言っていた)

その上司はそのうち社長になるかもな〜と思っている。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?